広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

大館で途中下車

2016-02-23 23:21:45 | 秋田の季節・風景
青森県八戸へ行った道中。
今回は、永年行ってみたかった、とある場所へ立ち寄るのも目的であった。そのために、遠回りで八戸へ向かった。

秋田駅から八戸へ鉄道で行くには、主に2つのルートが考えられる。(表示する距離は、秋田-八戸の営業キロ)
・奥羽本線で南下して、大曲から田沢湖線で盛岡へ出て(以上、秋田新幹線のルート)、東北新幹線で北上する。223.9キロ。
・奥羽本線で新青森まで北上し、東北新幹線で南下。263.7キロ。(青森-八戸を在来線の第3セクター・青い森鉄道だと281.8キロ)
盛岡回りが所要時間は短く、距離もやや短い(乗車券は4000円ちょうど)ものの、特急料金でかかり増しになる。どちらを使うかは、好みでしょう。

今回は、そのいずれでもなく、奥羽本線で大館まで北上して、花輪線に乗り換えて(一部区間いわて銀河鉄道)盛岡、東北新幹線という、北東北を迷走する、上がって下ってまた上がるルートにした。329.0キロで、乗車券は6050円。

こんな物好きな経路の乗車券なんて、駅の自動券売機(指定席券売機の乗車券機能)では、経路候補に表示されず、窓口でないと購入できない。
ところが、JR東日本のネット予約「えきねっと」では、発券できた。
えきねっとは、経由駅名を3つまで任意入力でき、そこを適切に入力(今回なら大館、好摩、盛岡など)してやれば、かなりマニアックな乗車券でも発券できるのだ。

券面の経由は「奥羽・花輪・好摩・盛岡・新幹線・八戸」と表示。(最後の「八戸」は不要なような…)好摩-盛岡は、元東北本線だった第3セクター「IGRいわて銀河鉄道」を通り、もちろんその分の運賃も加算されているが、券面には明示されていない。
ちなみに、窓口で発券しても、同じ表示になるようだ。

そのきっぷを、秋田駅の在来線改札口の自動改札機に投入しようとすると、駅員に「あ! 八戸までですね?」と呼び止められた。
「秋田新幹線経由で八戸まで行くのに、間違って新幹線側でなく在来線側から入場しようとしている」客だと、勘違いされたのだ。
結論としては、駅員の早とちりなわけだが、乗客が持っているきっぷを一瞬で判読(さすがに経由までは読めないでしょう)し、誘導・案内しようとしている姿勢は素晴らしい。自動改札化されても、ちゃんと気を配ってくれているのがうれしい。
あと、秋田-八戸の移動は、秋田新幹線経由が一般的ということの現れでもあろう。

ここはきっぷに関してのメモ。読み飛ばしてください。
今回の帰りはオーソドックスに秋田新幹線経由にした。
このように発着駅が同じながら行きと帰りで経路が異なる場合、往復乗車券は作れない。だから、片道乗車券を別々に買ってもいいのだけど、2つをつなげた「連続乗車券」というものを使うことができる。
値段は同じで、購入はちょっと面倒そうだけど、有効日数が長くなったり、払い戻しをする時の手数料がまとめて1回分で済んだり、学割などの証明書が1枚で済むというメリットがある。
今まで使ったことがなかったから、興味半分で作ってみようと思ったが、今回のケースはおそらく連続乗車券を発券できない。
途中にいわて銀河鉄道線が入るのが理由。このようなJR以外の路線を途中にはさむ「通過連絡運輸」をする場合、片道か往復乗車券しか認められず、連続乗車券を出すことはできないらしい(通過する鉄道会社ごとに決まり違うが、多くがそうなっているとか)。ということで、行き帰りを別に購入。


秋田を出た列車は、少し雪が積もり、晴れたと思ったら激しく降る奥羽本線を北上し、大館駅に到着。
乗り継ぐ花輪線との接続が悪く、待ち時間が1時間弱あるので、駅の外へ。(次の奥羽本線では、花輪線が出た2分後に到着するという、意地悪なダイヤ)
※大館駅についての過去の記事
大館出身の忠犬ハチ公
ハチ公像の体の片側だけに雪が付着している。正面が北向きなのに雪がないのが不思議だったけれど、払い落としているのではないだろうか。
 


ハチ公の奥にある「秋田犬の像(群像)」は、
雪に埋もれる(やはり名前の部分は雪を払い落としていそう)
【3月3日追記】3月1日に大館市が、大館駅付近に「交流拠点」を建設し、同時にJR駅舎を改築する構想を明らかにした。2021年度の開業を目指す。ハチ公像と秋田犬群像は、南側にできる広場(今も駅の南側だけど)に移す計画。
【2017年4月29日追記】ハチ公像の背後・道路向かい側の建物は鶏めしの駅弁製造販売「花善」社屋・食堂。1957年にできた建物で、この後、2017年春に建て替えられた。
2019年正月の大館駅前の状況


ラッピングバスのようなものが待機している。屋根の黄色は秋北バスの塗装と同じ?

市内循環バス「ハチ公号」とは違うけれど、それとともに、これまでも何度か見かけたバス。「大館市コミュニティバス さわやかみなみ号」とある。
2004年から、大館市南部の二井田・真中地区のスクールバスと路線バスを統合して運行されているそうだ。旧・比内町である花輪線扇田駅、扇田病院にも立ち寄る。
運行開始時に専用車両が新車で2台導入されたそうで、ラッピングシールではなく塗装してあるのかもしれない。

車体のデザインに注目。
正面の白い犬は秋田犬だろう。ハチ公の生家は大館市南部にあるようだ。
側面は稲穂と鳳凰山の大文字。ここまでは納得のアイテム。
問題は、側面の男女の子どもと白犬が乗って(飛んでいる?)いるモノ。これって、
きりたんぽ?!
大館はきりたんぽの“本場”だから、きりたんぽは分かるけど、それに乗って飛ぶとはシュールな絵。魔女のほうきの柄よりは太く、米の粘りで滑りにくく、またがりやすいかも?!
反対のドア側の側面には「帽子をかぶった切り株」もいて、由来はよく分からない。


雪が激しく降る御成町を歩く。
前に来たのは2013年春。その時と違って、小坂鉄道踏切跡の線路が撤去され、商店街のアーケードも撤去されていた。
Googleマップでは、「小坂鉄道」の路線名表記や踏切部分の線路はなくなったが、それ以外の区間では、今なおずっとレールが続いているように表記されている。
この辺り、踏切跡を挟んで信号機がない交差点が連続するが、通行する車両はけっこう多く、歩行者としては少々怖かった。信号機があってもいいのではないだろうか。【追記・踏切そばの大館駅側の交差点には、2023年度に信号機が設置されたようだ。】

駅から900メートルほどのところに「いとく大館ショッピングセンター」があり、初めて中に入った。
駅方向から行くと脇から入る形。ミスドなどは右奥の正面にある
「いとく(伊徳)」は大館市に本社があり、青森県津軽~秋田市にかけてスーパーを展開する。※以前の記事
秋田市民の感覚では、いとくは食品スーパーだけど、大館ショッピングセンターは3階建ての大きな建物で総合スーパー(GMS)に分類される。1978年開店で、同時期のジャスコなんかとよく似た雰囲気。

街中を歩く人はかなり少なかったが、駐車場に車はたくさんいて、店内も盛況。
飲食店やダイソー(改装で休業中)のほか、3階には書店があり、品揃えも良い。テナントでなくいとく直営らしく、秋田市のいとくで使っているのと同じポイントカードに、本を買った分のポイントがもらえる。

いとくの駅寄りには、12日に開店したばかりのセブン-イレブン大館御成町店があった。
その斜め向かい(駅寄り)は、
広大な空き地
1988年に開店し、2006年に閉店した、ジャスコ大館店の跡地である。いとくと同じくらいの規模だったと記憶している。
学生時代、弘前と秋田を行き来する時に、今回のような大館での待ち時間があると、何度か来たことがあった。(いつもジャスコばかりで、いとくには行かなかった。)
【2018年6月11日追記】2018年6月時点でも、イオンリテール株式会社名義の管理地であることを示す看板が立っていた。更地になってからも売却はしていないことになるが、どうするのだろう。
2003年御成町二丁目からの風景。ジャスコが少し写りこんでいる。

いい頃合いなので、駅へ戻って花輪線に乗車。
雪がやんで、晴れ間が出た
「トッテモ イイ トコロ」へ向かいます。続きはこちら
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