BSジャパンを見ていると、「ふるさと再生 日本の昔ばなし」なる番組の宣伝が放映される時がある。
かつてTBS系(毎日放送がキー局)で放送されていた「まんが日本昔ばなし(関連記事)」とは別物だけど、似たような番組っぽい。語りは柄本明と松金よね子。
地上波のテレビ東京で2012年4月に始まり、BSジャパンで遅れて放送されている。
1度も見たことはないが、インターネット上で以下のようなことを知った。
BSジャパンで1月8日に放送された第247回(の2話目?)のタイトルが「手形山」。
手形山と言えば、秋田市の秋田駅の北東、秋田大学の近くにある低い山。
日本に山は多いけれど、手形山なんて変わった名前の山がほかにあるだろうか?
秋田大学周辺は「手形」という地名。「手形」はいわくありげな地名だし、何かの説を聞いたこともあるような… そのお話?
※以前「からみでん」の記事で少々触れているのだが、手形の由来は、「手潟」という「潟」があったのがそもそもという説が有力らしい。地名が先で、そこにある山が手形山になったということか。
知ったのは放送終了後だったので、真実は完全には分からない。
舞台も不明。かつてのTBSのほうでは、ナレーションもしくはタイトル画面で、伝承されている地名や出典が示されていたのだが。
公式ホームページの概要説明によれば、「信心深い徳右衛門の唯一の楽しみは、お坊さんから観音様の話を聞くこと。ある日、山津波に巻き込まれた徳右衛門は家族と村人のために自らを捨てて観音様に祈る。」
それを基に調べると、残念ながら秋田の話ではないようだ。
滋賀県大津市に、大平山という山があり、その別名が「手形山」。
そこに、大きな手の形に見える部分があり、それが山津波の跡なんだとか。それについて、観音様もしくは天狗がどうこうという、伝説があるらしい。
手形山違いだったわけだけど、調べている途中、TBSの「まんが日本昔ばなし」で、秋田市手形が舞台の話が放送されていたことが分かった。
※個人のホームページ「まんが日本昔ばなし~データベース~」(http://nihon.syoukoukai.com/)を参考にさせてもらいました。
1988年1月30日に初回放送(秋田では遅れて放送されたはず)された、「雪の夜泊り(ゆきのよどまり)」というお話。
今村義孝 編「秋田むがしこ(第1集)」(1959年・未來社)が原作。
ストーリーは記憶にないが、タイトルには聞き覚えがある。当時の放送を見たのかもしれない。
手形に住む若者が山へ狩りへ行き、そこで体験した冬の一夜のお話。(山というのは手形山?【25日追記】手形山には今もたまに熊が出るから、昔なら狩りをしても不自然ではない)
あらすじを見た限り、明るい話ではないが、後味が悪い話ではない。実際に起きたとしても不思議ではない話で、教訓めいたものがあるけれど教訓じみてもいないような話。
一方、秋田大学教育文化学部情報科学研究室(?)が提供する「秋田の昔話・伝説・世間話 口承文芸検索システム(http://namahage.is.akita-u.ac.jp/monogatari/)」によれば、「雪の夜泊り(ゆきのよとまり)」は横手市の話とされている【末尾の追記も参照】。※「どまり」ではなく「とまり」と濁らない。
同じストーリーが各地で地元の話として伝承されているのは珍しくない。どちらが元祖かなどと詮索せず、古くから人が住み、いろいろな物語があって、今があるのだと思うことにしましょう。
【25日追記】いわゆる都市伝説である口裂け女や人面犬なども、同じ話が違う場所で地元の話として広まった。都市伝説のローカル版ともいえるクイズ番組で「へなが」と答えた話も同様。身近な話としたほうが、リアルさが増すのだろう。
そういえば、上のリンク先の最後で、秋田空港と秋田高校を間違えられ、高校で飛行機を待ち続けたというおばあさんの話(真偽不明)を取り上げた。秋田高校は手形山のふもと。これも手形山が舞台のちょっと哀しいお話だ。
【25日追記】「秋田の昔話・伝説・世間話 口承文芸検索システム」には、アニメの原作となった「秋田むがしこ」も秋田県立図書館蔵として採録されていた。タイトルの読みは「ゆきのよとまり」で濁っていない。79ページから82ページに掲載されているとのこと。
主人公は、手形では「またぎ」で、横手では「旅の男」。システム上の分類は、どちらも、むかし語り>厄難克服>一つ屋の怪。
かつてTBS系(毎日放送がキー局)で放送されていた「まんが日本昔ばなし(関連記事)」とは別物だけど、似たような番組っぽい。語りは柄本明と松金よね子。
地上波のテレビ東京で2012年4月に始まり、BSジャパンで遅れて放送されている。
1度も見たことはないが、インターネット上で以下のようなことを知った。
BSジャパンで1月8日に放送された第247回(の2話目?)のタイトルが「手形山」。
手形山と言えば、秋田市の秋田駅の北東、秋田大学の近くにある低い山。
日本に山は多いけれど、手形山なんて変わった名前の山がほかにあるだろうか?
秋田大学周辺は「手形」という地名。「手形」はいわくありげな地名だし、何かの説を聞いたこともあるような… そのお話?
※以前「からみでん」の記事で少々触れているのだが、手形の由来は、「手潟」という「潟」があったのがそもそもという説が有力らしい。地名が先で、そこにある山が手形山になったということか。
知ったのは放送終了後だったので、真実は完全には分からない。
舞台も不明。かつてのTBSのほうでは、ナレーションもしくはタイトル画面で、伝承されている地名や出典が示されていたのだが。
公式ホームページの概要説明によれば、「信心深い徳右衛門の唯一の楽しみは、お坊さんから観音様の話を聞くこと。ある日、山津波に巻き込まれた徳右衛門は家族と村人のために自らを捨てて観音様に祈る。」
それを基に調べると、残念ながら秋田の話ではないようだ。
滋賀県大津市に、大平山という山があり、その別名が「手形山」。
そこに、大きな手の形に見える部分があり、それが山津波の跡なんだとか。それについて、観音様もしくは天狗がどうこうという、伝説があるらしい。
手形山違いだったわけだけど、調べている途中、TBSの「まんが日本昔ばなし」で、秋田市手形が舞台の話が放送されていたことが分かった。
※個人のホームページ「まんが日本昔ばなし~データベース~」(http://nihon.syoukoukai.com/)を参考にさせてもらいました。
1988年1月30日に初回放送(秋田では遅れて放送されたはず)された、「雪の夜泊り(ゆきのよどまり)」というお話。
今村義孝 編「秋田むがしこ(第1集)」(1959年・未來社)が原作。
ストーリーは記憶にないが、タイトルには聞き覚えがある。当時の放送を見たのかもしれない。
手形に住む若者が山へ狩りへ行き、そこで体験した冬の一夜のお話。(山というのは手形山?【25日追記】手形山には今もたまに熊が出るから、昔なら狩りをしても不自然ではない)
あらすじを見た限り、明るい話ではないが、後味が悪い話ではない。実際に起きたとしても不思議ではない話で、教訓めいたものがあるけれど教訓じみてもいないような話。
一方、秋田大学教育文化学部情報科学研究室(?)が提供する「秋田の昔話・伝説・世間話 口承文芸検索システム(http://namahage.is.akita-u.ac.jp/monogatari/)」によれば、「雪の夜泊り(ゆきのよとまり)」は横手市の話とされている【末尾の追記も参照】。※「どまり」ではなく「とまり」と濁らない。
同じストーリーが各地で地元の話として伝承されているのは珍しくない。どちらが元祖かなどと詮索せず、古くから人が住み、いろいろな物語があって、今があるのだと思うことにしましょう。
【25日追記】いわゆる都市伝説である口裂け女や人面犬なども、同じ話が違う場所で地元の話として広まった。都市伝説のローカル版ともいえるクイズ番組で「へなが」と答えた話も同様。身近な話としたほうが、リアルさが増すのだろう。
そういえば、上のリンク先の最後で、秋田空港と秋田高校を間違えられ、高校で飛行機を待ち続けたというおばあさんの話(真偽不明)を取り上げた。秋田高校は手形山のふもと。これも手形山が舞台のちょっと哀しいお話だ。
【25日追記】「秋田の昔話・伝説・世間話 口承文芸検索システム」には、アニメの原作となった「秋田むがしこ」も秋田県立図書館蔵として採録されていた。タイトルの読みは「ゆきのよとまり」で濁っていない。79ページから82ページに掲載されているとのこと。
主人公は、手形では「またぎ」で、横手では「旅の男」。システム上の分類は、どちらも、むかし語り>厄難克服>一つ屋の怪。