今年はやや遅めながら、徐々に春らしくなってきた。
秋田県仙北市の刺巻湿原では、ミズバショウが咲いてきたとのこと。(「夏の思い出」の歌詞とは違い、平地ではミズバショウは早春の花)
ひっそりとミズバショウが生育する秋田市中央部の某所でも、咲いていた。
さて、もう1か月ほど経ってしまったけれど、始発こまちで上京し、静岡県へ。
以前も訪れた三島市は、街中をいくつもの清流が流れている。
その1つ、源兵衛川。今回、初めて川沿いをじっくり歩いた。川岸のみならず、飛び石などで川の中をずっと歩けるようになっており(落ちても大したケガはしなそう)、なかなか楽しい。
この日の三島は、期待したほど暖かくもなく、どちらかと言えば寒かった。
まだ冬のたたずまい?
川辺には緑色の若草もちらほらあるが、枯れ草が目立っていた。
進むと、遠くに大きな葉の中で、白い筒状の花らしきものを咲かせる植物を発見!
左奥に白い花?!
早春、水辺、筒状の白い花と言えば、ミズバショウか? さすが温暖で清流が流れる町!
と思いながら、近づくと…
カラーやないかーい!
近くで見れば、葉と花のバランス、花の形状からして、ミズバショウではなく、いわゆる「カラー」こと「オランダカイウ(またはその近縁種)」だった。
ミズバショウもカラーもサトイモ科ではあるが、属は異なる。
(再掲)これがミズバショウ
それにしても、今までカラーには鉢植えの観葉植物というイメージしかなく、露地のしかも水辺で生育していたのには驚いた。
露地で育つのは温暖な環境のせいもあるが、「カラー」は特定の種名ではなく総称だそうで、種や品種によっては水を好むのだろう。
源兵衛川だけでも数か所で、カラーを見かけた。三島市の観光のホームページでも、当然のように「源兵衛川のカラー」の写真が掲載されていた。
そんなふうに、カラーが三島の風景になんとなく溶け込んでしまっているものの、日本原産ではない植物だから、栽培されていたものが野生化した、いわば「野良カラー」だろう。
キショウブなどのように、在来の生態系に影響を及ぼす植物とはされていないようだけど、本来の姿ではないわけであって、個人的にはちょっと気になってしまった。
近くを伊豆箱根鉄道駿豆線が走っており、タイミング良く、JRから乗り入れる修善寺行き特急「踊り子」が通過。
踊り子とカラー
かつては上野-大宮の「新幹線リレー号」にも使われていたこの185系電車も、近いうちの引退が決まったとか。
ほかにも源兵衛川沿いで見かけた植物の花。
これは秋田でも見たことあるけど、なんだっけ?
クローバーっぽい形のピンク色の花。タデ科の「ヒメツルソバ」のようだ。図鑑における一般的な開花時期よりは早く咲いている。これも在来種ではない。
【9日追記】上の写真下に写っている葉は、クレソンこと「オランダガラシ」。これも帰化植物で、要注意外来生物指定。
ユキヤナギ
春らしい花だけど、これも時期が早い。
秋田では、ソメイヨシノと同じかちょっと後、春本番の花というイメージなのに。
最後。川ではない、庭などの複数の場所で、葉が出かけの低木が花を咲かせていた。花は春らしく黄色で、かつ大ぶりで目立つ。枝は若干ツル状というか枝垂れている。
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秋田では見たことがないと思う。
花は花弁が二層に重なる「二重(ふたえ)咲き」でおしべがない。おしべとなるべき部分が花弁に変わってしまった「花の器官形成のABCモデル」で説明がつく、典型ですな。
この植物は、モクセイ科「オウバイ」。※「ロウバイ」とは別。
「黄梅」だがウメの仲間(バラ科)ではなく、ジャスミンの仲間。でも香りは少ないそうだ。
ヒマラヤ~中国の原産で、おしべがないから実がならない。
原産地からすれば秋田でも育ちそうな感じだけど、耐寒性がなくて育たないのか、単に見たことがないだけなのか。
以上、ひと足早く春を感じた、三島の水辺だった。※旅行記の続きはこちら
秋田県仙北市の刺巻湿原では、ミズバショウが咲いてきたとのこと。(「夏の思い出」の歌詞とは違い、平地ではミズバショウは早春の花)
ひっそりとミズバショウが生育する秋田市中央部の某所でも、咲いていた。
さて、もう1か月ほど経ってしまったけれど、始発こまちで上京し、静岡県へ。
以前も訪れた三島市は、街中をいくつもの清流が流れている。
その1つ、源兵衛川。今回、初めて川沿いをじっくり歩いた。川岸のみならず、飛び石などで川の中をずっと歩けるようになっており(落ちても大したケガはしなそう)、なかなか楽しい。
この日の三島は、期待したほど暖かくもなく、どちらかと言えば寒かった。
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川辺には緑色の若草もちらほらあるが、枯れ草が目立っていた。
進むと、遠くに大きな葉の中で、白い筒状の花らしきものを咲かせる植物を発見!
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早春、水辺、筒状の白い花と言えば、ミズバショウか? さすが温暖で清流が流れる町!
と思いながら、近づくと…
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近くで見れば、葉と花のバランス、花の形状からして、ミズバショウではなく、いわゆる「カラー」こと「オランダカイウ(またはその近縁種)」だった。
ミズバショウもカラーもサトイモ科ではあるが、属は異なる。
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それにしても、今までカラーには鉢植えの観葉植物というイメージしかなく、露地のしかも水辺で生育していたのには驚いた。
露地で育つのは温暖な環境のせいもあるが、「カラー」は特定の種名ではなく総称だそうで、種や品種によっては水を好むのだろう。
源兵衛川だけでも数か所で、カラーを見かけた。三島市の観光のホームページでも、当然のように「源兵衛川のカラー」の写真が掲載されていた。
そんなふうに、カラーが三島の風景になんとなく溶け込んでしまっているものの、日本原産ではない植物だから、栽培されていたものが野生化した、いわば「野良カラー」だろう。
キショウブなどのように、在来の生態系に影響を及ぼす植物とはされていないようだけど、本来の姿ではないわけであって、個人的にはちょっと気になってしまった。
近くを伊豆箱根鉄道駿豆線が走っており、タイミング良く、JRから乗り入れる修善寺行き特急「踊り子」が通過。
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かつては上野-大宮の「新幹線リレー号」にも使われていたこの185系電車も、近いうちの引退が決まったとか。
ほかにも源兵衛川沿いで見かけた植物の花。
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クローバーっぽい形のピンク色の花。タデ科の「ヒメツルソバ」のようだ。図鑑における一般的な開花時期よりは早く咲いている。これも在来種ではない。
【9日追記】上の写真下に写っている葉は、クレソンこと「オランダガラシ」。これも帰化植物で、要注意外来生物指定。
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春らしい花だけど、これも時期が早い。
秋田では、ソメイヨシノと同じかちょっと後、春本番の花というイメージなのに。
最後。川ではない、庭などの複数の場所で、葉が出かけの低木が花を咲かせていた。花は春らしく黄色で、かつ大ぶりで目立つ。枝は若干ツル状というか枝垂れている。
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秋田では見たことがないと思う。
花は花弁が二層に重なる「二重(ふたえ)咲き」でおしべがない。おしべとなるべき部分が花弁に変わってしまった「花の器官形成のABCモデル」で説明がつく、典型ですな。
この植物は、モクセイ科「オウバイ」。※「ロウバイ」とは別。
「黄梅」だがウメの仲間(バラ科)ではなく、ジャスミンの仲間。でも香りは少ないそうだ。
ヒマラヤ~中国の原産で、おしべがないから実がならない。
原産地からすれば秋田でも育ちそうな感じだけど、耐寒性がなくて育たないのか、単に見たことがないだけなのか。
以上、ひと足早く春を感じた、三島の水辺だった。※旅行記の続きはこちら