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2020.10バスダイヤ改正

2020-09-07 23:18:53 | 秋田のいろいろ
秋田市内の秋田中央交通の路線バスのダイヤ改正が、2020年10月1日に実施されることと、その内容が同社ホームページに掲載された。※昨2019年10月改正の記事
恒例ではあるが、新駅開業を春に控えた今秋はやるかどうか予測がつかないでいた。

今回は小規模。リストに路線名が出てこない路線(=変更なし)も少なくない。
「路線廃止」も告知されているが、実態としては片道1便の経由地振り替えの「系統廃止」レベル。
今回、いくぶん目立ったのは、「一部便が、沿線にある施設や団地の中まで乗り入れていている」のを、土日祝日ダイヤを中心に、乗り入れを取りやめる(乗り入れない系統として存続し、総本数としては変わらず)のが複数あった。
例によって、わずかな減便や最終便を含めた時刻変更はあるので、利用の際は公式な情報で確認願います。

↑変更なしの路線もあるとしたけれど、実は、ひっそりと全路線で適用される変更もある模様。
12月29日も年末年始特別ダイヤ適用(明確に告知されていない)
秋田市内では、10年ほど前は12月30日~1月3日で年末年始ダイヤを実施。30日と3日は土日祝日ダイヤ、31日~2日は土日祝日ダイヤの時刻表に「□」印を付けた便を運休とする特別ダイヤとしていた。
その後、徐々に、しかも明確な告知なく、特別ダイヤ適用日の拡大が繰り返され、昨2019年秋に12月30日~1月3日とされていた。さらに、いつの間にか12月29日は土日祝日ダイヤ適用になっていた。
今回(2020年末)からは、さらに前倒しされ12月29日も特別ダイヤになるらしい。したがって、12月30日~1月3日は5日連続で特別ダイヤで、普通の土日祝日ダイヤが適用される日はなし。

なお、秋田市が民間会社に委託運行する、郊外各地域の「秋田市マイ・タウンバス」では、□印特別ダイヤの概念はなく、年末年始は土日祝日扱いになるだけ。その期間は29~3日で、中央交通側とそろってはいるが、乗り継ぐ場合は要注意。


コメントでもお知らせいただいていたが、改めて路線ごとに見ておく。
※軽微な時刻移動は、原則として取り上げません。利用の際はご注意願います。
※土日祝日を「土日」、秋田駅西口を「駅」等、略記しています。
※分かりやすさと個人的こだわりにより、中央交通発表とは異なる路線・系統名で表記するものもあります。

・新国道経由 五城目線
平日最終1往復(五城目発18:51、秋田駅発20:30=五城目営業所担当便なので五城目が起点)減便。
平日は10往復に。下り最終は駅19:30に。※この便が(追分線も含めて)飯島北より先方まで行く最終便。

平日土日とも、上りメルシティ潟上→飯塚下丁が2分短縮。これに伴い、上りは全便・全区間で時刻移動あり。
→五城目線は、2020年4月に一部区間で経路が変更されている。(昔の特急バス「かもしか」と同じ?)
以前は八郎潟町へ出て、大川地区など国道7号を南下していた。現在は五城目署前で国道285号に入り、坂本入口、国花苑前、メルシティ潟上を経て7号に合流。285号による短縮効果か。


・新国道・土崎(飯田街道・秋田高専)経由 秋田厚生医療センター線
平日 上り最終(医療センター18:20)減便。上りは5本(最終16:10)に。
→医療センターでは県庁サンパーク線が20分後にあり、飯田街道~新国道では五城目線が5分後(現ダイヤ)に追走している。高専付近からの乗客がどの程度いるか知らないが、影響は少なそう。

平日土日 朝の上りのサンパーク経由(団地内乗り入れ)を1便(平日2便目医療センター8:40、土日始発7:50)ずつ、乗り入れ取りやめ。
平日始発7:55だけが乗り入れ継続。
→サンパークは県庁経由があるし、「サンパーク入口」は引き続きこの路線が通る。


・新国道経由 土崎・飯島線
土日 北部市民サービスセンター経由の取りやめ。経由していたのは下り9、12、13時台、上り10、15時台。
・県庁・寺内経由 土崎・飯島線
土日 北部市民サービスセンター経由の取りやめ。経由していたのは下り10、13、16時台、上り10、14時台。
飯島北着発1往復(駅14:30、飯島北15:30)を土崎駅前着発に短縮。
→市役所支所や公民館を統合した北部市民サービスセンター(キタスカ)オープン時は、「土崎循環線」が新設(2010年)されたほどだったが、それも2014年で廃止
駅~飯島の路線の一部が立ち寄るだけになったが、その本数も徐々に減っていた。
土崎の旧道のバス路線からキタスカへ立ち寄るには、多少距離があり、国道7号を2度越えるので長めの信号待ちもあり、無経由と比べて下り7分、上り6分、余計にかかる。
何度か乗ったことがあるが、催しの有無による違いはあるにしても、立ち寄り経路上(キタスカ前以外にもバス停がある)での乗降は皆無のことのほうが多かった。効率化のために妥当かと思う。
でも、市役所支所機能もあり、土崎駅辺りから徒歩で往復するには近いとは言いにくい場所。こんな場所にこんなものを建てた、秋田市にも責任はあるか。


・新国道経由 セリオン線
平日 下り駅10:15を減便、1日7便に→平日は30分後10:45発もあり、いちばん運行間隔が詰まっていた。


・通町・寺内経由将軍野線
?不明?
変更対象路線として時刻表が掲載されてはいるのだが、年末の12/29だけが赤文字。現時刻表と比べても、変更点を見つけられず????


・県庁・寺内経由 サンパーク・秋田厚生医療センター線
平日 上り2便目(医療センター7:05)を新国道経由から寺内・県庁経由に変更。これにより、西口-新国道-サンパーク-厚生医療センターの新国道経由サンパーク・秋田厚生医療センター線、系統番号「134」廃止
→これが、公式サイトで言う廃止路線。
市営バス時代(医療センター=組合病院移転前はサンパーク止まり)から存在した系統ではあるが、市営バス時代からサンパークといえば県庁・寺内経由がメインで(大昔は通町・寺内経由サンパークというのもあった)、新国道経由サンパーク線はマイナーだった。
市営バスの中央交通への路線移管の第一弾として、2000年に新国道経由各系統が移管されたが、この系統だけは将軍野・サンパークの一部とみなされて、翌2001年に移管された。2000年度1年間だけは、市営バス唯一の秋田駅発着新国道経由の路線であった。
移管時2001年4月の時刻表。「新国」が新国道経由、平日休日共通の時刻表
↑2001年春の時刻表の通り、かつては駅発の下りも、上りは夜の便もあった。【8日補足・上の時刻表では「将軍野線」と記されている。現在は、通町経由市民生協行きだけを将軍野線ととらえることが普通だが、市営バス~移管直後はサンパーク系統も含めてとらえられ、かつては時刻表も1つにまとまっていたかと思う。】
その後、平日/土日が分割された2000年代中頃には、組合病院発駅行の最終3便が新国道経由になるなど、一時的に新国道経由が増えた。
2015年秋には駅21:20発が廃止され下り新国道経由が消滅。その時点では、上りは朝1本のほか最終1本も新国道経由だった。

「自衛隊入口」バス停の配置上、上り便では、自衛隊通り側と新国道側(電柱に巻き付くバス停)と、同名バス停を2度通る。
時刻表検索も可能
1便だけ経由が違っていたのは、利用者にとって意味があったのか、それともまぎらわしいだけだったのかは分からない。
中央交通としては、この廃止により、新国道経由で秋田駅西口へ乗り入れる秋田営業所担当便がなくなる。※東口行きや高速バス能代線はある。
現在は、サンパーク線と五城目線以外の新国道経由各路線は臨海営業所が担当している。臨海営業所は市営バス移管で開設され、その数年後に新国道を担当するようになったはずなので、まだ10年程度。それ以前は秋田営業所が多くを担当していた(サンパーク線は当時あった秋田東営業所が担当)。
さかのぼれば、昭和30年代だろうか、秋田市電に対抗するために新国道にバスを走らせた時からずっと、秋田営業所(場所は今のドン・キホーテの所)が関わっていたのではないだろうか。それが途絶える。


・土崎・秋田厚生医療センター線(土崎駅前-自衛隊前-秋田厚生医療センター。神田線の一部とされてしまっている)
土日 全便廃止
現在の土日ダイヤは、土崎駅8:20、11:00、13:55。医療センター発9:55、11:30、13:15。
→これも妥当なところか。
JRから乗り継いで秋田厚生医療センターへ行きたい場合、来春からは泉外旭川駅で、神田旭野線の医療センター行きに乗り換えることは可能になるはず。本数や接続はまだ分からないし、運賃は高くなりそうだが、総本数は少なくない。


・神田線(駅-天徳寺前-旭野団地・外旭川市営住宅)
平日 上り1本(外旭川市営住宅回転地6:52=始発から3便目)増便。前は6:42、次は7:02
→珍しく増便だけど、昨2019年の改正で市営住宅6:57発が減便されており、その復活。朝は通勤通学で利用が多いのだろう。

・添川線(駅-天徳寺前-添川-蓬田上丁)
土日 下り始発(駅9:20)減便。→始発は14:00に!

・泉・八橋環状線(駅-千秋トンネル-泉ハイタウン-八橋田五郎-面影橋-県庁-駅)
平日のみ運行 泉回り1便(駅13:40)廃止。7:15の1本だけに。
→前身の泉・山王環状線時代からの「午前は泉回りのみ、午後は山王/八橋回りのみ」という伝統を打ち破って、2017年に「午前の八橋回り、午後の泉回り」が増便された。しかし、午前の八橋回りは昨年廃止、続いて午後の泉回りもなくなってしまい、伝統が復活してしまう。
廃止される便は、何度か見かけ、数度乗ったことがある。ゼロのこともあったが、2~3人乗っていたこともあった。神田線や泉ハイタウン線で代替できる区間の乗降もあったけど。

残るは、朝の泉回りと、午後と夕方の八橋回り、計3本。朝夕は県庁方面への通勤利用があり、当分は安泰か。午後は附属小の帰宅で使われるが、それは神田線で代替できるし…
もうちょっと工夫すれば、もっと乗ってもらえて、もう少し増便できるように思えてならないのだが。ひょっとしたら、泉外旭川駅開業時に…と期待は、しないほうがいいでしょうか。


・手形山経由大学病院線
土日 手形山西町(県営住宅内)経由を取りやめ。下り11、15、18時台、上り7、10、13時台。


・広面御所野線(東口-日赤病院-御所野)
平日 下りの御所野学院中学高校経由便の移動。東口発7:00、7:40、8:00で、経由便を2・3便目→1・2便に変更。

土日 御所野学院経由取りやめ。下り東口7:30、上り13、17時台。


・牛島経由仁井田・御所野線
土日 中央シルバーエリア経由取りやめ。下り9・12時台、上り13・14時台。


・川尻・割山線
土日 駅15:10(商業経由)減便。前14:40、次15:40と1時間間隔。

平日土日 上り船場町経由の所要時間1分増
→現行の南浜回転地→駅の所要時間は、船場町経由が30分、商業高校グラウンド前経由が32分。30分が31分になる1分の意味って? 素人にはどうも分からない。


・新屋西線
平日 下り駅14:20(新屋県営住宅経由)減便。前3便の経由を入れ替え。
13:05、県住13:35、14:05、県住14:20、14:50、県住15:20。

県住13:05、13:35、県住14:05、14:35、県住15:20。


・臨海営業所線
土日 上り1本(臨海10:35)増便。
下り駅19:12に、年末年始ダイヤ適用時運休の「□」印追加。年末年始の最終は16:39に。
→車庫行きは時刻表があってないようなもの。時刻表にないバスが来ることがある(と期待して待っても来ないこともあり、それで当たり前なのだが)。特別ダイヤと言えども、他路線駅着便はあるだろうに、全部回送で戻るということか。


※時刻移動のうち、平日の駅発最終便が繰り上がるものをまとめておく。
神田線21:15→21:10、秋田温泉線21:00→20:50、商業経由川尻割山線21:15→21:10、新屋線21:05→21:00(土日も21:00→20:50)、新屋西線21:25→21:20。
以前から臨海営業所担当路線を中心に、最終便が少しずつ繰り上がっている。少しずつ労働時間を削っているということか。
ちなみに、秋田新幹線「こまち39号」は、秋田21:04着(臨時列車運転により21:10になる日あり)。乗り換える人がいるかもしれないが、今回は直接的には影響ないかな。昔は新屋線など22:00が最終で、もう1本後のこまちでも乗り換えられた(こまちのダイヤも現行とは違ったけれど)ものだ。


●空港リムジン「御所野」廃止
秋田空港リムジンバスの、空港発西口・県庁行きの降車バス停「御所野」が廃止。空港の次のバス停は仁井田横丁となる。
御所野は、一般路線バス(とマイ・タウンバスも)用バス停としては存続するのでしょう。
立地的に御所野と空港を行き来する人はいなくはないだろうけど、片道だけでは使いづらかったことだろう。どうして空港行きの乗車は扱わなかったのか。



半年後には、泉外旭川駅が開業する。神田線と泉ハイタウン線(今回変更なしらしい)が乗り入れるはずで、また改正があるに違いない。
ダイヤとは関係ないかもしれないが、ICカード乗車券も導入される。その準備は順調なのでしょうかね。【12月1日追記・ICカードは、1年遅れて2022年春開始になった。】
さらに、来年以降は、秋田に限らず、新型コロナウイルス感染症による、外出もしくはバス利用頻度の低下で、さらなる減便もあるかもしれない。

※10月には行き先表示の内容の一部変更が行われた。さらにバス停名称の変更も実施。
※このダイヤでの年末年始の状況や過去との比較はこの記事
※1年後2021年10月改正について


秋田市内とは関係ないが、男鹿市では、北浦・男鹿温泉・湯本方面の男鹿北線が廃止される。
これにより、中央交通本体直営の路線が男鹿からなくなり、中央交通男鹿営業所が廃止される。
廃止代替バスは1乗車200円均一で、中央交通の回数券は使えないらしく、払い戻しを行うとのこと。

男鹿北線代替を含めた男鹿市が運行する「男鹿市内バス」は、中央交通の子会社・秋田中央トランスポートが運行を受託するため、その男鹿営業所は同じ場所で存続。それに、中央交通本体の男鹿営業所も、ここ何年かはトランスポートに委託していた(五城目営業所も)そうだが、秋田中央交通の名前が男鹿から消えるわけで、大きな節目になるだろう。

廃止直前の男鹿北線は、平日9往復、土日祝日4往復だけ。それだけを直営にするのは効率が悪そう。
少し昔は、新国道経由で男鹿営業所と秋田駅を結ぶ路線、秋田駅-男鹿温泉・入道崎の急行バスもあったことを思えば、地域の衰退を感じさせられずにはいられない。
(再掲)2010年春で秋田市と男鹿市を結ぶ路線は廃止。写真は元秋田市営バスの大型車

再掲)2008年まで運行されていた急行バス
コメント (15)
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