秋田市の五丁目橋。
西・大町側から。直進が南大通り、左が土手長町、右が有楽町
上の写真で対岸、東側たもとの歩道上、川際に茶色い箱がたくさん並んでいる。
東側から
電線地中化されているので、トランスボックスなどライフライン系設備もこの形で置かれるが、ここは違う。右側の一群は警察管轄、五丁目橋交差点の信号機制御器や非常用発電機だと思う。
今回は左の箱。
昔からある箱で「A引込開閉器盤」「融雪」とか書いてあるので、歩道の融雪装置(ロードヒーティング)の制御盤のことだと思っていた(実際には少し違うようで後述)。置かれているのは、土手長町通り=県道28号の歩道上なので、それ用なんだと思いこんでいた。
融雪制御盤自体は、ロードヒーティングがある程度普及した現在では、さほど珍しいものではない。
昨2020年度末(2021年初め)だったと思う。この箱が少し変わった。
川に面した裏面
にょきっと
箱の背面に金属アームが取り付けられ、その先に小さい箱があって、コードが箱の中とつながっている。
これは何?
「SHKseries スノーコン」「新潟電機株式会社」
堂々と書いてあるように「スノーコン」か。
スノーコンって何?
一見するとカメラのようだが、今どきこんなデカいカメラもなかろう。
レンズとは違いそう。「SHK-501」という型番らしい
新潟電機公式サイトを見てみた。
同社は長岡市に本社があり、雪に関わるセンサーや計測機器を手がける企業。
スノーコンは「降雪センサー」で、条件に応じて消雪・融雪装置を制御する装置。従来品は雪温や水分で判断していたが、SHKシリーズは「光スノーコン」として赤外線で雪片を感知するらしい。センサー部は従来品より大きくなったようだが、確実さと省エネをうたっている。箱の中に「制御部」がある。
千秋トンネルに置かれた凍結防止剤散布装置「まきえもん」には、人や車を感知するマイクロ波センサーがあり、それに少し似た形。でも、スノーコンは赤外線センサー。
秋田市内で見かけるロードヒーティングは、路面の水分と温度によって作動するものだと聞いていた。設置箇所の路面には、それぞれを感知する2つの円形のセンサーが埋めこまれている。
でも言われてみれば、従来型スノーコンらしきものが、箱の上から飛び出ているのをどこかで見たことがあった。
埋めこみセンサーでは、場所の偏りや、誰かがその上に雪を載せてしまうと、正しく作動しないはずだし、この方式のほうが都合が良く、経年もあって(箱はそのままセンサー部を)交換したのだろうか。
降る雪を測定するのだから、どちら向きでも良さそうだけど、川向きのほうが通過車両の影響がないということなのか、工事や配線の都合なのか。
あと、融雪が稼働する条件の時、このセンサーの前で水の入った容器を振ったら、雨に変わったと勘違いして【11日追記・あるいは袋や箱をかぶせたら雪がやんだと勘違いして】、停止してしまうのではないか、なんてよからぬことを想像してしまう。
2021年度に入って、夏頃までに、箱にまた少し変化があった。
分かりづらいですが赤い○
箱の短辺両側に、青くててっぺんが白いランプみたいなものが付いた。街路灯や(秋田市では点灯するものがなくなってしまった)電照式バス停にも、同じようなのが付いていることがある。
シールによれば岩崎電気「アイ光学式自動点滅器」。要は明暗で機器のオンオフをする光センサー。【11日補足・白い部分はランプなどではなく、センサーのカバーらしい。】
でも、ロードヒーティングに明暗は関係なかろう。雪が積もるのは昼夜関係ないし、暗い時でも稼働してもらわないと、追いつかない状況もある。
箱に書かれた「引込開閉器」とは分電盤のようなものらしいので、ロードヒーティング以外の照明についてもここで制御しているのか。
上の写真の自動点滅器は、向かって右面のもので、「秋田県」とシールが貼ってある。違和感ないが、これまでこの箱には秋田県とはひとことも書いなかった。
そして、左面のものは、
「秋田市」?!
どうしてここに秋田市が出てくるのか。
考えられるのは、すぐそばの市道である五丁目橋の照明の電力も、ここを通っているのか。
となると、この箱は必ずしも秋田県の所有物ではないのかも。実は、薄れた東北電力のシールも貼ってあるし。
スノーコンに戻るが、秋田市内のほかの場所にも設置されている。
秋田大学正門そばの県道15号とか、秋田駅前の市道・中央通りにも。
中央通り。サビや金属の風合いから、設置後少し経っている。Googleストリートビューによれば2019年9月~2020年10月の間の設置。
ここの箱には「市道中通本線歩道融雪制御盤 RH-C1」と書いてあり、自動点滅器なし。
県道では見られない秋田市ならではの「イタズラ書き監視防犯カメラ作動中」の表示もある(カメラはどこにあるんだろう?)。黄色い回転灯いわゆるパトライトも設置されていて、異常時は回転点灯するはず。
だが、以前別の場所で回転点灯し続けていたのに、数日間放置されていた。秋田駅前交番からも見える位置なのに、誰も知らんぷり(道路維持課へ連絡しました)。
まもなく訪れる雪の季節。ひっそりとたたずむスノーコンが活躍してくれるのだろう。
でも、通行人がスノーコンの存在に気付いた場合、カメラと勘違いする人はいるはず。向きによっては身構えてしまいそうだから「降雪感知センサー」みたいな説明表示があっていいかも。
西・大町側から。直進が南大通り、左が土手長町、右が有楽町
上の写真で対岸、東側たもとの歩道上、川際に茶色い箱がたくさん並んでいる。
東側から
電線地中化されているので、トランスボックスなどライフライン系設備もこの形で置かれるが、ここは違う。右側の一群は警察管轄、五丁目橋交差点の信号機制御器や非常用発電機だと思う。
今回は左の箱。
昔からある箱で「A引込開閉器盤」「融雪」とか書いてあるので、歩道の融雪装置(ロードヒーティング)の制御盤のことだと思っていた(実際には少し違うようで後述)。置かれているのは、土手長町通り=県道28号の歩道上なので、それ用なんだと思いこんでいた。
融雪制御盤自体は、ロードヒーティングがある程度普及した現在では、さほど珍しいものではない。
昨2020年度末(2021年初め)だったと思う。この箱が少し変わった。
川に面した裏面
にょきっと
箱の背面に金属アームが取り付けられ、その先に小さい箱があって、コードが箱の中とつながっている。
これは何?
「SHKseries スノーコン」「新潟電機株式会社」
堂々と書いてあるように「スノーコン」か。
スノーコンって何?
一見するとカメラのようだが、今どきこんなデカいカメラもなかろう。
レンズとは違いそう。「SHK-501」という型番らしい
新潟電機公式サイトを見てみた。
同社は長岡市に本社があり、雪に関わるセンサーや計測機器を手がける企業。
スノーコンは「降雪センサー」で、条件に応じて消雪・融雪装置を制御する装置。従来品は雪温や水分で判断していたが、SHKシリーズは「光スノーコン」として赤外線で雪片を感知するらしい。センサー部は従来品より大きくなったようだが、確実さと省エネをうたっている。箱の中に「制御部」がある。
千秋トンネルに置かれた凍結防止剤散布装置「まきえもん」には、人や車を感知するマイクロ波センサーがあり、それに少し似た形。でも、スノーコンは赤外線センサー。
秋田市内で見かけるロードヒーティングは、路面の水分と温度によって作動するものだと聞いていた。設置箇所の路面には、それぞれを感知する2つの円形のセンサーが埋めこまれている。
でも言われてみれば、従来型スノーコンらしきものが、箱の上から飛び出ているのをどこかで見たことがあった。
埋めこみセンサーでは、場所の偏りや、誰かがその上に雪を載せてしまうと、正しく作動しないはずだし、この方式のほうが都合が良く、経年もあって(箱はそのままセンサー部を)交換したのだろうか。
降る雪を測定するのだから、どちら向きでも良さそうだけど、川向きのほうが通過車両の影響がないということなのか、工事や配線の都合なのか。
あと、融雪が稼働する条件の時、このセンサーの前で水の入った容器を振ったら、雨に変わったと勘違いして【11日追記・あるいは袋や箱をかぶせたら雪がやんだと勘違いして】、停止してしまうのではないか、なんてよからぬことを想像してしまう。
2021年度に入って、夏頃までに、箱にまた少し変化があった。
分かりづらいですが赤い○
箱の短辺両側に、青くててっぺんが白いランプみたいなものが付いた。街路灯や(秋田市では点灯するものがなくなってしまった)電照式バス停にも、同じようなのが付いていることがある。
シールによれば岩崎電気「アイ光学式自動点滅器」。要は明暗で機器のオンオフをする光センサー。【11日補足・白い部分はランプなどではなく、センサーのカバーらしい。】
でも、ロードヒーティングに明暗は関係なかろう。雪が積もるのは昼夜関係ないし、暗い時でも稼働してもらわないと、追いつかない状況もある。
箱に書かれた「引込開閉器」とは分電盤のようなものらしいので、ロードヒーティング以外の照明についてもここで制御しているのか。
上の写真の自動点滅器は、向かって右面のもので、「秋田県」とシールが貼ってある。違和感ないが、これまでこの箱には秋田県とはひとことも書いなかった。
そして、左面のものは、
「秋田市」?!
どうしてここに秋田市が出てくるのか。
考えられるのは、すぐそばの市道である五丁目橋の照明の電力も、ここを通っているのか。
となると、この箱は必ずしも秋田県の所有物ではないのかも。実は、薄れた東北電力のシールも貼ってあるし。
スノーコンに戻るが、秋田市内のほかの場所にも設置されている。
秋田大学正門そばの県道15号とか、秋田駅前の市道・中央通りにも。
中央通り。サビや金属の風合いから、設置後少し経っている。Googleストリートビューによれば2019年9月~2020年10月の間の設置。
ここの箱には「市道中通本線歩道融雪制御盤 RH-C1」と書いてあり、自動点滅器なし。
県道では見られない秋田市ならではの「イタズラ書き監視防犯カメラ作動中」の表示もある(カメラはどこにあるんだろう?)。黄色い回転灯いわゆるパトライトも設置されていて、異常時は回転点灯するはず。
だが、以前別の場所で回転点灯し続けていたのに、数日間放置されていた。秋田駅前交番からも見える位置なのに、誰も知らんぷり(道路維持課へ連絡しました)。
まもなく訪れる雪の季節。ひっそりとたたずむスノーコンが活躍してくれるのだろう。
でも、通行人がスノーコンの存在に気付いた場合、カメラと勘違いする人はいるはず。向きによっては身構えてしまいそうだから「降雪感知センサー」みたいな説明表示があっていいかも。