秋田市中心部・大町二丁目、昭和に百貨店「本金(ほんきん。駅前に移転し現・西武秋田店)」とアーケード商店街「名店街」があった場所にあるビル内のホテルの話。
これまでの流れ(前回2021年の記事やWikipediaも参照)は、
1987年にできた時はとファッション系中心の商業施設「ファッションアベニューAD(通称・AD)」と「秋田ワシントンホテル」。
2007年にワシントンホテルが撤退して「イーホテル秋田」に。
2009年にはADも「イーホテルショッピングモール」に改称。
2012年にショッピングモール部分がほぼ閉鎖。
2020年に新型コロナウイルス感染症流行により、ホテル休館。
2020年末頃に、リニューアルして「巨大複合型医療モール」とすることが、ひっそりと発表。オープン予定としていた2022年春になっても、目立った変化なし。
ホテルは2021年には営業再開。朝食と、イーホテル化時にできた大浴場は提供されなくなり、部屋数も減り(後述)、フロントが3階から1階(秋田観光コンベンション協会事務所跡)へ移った。同時に名称が「イーホテル秋田アネックス」となったようだ。
営業再開後は、県のコロナ感染者の療養施設として全館貸し切りになったり、再度休業もあったりしたようだ。
紆余曲折となったのは、建物の所有者の区分がごちゃごちゃしていたとかで、そのせいもあるかもしれない。
それだけでなく、イーホテルを運営する企業のほうも、持株会社社長が出資法違反で捕まるなど【22日コメントいただき訂正・イーホテル側で逮捕者が出た事実はありませんでした。訂正します。】資金繰り悪化でごたごたして、イーホテルグループ全体として2021年5月で活動を停止していたのだった。Wikipediaによれば、秋田は2020年に売却済みだったそうなので、営業再開・アネックス化後は、違う企業がやっていたのだろう。
今年(2023年)の春頃だったか、現地にちょっとした動きがあった。
それまで、1階の正面・西面に向かって、左(北)に「辻兵商事(つじひょう)」の学生服などを扱う店舗があった。過去にはファミリーマートの事務所などが入っていた場所で、向かいの秋田ニューシティ解体後、辻兵が入った。
その右がホテル玄関。さらに右、ショッピングモールの出入口(閉鎖中)との間が、アネックスのフロント(2021年まで観光コンベンション協会のあった場所)であった。
今春、そこが改装された。
辻兵が、玄関右のフロントだったところに移動。玄関左の辻兵だったところの一部が、新たなフロントになったようだった。旧辻兵跡の北側は、使われていない感じ。
現在の北西角
↑「辻兵」の表示がある部分~その右の辻兵店舗玄関だった一帯は、今は使われていなそう。その右が、アネックスのフロントだと思われる。
アネックス転換時に改装して間もないのに、辻兵と入れ替えるようにする必要があったのか謎だった。未だに謎だが、辻兵側の都合もあるのかも。
先週、前を通りかかり、玄関のガラスドアを見ると、
イーホテルの名前も残っているけれど
「イーホテルアネックス」ではない名称が書かれていてびっくり。
調べると、竿燈まつり直前、2023年7月26日から「ホテルメルディア秋田」として営業。ホテルメルディアは、東京に本社があり、関西と東京で5店舗を経営。東北初というか地方都市初店舗が秋田。
ホテルの運営や名称が変わった(リブランド)時は、以前からの客を混乱させないよう、宿泊予約サイトで「ホテルメルディア秋田(旧イーホテル秋田)」みたいな表示にすることが多い。
ところが今回はそれは見られず、楽天トラベルでは、イーホテルのページを残したまま、メルディアのページが新設され、旧イーホテルである言及はない。
公式サイトでは、「旧イーホテル秋田リブランド」「イーホテル秋田、イーホテル秋田アネックスとは別運営会社となります。」と、あまり目立たない位置に掲載。アネックス時代は、また別の運営会社だったということ?
そのほか、断片的な情報を拾い集めると、
・電話番号は、イーホテル時代、アネックス時代、メルディアと3世代それぞれ違う。なお、秋田ワシントンホテルとイーホテルは同じ番号。
・部屋数は、ワシントンホテル時代(最末期)391室 (511人収容)→ イーホテル時代 391室 → アネックス時代 109室 → メルディア 113室。
・現在のメルディアの客室は5、8、9階しか使っていないようだ。もしかしたら、順次、リニューアルしているのかも。
・8月から朝食提供開始。きりたんぽや稲庭うどんもありそう。
・メルディアのフロントは再び3階。1階のアネックスのフロント跡はどうするのか【末尾の9月1日付追記も参照】。
・旅行需要回復の影響もあるだろうが、楽天トラベルでの宿泊代(シングル素泊まり)はアネックス時代は税込み6000円~、メルディアは8000円~(朝食付9200円~)。
この記事に掲載した写真は、すべてメルディア化後の撮影。
それなのに、「ホテルメルディア」の表示は、正面玄関にしか見つけられなかった。目に付くのは「イーホテル」や「アネックス」(あと「AD」)の名ばかり。宿泊する人は、予備知識がないと、ここがホテルメルディアとは分からないだろう。
秋田市民の立場としては、そうした人から「ホテルメルディアってどこですか?」と尋ねられて、答えられる人は少ないことになる。【21日追記・そして、メルディアの名を覚えられる自信がない。】
壁面から突き出た縦長の「E HOTEL AKITA」の看板は以前からあった(2012年の強風で一度壊れた)。いつの間にかその下に「ANNEX←」の看板が付加されていたが、これも用済みのはず。【末尾の9月1日付追記も参照】
ホテル名が4代目となって、市街地の巨大な空きビルが少しでも活用されるのはいいとしても、依然として、昔の名前を示したままのビルで空きフロアがあり、その向かいは広大な空き地(秋田ニューシティ跡地)。
前にも書いたけれど、数十年前までのにぎわいを知る者としては、残念で寂しい。何とかならないものでしょうか。
【9月1日追記・ドア左のアネックスのフロントだった部分について】
改めて外から見ると、引き続きフロントがあった。また、辻兵時代からあった、フロントに直接出入りできる小さな玄関のガラスには「イーホテルアネックス」のロゴのみが表示されている。
アネックスの表示が残っていることと併せて考えると、実はイーホテルアネックスは今も存続していて、アネックスとメルディアが、同じ建物内で共存しているのかもしれない。ただ、公式サイトや各予約サイトにおいて、アネックスのページは存在しても、宿泊予約はできない状態になっている。
これまでの流れ(前回2021年の記事やWikipediaも参照)は、
1987年にできた時はとファッション系中心の商業施設「ファッションアベニューAD(通称・AD)」と「秋田ワシントンホテル」。
2007年にワシントンホテルが撤退して「イーホテル秋田」に。
2009年にはADも「イーホテルショッピングモール」に改称。
2012年にショッピングモール部分がほぼ閉鎖。
2020年に新型コロナウイルス感染症流行により、ホテル休館。
2020年末頃に、リニューアルして「巨大複合型医療モール」とすることが、ひっそりと発表。オープン予定としていた2022年春になっても、目立った変化なし。
ホテルは2021年には営業再開。朝食と、イーホテル化時にできた大浴場は提供されなくなり、部屋数も減り(後述)、フロントが3階から1階(秋田観光コンベンション協会事務所跡)へ移った。同時に名称が「イーホテル秋田アネックス」となったようだ。
営業再開後は、県のコロナ感染者の療養施設として全館貸し切りになったり、再度休業もあったりしたようだ。
紆余曲折となったのは、建物の所有者の区分がごちゃごちゃしていたとかで、そのせいもあるかもしれない。
それだけでなく、イーホテルを運営する企業のほうも、
今年(2023年)の春頃だったか、現地にちょっとした動きがあった。
それまで、1階の正面・西面に向かって、左(北)に「辻兵商事(つじひょう)」の学生服などを扱う店舗があった。過去にはファミリーマートの事務所などが入っていた場所で、向かいの秋田ニューシティ解体後、辻兵が入った。
その右がホテル玄関。さらに右、ショッピングモールの出入口(閉鎖中)との間が、アネックスのフロント(2021年まで観光コンベンション協会のあった場所)であった。
今春、そこが改装された。
辻兵が、玄関右のフロントだったところに移動。玄関左の辻兵だったところの一部が、新たなフロントになったようだった。旧辻兵跡の北側は、使われていない感じ。
現在の北西角
↑「辻兵」の表示がある部分~その右の辻兵店舗玄関だった一帯は、今は使われていなそう。その右が、アネックスのフロントだと思われる。
アネックス転換時に改装して間もないのに、辻兵と入れ替えるようにする必要があったのか謎だった。未だに謎だが、辻兵側の都合もあるのかも。
先週、前を通りかかり、玄関のガラスドアを見ると、
イーホテルの名前も残っているけれど
「イーホテルアネックス」ではない名称が書かれていてびっくり。
調べると、竿燈まつり直前、2023年7月26日から「ホテルメルディア秋田」として営業。ホテルメルディアは、東京に本社があり、関西と東京で5店舗を経営。東北初というか地方都市初店舗が秋田。
ホテルの運営や名称が変わった(リブランド)時は、以前からの客を混乱させないよう、宿泊予約サイトで「ホテルメルディア秋田(旧イーホテル秋田)」みたいな表示にすることが多い。
ところが今回はそれは見られず、楽天トラベルでは、イーホテルのページを残したまま、メルディアのページが新設され、旧イーホテルである言及はない。
公式サイトでは、「旧イーホテル秋田リブランド」「イーホテル秋田、イーホテル秋田アネックスとは別運営会社となります。」と、あまり目立たない位置に掲載。アネックス時代は、また別の運営会社だったということ?
そのほか、断片的な情報を拾い集めると、
・電話番号は、イーホテル時代、アネックス時代、メルディアと3世代それぞれ違う。なお、秋田ワシントンホテルとイーホテルは同じ番号。
・部屋数は、ワシントンホテル時代(最末期)391室 (511人収容)→ イーホテル時代 391室 → アネックス時代 109室 → メルディア 113室。
・現在のメルディアの客室は5、8、9階しか使っていないようだ。もしかしたら、順次、リニューアルしているのかも。
・8月から朝食提供開始。きりたんぽや稲庭うどんもありそう。
・メルディアのフロントは再び3階。1階のアネックスのフロント跡はどうするのか【末尾の9月1日付追記も参照】。
・旅行需要回復の影響もあるだろうが、楽天トラベルでの宿泊代(シングル素泊まり)はアネックス時代は税込み6000円~、メルディアは8000円~(朝食付9200円~)。
この記事に掲載した写真は、すべてメルディア化後の撮影。
それなのに、「ホテルメルディア」の表示は、正面玄関にしか見つけられなかった。目に付くのは「イーホテル」や「アネックス」(あと「AD」)の名ばかり。宿泊する人は、予備知識がないと、ここがホテルメルディアとは分からないだろう。
秋田市民の立場としては、そうした人から「ホテルメルディアってどこですか?」と尋ねられて、答えられる人は少ないことになる。【21日追記・そして、メルディアの名を覚えられる自信がない。】
壁面から突き出た縦長の「E HOTEL AKITA」の看板は以前からあった(2012年の強風で一度壊れた)。いつの間にかその下に「ANNEX←」の看板が付加されていたが、これも用済みのはず。【末尾の9月1日付追記も参照】
ホテル名が4代目となって、市街地の巨大な空きビルが少しでも活用されるのはいいとしても、依然として、昔の名前を示したままのビルで空きフロアがあり、その向かいは広大な空き地(秋田ニューシティ跡地)。
前にも書いたけれど、数十年前までのにぎわいを知る者としては、残念で寂しい。何とかならないものでしょうか。
【9月1日追記・ドア左のアネックスのフロントだった部分について】
改めて外から見ると、引き続きフロントがあった。また、辻兵時代からあった、フロントに直接出入りできる小さな玄関のガラスには「イーホテルアネックス」のロゴのみが表示されている。
アネックスの表示が残っていることと併せて考えると、実はイーホテルアネックスは今も存続していて、アネックスとメルディアが、同じ建物内で共存しているのかもしれない。ただ、公式サイトや各予約サイトにおいて、アネックスのページは存在しても、宿泊予約はできない状態になっている。
FC率が高くて地域に根ざしたとこを切るのは全国、いや世界的な企業イメージの悪さになったかと。
イトーヨーカドーもだけど閉店させたために経営の病巣が黒字になり業務がよくなりましためでたしめでたしとならなかったのがすべて。
残っていればホテル、パティオ、せきやなどシナジー的な発展で違う街になっていたのに。
(一時期いた首切り型の経営者やワンマン型は秋田から撤収したら間違いないと言うのがトレンドみたいに財界上げて干しあげ政策してましたがそれに乗った会社はみんな…)
東北の中でも、ダイエー秋田店が真っ先に撤退でしたからね。ダイエー秋田店は大町・通町とうまく共存できていました。
一方、大家さんたちに、後継テナント探しや新しい商業施設建設について、積極的な動きが見えなかったのが、2010年代以降の衰退・停滞を招いているとも思います。現状では、永遠にこのままでしょう。
中でも、秋田商工会議所会頭でもある辻氏に、やる気(具体的にはニューシティ跡地の将来の方向性)が見えないのが、心もとなく不安になります。
>oniyanmaさん
ご指摘ありがとうございました。
イーホテルとしては、事業拡大を進める中で、違法な融資の被害にあってしまったということですね。
メディアホテルは、分かりませんが、アネックスは駐車場無料(出入れも自由)で、良かったです。提携駐車場のない、競合への対抗サービスでしょうか。
ホテル裏手の、ニューシティ立体駐車場も、イーホテル時代は提携駐車場でした。現在はアネックスのみ提携し、ホテルメディアとの提携はない様です。付近の他ホテル、パールシティ・ダイワロイネットとの提携はあるようですので、メディアホテルとニューシティ駐車場(辻兵商事)の間で、何か、揉め事があったのかもしれませんね。
それで提携駐車場がないのかもしれません。(村八分のような雰囲気を感じる)
ホテルメディアは外資系?ホテルなのか分かりませんが、三栄建築関連の、ホテルのようです。三栄建築は、良い噂をあまり聞かない建設会社ですので、(暴力団との繋がりの報道もありました)、そこも提携駐車場のない事に関連しているのかもしれません。
駐車場との関係ですが、たしかにホテルメルディアのサイトには駐車場がない旨、注記されています。立地的に不自然で、おっしゃる通りいろいろあるのかもしれません。運営は秋田の会社なのですね。
平日夕方に何度か前を通った限りですが、少なくともイーホテルアネックスのほうは、チェックインする宿泊客の姿がありました。
余談ですが、臨時休業名目でコロナ療養施設として使われた、アパホテル秋田千秋公園は、12月15日リニューアルオープンとのこと。大町周辺のホテル事情が少し変わるかもしれません。