広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

泉横切歩道橋 工事

2021-08-11 00:14:12 | 秋田の地理
前回の幸町交番前バス停(新国道モール)付近の新国道こと県道56号・土崎方向行き向きに、今、こんな看板が立っている。
「注意 高さ制限4M」
この先、泉・八橋(やばせ)にある歩道橋の工事をやっていて、高さが制限されていることの予告。
歩道橋をはさんで反対側、「操車場入口」交差点手前の山王方向行き向きにも、同じ看板がある。

だけど、この看板、どこか変じゃありません?
恒例の揚げ足取りで恐縮ですが。
右から声に出して読んでみましょう。

「泉横切歩道橋」、「いずみ おうだん」じゃない「よこぎり ほどうきょう」?

「横切歩道橋」という言葉は知らない。
工事中なのは「泉横断歩道橋」が正式名なので、「断」を「切」と間違えたと思われる。

なぜこう間違えたのか。原稿が手書きでうっかりか。
パソコンで漢字変換したとすれば、「横断」を変換できないわけがない。
何かの事情で「断」を単独で変換する必要があって、「せつだん(切断)」で確定後、「切」を消さなければならないのを、誤って「断」を削除してしまった、とかだろうか。
とすれば、自分もよく行っている方法なので、間違いを見つけて喜んでばかりではいられない。身に覚えがなくはなく(当ブログ内にもあるかも…)、ひとごとじゃない。気を付けないと。

何度も言っているが、担当者が間違えてしまったとしても、それをチェックする立場の人はいる。看板屋、工事業者の上司、発注した県庁側等々、担当者個人ではなく、そうした人の間違いでもあるのです。

これで伝わらないことはないだろうし、これっぽっちを修正して無駄遣いさせるのも忍びないので、ここにアップするだけにしておきます。
「歩道橋が道路を横切っている」のだから、「横切歩道橋」でも間違いではないと言えなくもない。「新しい言葉」にはなってしまうが。
【9月10日追記】この後、9月10日に通ると、「切」の上に「断」を貼って修正されていた。



以下、今回の歩道橋工事について。老朽化補修ということのようだ。
工事看板「横断歩道橋を直しております」
ここは「横断」。今年12月24日までの工期。

これも繰り返しになるが、秋田県庁の工事看板への苦言。
この看板では、「秋田県が発注した工事」であることが分からない。「秋田地域振興局」というものが、どこの役所なのか伝わらないし、ましてここは「新国道」という通称なので、そうした予備知識のない人は、国発注の工事と誤解するかもしれない。
そして、工事看板の「発注者」欄には「秋田県」の名を入れなければならないのだが、それがされていない。このことは、秋田県庁に対して確認済みであり、「(いつの間にか入れないのが慣例化していたが)今後は『県』を入れるようにする」との回答もいただいているのに、まだこのありさまである。県庁の回答は口先だけで、そうする気がないとしか思えない。
また、重要なお仕事をされて偉い立場なのだろうが、地方出先機関の一般職公務員に過ぎない地域振興局長の氏名まで看板に記載することにも、疑問を感じる。どうしても名前を出したければ「秋田県知事 佐竹敬久」だろう【この辺りについては下の補足参照】。知事名の看板もあるにはある(県警発注工事に多いかも)が、地域振興局長名の看板のほうが多い。そもそも統一されていないのがおかしい。※例えば秋田市の工事看板は、市長か上下水道事業管理者名義であり、(担当者連絡先以外で)一般職員の名が記載されたものは見たことがない。
非常に勝手な勘ぐりだが、工事関係者にとっては、知事などより現場の長のほうが大切で、そんな本心が現れたのか、あるいは忖度して大事なほうの名前を載せているのでは、とも考えてしまう。今春、北秋田地域振興局では、道路建設工事に関わる業者と県職員による官製談合が発覚(発生は前年)した。※本工事の発注者・施工者とは何ら関係はありません。
【11日補足】コメントで教えていただいたが、今回のような工事は、県本庁でなく地域振興局が発注しているので、知事名にはならないということのようだ。青森など他県や、国土交通省の工事でも、地域出先機関(国だと地方整備局)発注の工事は普通に行われている。
しかし、看板では、その組織名までの記載が一般的で、秋田県のように組織の長の氏名まで載せるのは異例だと思う。さらに、受注した企業側が社名だけ(社長等の氏名がない)というのも、釣り合いが取れていない。
また、「秋田県地域振興局設置条例」第二条において、地域振興局の名称は「秋田県秋田地域振興局」のように、頭に「秋田県」が付くものとされている。工事看板の表記は正式でなく略していることになる。
したがって、工事看板では、頭に「秋田県」を付ける、発注者の氏名はいらない(でなけれは、受注者の氏名を入れる)の2点は改善するべきだと考える。(以上追記)

北側から。奥が山王方向、左が泉・右が八橋
泉横断歩道橋は1973年に造られた。1974年まではここが国道7号だったそうなので、国(建設省)が造ったのか。
長さ23メートル、幅2.3メートル。幅は市街地でない歩道橋にしては広い。

現在は、八橋側から泉中学校への通学によく使われている。
設置当時は、泉中学校も泉小学校もなかったが、八橋小学校は歩道橋と同じ1973年開校。
1973年9月4日の秋田魁新報に「国道に待望の歩道橋/秋田市八橋小の通学児童/泉地区民の運動実る」があった(開校と同時でなく、少し遅れてできたようだ)。当時は八橋小学区であった泉地区から八橋小学校への通学のために造られたのだった。
おそらく、1979年の泉小開校でいったん役目がなくなって、1981年の泉中開校で逆方向の役目を担うようになったという経歴なのだろう。

一般に歩道橋は、道路上の本体部分と直角向きに階段が付く形状が多いと思う。
泉歩道橋は、両側とも、本体から続いてまっすぐな階段が続くのが特徴的(分岐して折れ曲がった狭い階段もある)。市道側にスペースがあったことと、新国道歩道からの横断よりも、両側の住宅地や学校方向の行き来に特化したのだろう。階段と八橋小の間も一直線。
【11日追記】さらに、横断する道路(新国道)に対して直角ではなく、交わる狭い道の角度に合わせて斜めになっているのも珍しい。
2019年末。歩道橋上からまっすぐな階段、泉地区と太平山を見渡す

現在は、上の写真のように八橋側の上部が箱で覆われ、両側の階段には足場が組まれているが、お休み中の模様。じゃあ、横断できるのか。
新国道の歩道を歩いて来て階段を渡ろうとすると、工事看板以外に歩行者向け看板などは目に入らない。
泉側の新国道向き階段
足場のすき間を抜けて、上がれそうにも見えるけど…

裏側の泉の市道側の一直線の階段は、
「立入禁止」
渡れないんじゃないか! 危うく渡りかけたよ。
「まわり道」矢印は左(山王)方向で、別の看板も。
「お知らせ」
8月1日から10月31日に渡れないので、泉小入口「八橋鯲沼町」交差点へ誘導している。100メートル強。
右(土崎)方向には、泉中入口の「八橋大畑」交差点があるが、250メートルほど。

通学と地元住民の利用がほとんどなので、通行止めは周知の事実で、これで大きな問題はないかもしれない。でも、突発的に渡る人もいなくはないだろうから、新国道向き階段にも通行止め表示するとか、両隣の交差点に「この先歩道橋渡れません」と予告があれば親切。

なお、車道(土崎→山王側のみ?)のほうは8月1日~17日の21時~翌5時、車線減少になるとの看板も出ている。

※横切歩道橋看板のその後と、工事看板の別の例について続きます

【2022年6月19日追記・翌年度の別工事について】この工事は予定通り終了。翌2022年には塗装工事が行われ、再び封鎖された。5月16日から10月31日までとなっている。今度は歩道橋全体を板ですっぽり覆っている。

コメント (6)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 元点滅バス停の一点物 | トップ | かもめの玉子パン »
最新の画像もっと見る

6 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Unknown)
2021-08-11 11:07:40
この辺りは、商業地が多そうなイメージですが、案外住宅地が多い土地柄ですよね。

近年では、歩道橋が撤去される動きが多いですが、直すということは、相応の需要があると言うことでしょう。

冬場の安全に寄与するような工事にしていただきたいところですが、果たしてどうなるか。

余談ですが、八橋・旭北・川尻の学区の入り組んでいるところは、学校の再編に関わらず何とかしたほうがいいような気がします。
保戸野も絡むかもしれませんけど。
返信する
発注者の名義人 (S.T.S.T)
2021-08-11 12:57:39
県をかばうわけではありませんが、工事看板の発注者名義人は、入札公告の名義人(=契約の名義人)というルールかもしれません。
公共機関の入札公告はたいていWebに公開されていて、その名義人は、
秋田県:各地域振興局長(本庁発注は知事)
県警:知事
秋田市:市長または上下水道事業管理者
の場合が多いようです。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2021-08-11 23:00:42
>Unknownさん
1970年代辺りは田んぼも多かったのでしょうが、今は脇道へ入ればずっと住宅が続きます。
新国道では旭北と高清水(将軍野)にも歩道橋が残りますが、学校の近くは通学用に残す意義があるのでしょう。
この次は将軍野の補修も予定されているようですが、基本的には老朽箇所の回復といった感じになってしまうでしょうか。
新国道は歩道が狭く、かと言って裏道も狭く、安全かつ短距離で通学できる学区割りが実現できればいいのでしょうけれど。

>S.T.S.Tさん
表示される発注者は契約した役職名で、県の場合は地域ごとの場合もあるということですね。
国でも地方整備局、青森など他県でも地域出先機関が発注者になっているようです。でも、看板にはその長の氏名まで掲載しないのが一般的なようです。
秋田県方式で釣り合わせるには、施工者側も社長などの氏名を書かないといけない気もします。
頭に「秋田県」がないこと、知らない人の氏名が記載されていること、この2点が要改善かもしれません。
返信する
歩道橋だけ悪者 (FMEN)
2021-08-11 23:50:53
歩道橋がのこるのは一番安全でしょう。
茨島や北都銀行は無くなったら危なくなってます。
和田もりっぱにかけかえました。

それにしても、やけに歩道橋だけ悪者扱いされてませんか?
確かに階段がきついとかありますが、最近の橋上駅(秋田や羽後本荘や湯沢など)や潜り駅(牛島や泉外旭川など)や、案外きつい地下道などはだれも悪くいわないですよね。
極めつけは我が母校の近くの山にある「城跡連絡橋」。
私は公共事業肯定論ですが、何をかんがえてあんな無駄なもんを作ってるのか謎です。
大館の7号線の桂城連絡橋のパクリだと思うんですが、さほど利便もよくなさそうだし、きつい上りもある。
あんなもん作るなら国道や県道の歩道橋を害悪扱いするのはダブルスタンダードでは?と。
返信する
Unknown (Unknown)
2021-08-13 09:19:50
地下道かと言われると、地下道も潰されているところがいくつかありますからね。

道路に対応した学区再編が考慮されていたいのが非常に残念な気がします。

旭北小の学区4分割、本気で考えたほうが良さそうな。
すでに旭北児童館もそろそろ建て替えどきですし、新設校に旭北小の校舎を流用する場合は、当然児童館を新築する必要があるので、単に山王中の肥大化等、デメリットしか思い浮かばないような。
地元町内会は反対でしょうけど。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2021-08-13 23:05:50
>FMENさん
究極の歩車分離ではあります。
エレベーター/エスカレーターを設置すればほぼ問題なしでしょうけれど、どこの歩道橋にも…とはできないわけで。
高清水公園のは、単なる橋でなく、地盤を作ってから架けていて、大がかりですね。歴史公園本体と歴史資料館の行き来のためだそうですが、そのためにそこまで必要なのかは疑問です。

>Unknownさん
存続する地下道でも、大規模改修など不要なようですが、その結果汚くなってしまうのは見苦しいです。

検討では、旭北と旭南を統合する方向らしいですね。
なかなか広大な学区で、交通量が多い道ばかりなので、そういう配慮はしてほしいです。
返信する

コメントを投稿