広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

大雨後 護岸崩落等

2023-07-17 22:51:35 | 秋田の季節・風景
秋田市の記録的大雨のその後。
7月17日午後の保戸野の旭川下流方向。奥が保戸野川反橋
濁流が急流となっていたが、この程度の量・速さなら、年に何回かあるレベル。
保戸野川反橋たもとの中島(指定)水位観測所では、この時点で水深2.20メートル弱。水防団待機水位が2.20なので、数値としては平常時まで戻ったことになる。

旭川筋では氾濫は起きていないようだが、衝撃的な被害が発生した。
中通五丁目の県道28号(土手長町通り)の歩道の崩落である。歩道というより、護岸が崩落して、接する歩道もろとも崩れたのが正確か。
一部では、「川反」の「歩道の手すり(擬木の柵のこと)」が落ちたといった情報もあるが、川反とはこの対岸・大町側のことを指すし、以下の写真の通り、落ちたのは手すりどころではない【18日補足・初期段階では、歩道全幅でなく柵部分だけが崩れたという情報もある。少しずつ崩落したようだ】。また、氾濫した太平川の水や下水道など内水氾濫が、県道まで達して冠水した時間もあったようだが、その水ではここまでなるとは思えず、旭川の増水した水流により、護岸が破壊されたのだと思う。

場所は、四丁目橋のすぐ下流。下り側北都銀行前バス停の向かい。
四丁目橋の交差点
県道は、崩れた歩道は当然、車道も四丁目橋と五丁目橋の間で両方向(※)とも通行止めされている。さらに崩落するかもしれず、安全確認できていないのだろうか。
 ※ルートイングランティア秋田の駐車場や、その北側の座頭小路から出てくる車は、五丁目橋交差点方向に限り、通行させているようだ。また、川と反対側の歩道は通行可。四丁目橋も歩車とも通行可。
そのため、路線バスは運休や迂回運行。17日までの牛島方面は、竿燈大通り~山王十字路~茨島交差点~国道13号と、大きく迂回。18日以降は、他の箇所の状況が改善したのか、南大通り経由に変更。
北側から行くと、手前の北都銀行本店前交差点に小さいながら通行止め予告看板がある。多くの車は中央通りへ左折し、直進した車も、四丁目橋で池永小路へ左折させられる。
五丁目橋交差点には「災害のため通行止め」と理由明記。NHKの中継は、この先まで入っていた
南側からは、南大通りや横町通りへ迂回となるが、線形や車線配置上、横町へ行ってしまう車が多いのか、いつもよりやや通行量が多そう。
有楽町など周辺の交通量は、平常並み。

以下4枚、四丁目橋から撮影。

崩落は長さ数十メートル。【18日追記・複数のマスコミが、長さ約30メートルと伝えている。】
17日付秋田魁新報 1面では「歩道が約200メートルにわたって崩落した。」とあるのは大嘘。だって四丁目橋と五丁目の間が200メートルちょっとしかないのだから。【19日追記・19日付紙面に訂正掲載。「正しくは「約20メートル」でした。」としている。】





「土手長町通り」の道路愛称の表示が倒れている。
路面のブロック(赤系統)はバラバラになって水中に落ちたようだが、その下のセメントのような部分は、板状につながったまま落ちこんでいる。融雪装置・ロードヒーティングの枠や配管がそこに埋まっているので、それでつながっているのだろう。細めのパイプが2本あるのは、何が通るのだろう。
擬木の柵はほとんど見当たらず、川の流れに頭だけ見ているものも。川の中深くまで落ちたのか。そもそも、護岸本体も川底に倒れこんだのか、見えなくなっている。

土手長町通りといえば、シダレヤナギの街路樹だが、この付近は、近年、なぜか伐採されて、跡に植え直されていない。崩落した区間内には、1本もなかった。
(再掲)2020年7月。ちょうどこの辺りが崩落。奥の柳は現在はない

旭川で護岸が崩れたことは、以前もあった。
昭和末・1980年代後半だと思う。冒頭の写真を写した、保戸野(1つ上流の鷹匠橋寄り)で。鷹匠橋付近は、川に少し角度が付いているので、流れに勢いが付いたせいかもしれない。
四丁目橋付近は、川は一直線。少し下流に滝のような段差ができているが、そういうのが影響するのか。それとも劣化が進んでいたのか。

当ブログで何度か取り上げ、そして日常的に歩いている場所がこんなになってしまった。
下手したら巻き込まれてしまうかもしれないし、いつどこで発生するか予測もしづらいだろうと思うと、怖い。



県道28号の楢山登町側(南有楽町通り)では、委託された道路管理業者が、路肩のごみを拾い集めていた。沿道のローソン秋田南通亀の町店やファミリーマート秋田ならやま店は営業していたので、店内への浸水被害はなかったのか(土手長町や南大通りは休業している模様)。

県道28号から1本東側を並行する、南通亀の町、楢山登町、楢山南中町を少し歩いてみた。
こちらは一変。ごみ集積所に袋が山積みになり、小雨の中、多くのお宅で、片付けや泥掃除をなさっていた。畳を出しているお宅もあり、床上浸水もあったとのこと。【18日補足・見た限りでは、冷蔵庫やタンスなどが外に出されたお宅はなかったかと思う(報道される広面方面では出ていた)。この一帯はそこまでの大量浸水ではなかったのか。】
水害の後は、衛生面でも注意が必要と聞く。今日の時点で、クレゾールの臭いがしたところもあったが、消毒まで対応できていないところが多そう。
道路に泥が残るところも(雨で流れたのか意外に多くはなかった)
南大通りや東通地区の主要道路では、浸水で動けなくなった車が放置されていたが、今日でほぼ撤去されたようだ。楢山の裏道には数台残っていた。
塀に突っ込むように置かれ、ボンネットにはごみが載る
近い旭川ではないところから来た水で、こんな被害になってしまうとは。場所のわずかな違いでこんなになってしまう、水害の怖さを、生まれて初めて実感させられた。【17日追記・水と泥が引いてしまえば、一見、普通の平穏な住宅街に見えてしまうことも、やるせないような気持ちになってしまった。】

※護岸崩落現場など数日後の旭川

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7 コメント

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学び直すべき1985水害? (FMEN)
2023-07-17 23:24:04
明田地下道が「大規模」に冠水したのは1985.9.11の豪雨と調べでわかりましたが、鷹匠の崩落もこれでしょうか。
拙ログにもありましたが扱いが今回よりひどく、三浦和義逮捕と夏目雅子死去に全部取られてました。
(当日のニュースもこればかり)
そこはわかりませんが90年代に土手長町は改良してますよね。
有楽町を広げアラマサゲート撤去や酒看街灯廃止、すずらん太鼓橋掛替え、魚礁廃止など拙ログでもたくさん調べたネタです。
このタイミングで護岸の整備をしなかったのでしょうか。
返信する
Unknown (とき)
2023-07-18 22:06:40
一件前のブログコメ読みました。
うちの家は大丈夫でした。お気遣いありがとうございます。
CNAのし〜なアプリでいろんな場所の監視カメラリアタイしてました。

バスでよく通る5丁目橋付近の歩道があんな事になりびっくりしました。
早めに直せればいいですが、この道の優先度がわからないです。

竿燈まつり。
秋田新幹線が利用できないのは大打撃だと思うし、水害被害あった地区の竿燈会はそれどころじゃないだろうから、今年はどうするのか気になります。
返信する
コメントありがとうございます (taic02)
2023-07-18 23:39:41
>FMENさん
確証はないですが、それかもしれません。
県管理といえども、道と川は別ですから、護岸はこの数十年は手が入っていないと思います。
仮にもし、護岸の老朽化が原因だとしたら、他の箇所が気がかりです。

>ときさん
何よりでした。
土手長町は、新国道以外で、市中央部と南方面を結ぶ実質的に唯一の主要道路だと思います。まあ、バス以外は迂回でなんとかなりそうではありますが。

五能線は土砂流出など被害があることが分かりましたが、秋田新幹線はどうなのでしょうね。まずは調査結果次第です。
竿燈は参加団体や出竿数は減ってしまいそうですが、本場である外町側の町内は被害が少ないと思うので、カバーすべく盛り上げるではないでしょうか。
返信する
Unknown (うさぎ)
2023-07-23 05:35:46
我が家は旭川の真横にあるマンションで全く被害がありませんでしたが、実家が楢山南中町で床上浸水となりました。
7/15の20:30頃に実家の母に電話したらテレビでドラマを見ていたらしく、ちょっと外確認してみなさいってハッパかけたら渋々玄関に行ったのですが悲鳴が!
土間に水が溜まっていて靴が見えないっていうんです。
実家は古い家で玄関入ると6メートルほど土間があってそこら辺に置いてる鉢やバケツ、空の灯油缶などが浮いてるとのこと。
すぐ車で向かいましたがいつも通る経路(北都銀行を駅方向に左折→2本目の信号を右折→税務署前を左折→南通りを少し走って聖霊高校前を通過してランカシャあったところを右折)がすでにアウト。
明田地下道を通って駅裏に向かってたであろう夜行バスが中央通りの冠水でバックしてきてキャッスルホテル方向に向きを変えてたぶん手形陸橋経由で向かったようで、私たちも今度は有楽町経由で向かいました。
しかしローソン前ですでに先が冠水。
新政方向から刈穂橋、ツルハ と向かいましたがすでに冠水。
けっきょく茨島経由牛島商店街でなんとかそばまでは行けましたがすでに牛島郵便局から松戸眼科まで冠水していてそこから歩いて向かいました。運べる電化製品や大事なものはは2階に移動しましたが途中で停電。
来る時は長靴で大丈夫だったのに今は膝上まで水位上昇。
なんだかんだやって日付変わった7/16の1時(7/15の25時)頃もうムリだから退散しました。
川の氾濫とは違って音も無く水が溜まってくる感じで付近の人も「これいつからこうなった?」って聞かれたりしました。
戻りは長靴は全く役に立たずむしろ水が入って最悪の状態でした。
人間は無事自宅にたどり着きましたがその後テレビを見ても何も情報がなくCNAさんが一番頑張っていた感じですね。
NHKも次は2:30から大雨関連の情報…とか画面に出ててもはじまったの3時とかでその間はずっとテロップのみでしたし。
市役所も最悪。
ボランティア袋がもらえるってことで行ったら日曜日の16時現在本日の配布が終わったので明日朝来てくださいと言われた。
次の日朝8時に行ったらもう無いと言われ、朝来いって言われた話をしたらすでに前日16時過ぎに全量無くなってたとのこと。
他でも配っていたけど水害激しい場所はムリだから北部地区支所?に電話したらまだあるから来てくださいと言われなんとか貰えました。
そこは市役所とは全く違う対応でボランティア袋の他に資源ゴミの袋や一般で売ってる透明な袋でもマジックで「災」と書けば使えることも教えてくれました。
労いの言葉もかけていただき泣きそうでした。
今の市長はもともと嫌いですが今回の対応も最低な感じ。
ゴミの処理のことやボランティア袋だって北部はまだ在庫ありなどの情報はほとんどなく確か17日の夜の会議で「竿燈は予定通り行う」という内容を発表しててそこなの?って感じ。総理も秋田は無視して韓国に哀悼の意を声明したり秋田の議員も全く音沙汰なし。
ちなみに停電はたぶんエアコンの室外機が水没してブレーカーが落ちたようでエアコンと冷蔵庫のコンセントを抜くとブレーカーが上がりました。
愚痴ってしまい長文ごめんなさい🙏
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大変でしたね (taic02)
2023-07-23 19:43:14
線路西側では、南通~楢山一帯の被害が大きかったようですね。
いつの間にか浸水していたとは、これまでの水害で何度も聞いていましたが、今回もそうだったのですね。怖い思いをされたことでしょう。今後もいろいろと大変なことと思います。お見舞い申し上げます。

過去にない大雨とはいえ、もう少し早い段階で一定の情報が伝えられていたらとも思います。
ボランティア袋の在庫は限られているはずですから、足りないのは明白で、事前の想定が甘かったことに尽きるでしょう。
車がなかったり、頼れる人がいない被災者もいるでしょうから、復旧やこの次の災害にかけて、しっかりと支援が行き届くことを願います。

国の対応は、九州北部豪雨も含めて、なんだか遅いように思っています。県内出身の前総理も別段何もなさらないようですし。必要なことを粛々と進めてくれれれば、いいのですけれども。
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竿燈まつり 迂回運行 動き (網地 耕部、)
2023-07-24 21:18:01
いよいよあと2週後に、2023年度の秋田竿燈まつりが、8月3日から6日にかけて開催されますが、今年は路線バスの迂回運行にも、大波乱が起こりそうです。
本来なら、北都銀行前から五丁目橋を渡る川尻・新屋・割山方面の迂回ルートが、今年は例の通行止めの影響で、今年は通町~鉄砲町~けやき通り~市立病院西口(新屋線は左折後旭南小学校前を通過後に右折し現行ルートへ)の順での運行に変わりそうな予感がします。一方で逆に割山方面からの秋田駅西口行きは川尻十字路通過後は、旭南~刈穂橋~(卸町経由新屋線の迂回ルート)~秋田駅西口の順に変わりそうな予感がします。
また、長崎屋BT経由大川反車庫行きの迂回ルートは、市民市場・南大通り経由に変更後、従来の迂回ルート+通常経路に復帰すると思われます。
ちなみに牛島・柳原方面に関しても、本来の迂回ルートと同様に市民市場・南大通り経由になる気がします。
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通行再開 (taic02)
2023-07-26 23:19:13
崩落箇所は28日から通行再開とのことで、例年通りの迂回になりそうです。
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