麒麟琳記〜敏腕Pの日々のつぶやき改題

還暦手前の身の回りのこまごま。
スポーツや映画演劇など。

こんにゃくの花

2005年07月01日 | 鑑賞
6/23付けの当ブログで、
昴は欧州サッカー云々と書いたが、
青年座は南米サッカー
それが証拠に、昨夜観た
『こんにゃくの花』の舞台上には
本物のカナリヤ(*1)が登場!

短いパスをつないでテンポ良く攻め上がる11人の(*2)、
中央には増子倭文江。
彼女が母親役そのままに倉本家を切り盛りすれば、
オフサイド覚悟でこれでもかこれでもかと
オーバーラップする小豆畑雅一の手には
ウクレレが握られ、演技同様軽妙な音を奏でた。

新劇青年を演じた豊田茂の横分けもバツグンに
格好悪く、はにかんだ笑顔が長男でありながら
上と下が姉と妹で、まるで貫禄なし…ってのが
良く現れているなど、
皆適材適所で良かったが、
一番の出色は、その彼に家庭教師をしてもらっている
高校生・聡美を演じた鈴木貴子だ!
この春入団したばかりの新人大抜擢なわけだが、
何が素晴らしいって、スカートからのぞく
ふくらはぎが、完璧に昭和三十九年だったのダ!!!

美術、衣裳も巧みに「昭和」を再現した舞台で、
ボールは一気にゴール前に運ばれるが、
残念なことに、人が密集しすぎて、
華麗なパスがかえって災いし、
ゴールを割れずにホイッスル・・・
そんな作品だった。

平たく言うと、匂い立つ良質なホームドラマで
こんにゃく玉よろしく、話が転がっていくのだが、
最後に挿入されるエピソードに少々無理があって、
話がこわれちゃったかなぁと。
確かに盛り上がる内容で、それによって家族がギュっと
なるのですが・・・。

カナリヤ(*1)=サッカー・ブラジル代表の別称が「カナリヤ軍団」
11人(*2)=キャスト表の人数。ただし一名は声のみ出演。

それにしても、7~8月の二ヶ月で四本も公演する青年座の力は、
なるほどブラジルばりの層の厚さを感じざるをえない!





コメント
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