昨日は『雪の中の三人』の作者
エーリッヒ・ケストナーの誕生日でした。
ドイツ帝国時代のドレスデンに生まれたのが
1988年2月23日。1974年7月29日に
西ドイツのミュンヘンで没するあいだに
ドイツ語圏で最も重要とされる文学賞
ゲオルク・ビューヒナー賞を1957年、
国際アンデルセン賞を60年に得たケストナー。
そんな偉人と同じ誕生日の弊団
松本潤子を稽古場でお祝いしました。
上は演出の小山ゆうなさん(上演台本も)と。
下は松本のみ。
今回は高級リゾートホテルの支配人を支える、
というか、事実上ホテルを切り盛りする
ポルターという人物を演じる松本。
もとは小説。
ケストナー自身の戯曲も存在するものの
今回は小山の手による構成で上演台本が編まれた。
また、当時でいえばホテルのNo.2は男性。
しかし本作の上演準備段階のオーディションでの
松本の巧みな演技、飄々としたキャラクターを
演出家が捨てがたく……。
また、現代におけるジェンダーを鑑みた上でも、
そのポジションに、性差関係なく配役しようと!
念のため蛇足ながら言えば、女性ありきでなく、
フラットにこの役に一番相応しい俳優を選択、
という意味である。
そして、原題はもとより我が国での小説も
『雪の中の三人男』なのだけれど、
劇団俳優座第345回公演としては
『雪の中の三人』と、あえてしたのです。
さらに言えば。
国際的スポーツの祭典の準備委員会の長が
失言して騒動になる遥か以前の話。
あれれ。
稽古場での誕生日が、えらく大仰になったぞ。
ただ不要不急と言われる我々演劇は、
それを「半ば」受け入れつつ、
同時に社会と繋がるように一層の努力をし、
前述したような、題名に男を入れるか否かにも
こだわって活動しているのであります。
日々の清掃、手指消毒、うがい等々も。
入念に、しっかりと。