ソニーでグッドバイ

原宿・南国酒家 ９・３０
日曜日、島、絵美、銀さん、洋子ママがお昼の中華に集まった。
「渡海大臣が北ノ湖理事長を文部科学省に呼び出したはいいが、渡海が９０度に体を折り曲げて何度も低頭したのは驚いた」
「理事長も戸惑っていたけど」
「あれはマスコミを意識したパフォーマンスだな」
「何か、みっともないわ」
「それで、亡くなった力士は可哀想なことをしたね」
「金属バットにビール瓶か、ヤクザ顔負けだな」
「普通は竹刀で可愛がるものだが、いつもやっているから神経がマヒしていたんだろうね」
「桜田門と犬山署は傷害致死で動いているけど、時津風親方を立件するらしい」
「人が一人死んでいるからね、しかも顔がぐしゃぐしゃだったらしい、
桜田門も唸っていたけど」
「角界も反省したほうがいいな、新弟子入門は激減しているらしいし」
さて、ミャンマーの長井氏銃殺事件。
「長井さんはよく知っているわ、イラクで活躍していたし、ミャンマーは大丈夫だと思っていたけど」
「確か四国が実家だったよね」
「彼は、外国人ジャーナリストとして、軍にマークされて、殺害された」
「薄手の防弾チョッキがあるけど、あのクソ暑い国では嫌だろうし」
「ソニーでグッドバイか」
「冥福を祈るばかりだ」
「しかし、日本政府もミャンマーの軍部に年間３５億円の援助を行っているが、けしからんことだ」
「ミャンマーの将軍の娘が最近結婚したんだが、娘の首の周りには何重ものダイアのネックレスを巻いて、頭にもダイアを散りばめていたが、そういうところに日本の税金が使われていたんじゃ、これは犯罪だ」
「まあ、あまり興奮するなよ」
「それで、国民は圧制に苦しみ、GDPは年２４０ドルだから、ここの飯代にも足りない」
「軍部独裁はもう１９年続いている。最近は中国と仲がいい」
「そうだろう、同じ軍事独裁国家だ」
アウンサースーチー女史はデモ発生時に、自宅軟禁から刑務所に移送され監禁された。
まさか、彼女を殺害することはないだろうが、我々はミャンマーの軍政府をしっかりと監視していかねばならない。
また日本の外務省と福田総理の差配を注視するつもりだ。
独裁政治はやがて己の影に怯えて、最後は哀れな末路をたどることになる。
映画・ビルマの竪琴は日本兵士が軍を脱走し、ビルマの僧侶になっていく話だったが、あの国の高い音を出す風鈴だけは今も変わらない。
（ムラマサ、一閃）