武田じゅうめい 愛と誠と正義

色即是空とは、すべての存在は虚無であると知る。
旗印は日本愛、 日本人には日の丸が足りない

田原のサンプロにおける日中6人の議論を聴いて

2008年05月05日 | 国際外交の真実
昨日(5・4)、田原のサンプロ。
何と言ったらいいのか、後味の悪い日中6人の議論だった。
日本側は、好き嫌いは別にして、元・外務省エリートを揃え論客のはずだが、ディベート技術的に劣っていたのは少し落胆した。
こういう中国のような手合い、つまり例えば、カラスを指して「あれはカラスですね」と言えば、「いや、あれは黒い鳥です」と反論し、「あれは黒い鳥ですね」と変えれば、「いや、あれはカラスですよ」と言う、そういう手合いだ。
最初のトピックとして、中国の軍事費増大の懸念を取り上げたが、中国から見れば余計なお世話で、軍事費の内訳を言い合いしたところで、昨日、肉を食ったか魚を食ったかのレベルだから何の意味もない。
ただ、その時、日本側が中国は未だに核弾頭ミサイルを日本に照準を合わせているのはなぜなのか、という質問をしたが、あまりに日中問題の核心を突きすぎたために、田原はあわててそのトピックを消してしまったのは残念だった。
中国は、言葉では日中友好は大変重要だと言いながら、実態は、左手にナイフを、右手にピストルを日本に突きつけて、恫喝外交をすることが本音だと分かる。
☆ 北京オリンピックと聖火リレー
日本は、北京オリンピックそのものはうまくいけばいいと思っている。
オリンピックをボイコットしようとする雰囲気もないし、日本は公正でありたい。但し、欧米のそして日本における聖火リレーは大失敗であった。長野聖火リレーは日本警察の警備がうまくいって、成功したのはよかったとお互い褒め合っていたが、長野聖火は成功だったと強弁すること自体が、権力者の傲慢以外の何物でもない。長野では逮捕者が6名ほど出たが、警備的には大きな混乱は起きなかった。その理由は、長野聖火リレーが成功だったからではなく、たかが「火」の為に、暴力的に混乱を起こそうとする人がいなかっただけであり、中国と同じレベルに落ちるのを潔しとしなかっただけだ。
長野市民は、善光寺でのスタートを拒否し、商店街は花のプランターを隠し、シャッターを閉め、不測の事態を避けるため学校を休校にし、ほとんどの市民は早く嵐が過ぎ去るのを待っていた。肝心の聖火は警察の威信をかけて守り通したが、予定していたMウエーブと若里公園における2つのイベントを取りやめにした、歓迎されざる「トラブルの火種」であったのだ。
それを指して、「長野は成功だった、警察のおかげだ」と言うのは、権力の傲慢さを見るし、警察公安国家の中国にとっては普通のことだろう。こういう高圧的な権力者に支配される中国人民は気の毒にさえ思えるが、中国人民の不満ガスは、時に日本や欧米に向かい、あるいは中国国内で爆発するか、いずれ何がしかの引火によって大爆発が起きるだろう。
また北京オリンピックにおいて、日本が金メダルを取った場合、日本国旗を掲揚し、君が代が流れるが、その時、ブーイングは起きませんか、と田原は心配そうに聞いていたが、そういう愚問を発しなければならないとは、まるで猿の国でオリンピックを開催しようとしているのかと疑いたくなる。
☆ 経済大国
日本側が、中国は今や日本を追い越そうとする経済大国だから、国際ルールを守ることが必要だと暗に示唆していたが、お世辞を言っているならともかく、中国の実態は全く違う。
一言で言えば、中国は上げ底式で表面は巧みに取り繕うが、実態は13億の人民の搾取に乗っかった特権階級が、裏町のボロ家をベニヤ板で覆い、ペンキ絵を描いてごまかしているようなものだ。
欧米は、東南アジア・中国の成長を望んでいるが、それはあくまでも下働きの低賃金の労働力で、欧米に安くていい物を供給してくれという期待であり、同時に民主主義なるものを教えてやるから、欧米の国際スタンダードに従ってくれれば、少しは猿人から人類に近付くのではないかという白人の考え方だ。
☆チベット問題
これは中国のアキレス腱だ。中国は内政問題だと強弁するが、1959年に軍事侵略してチベットを占領した事実を隠すことは出来ない。それは国際的などさくさに紛れて起こされたものだ。日本側はチベット問題については勉強不足だった。
☆ 一党独裁
田原は、番外で中国のインテリに一党独裁の是非を問うていたが、これは、日本の天皇になぜ天皇制があるのですかと質問するようなもので、返事が出来ないだろう。また共産党一党独裁の是非は、最終的には中国人民が決めることで、日本が内政干渉的に言うべき事柄ではない。ただ、日本が言うべき事は、共産独裁国家とは、距離を置いて付き合いますよということだ。
中国は、香港とは1国2制度を採っているのだが、普通の中国人は自分の国でありながら大陸から香港に入ることは出来ない。質問をするなら、なぜそうなのかを中国に聞いた方が意味があるだろう。
☆毒ギョーザ、日本は食品テロの言い分をもっとするべきだった。それは残留農薬の問題ではなかったのだから、そういう突っ込みがなかった。
☆靖国神社と遊就館
靖国神社問題は日中間のシンボリックな問題ではなく、中国の日本に対する内政干渉であるから、強く抗議しなければならない。また遊就館を批判していたが、それを言うなら、日本側は中国の抗日博物館に言及しなければ駄目だ。
日本側の勉強不足だ。
☆日中関係
中国は日本抜きに経済成長は考えられない。
なぜなら中国の社会と経済システムを構築する為には、日本の経済力、技術、経験、ノウハウがなければやっていけない。
だから「日中の戦略的互恵関係の推進」などと言い出すのは、中国にとって日本の協力は死活問題であるからだ。
さて、この厄介な国をどうする。中国脅威論を明確に打ち出す民主の前原に期待したいが。一方の自民は、触らぬオロチに祟り無しの意気地なしばかりで、何の弱みを握られているのか媚中派ばかりの面々だから、いつまでも中国に言いたい放題を言わせることになる。
さて小泉さん、胡錦濤と中曽根康弘ら総理経験者との8日の朝食会に、欠席するという。 小泉さんが、靖国神社を参拝した際、中国ともめたが、小泉さんの態度を支持する。
コメント
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