新宿酒場 ロン (5・30)
島、絵美、銀さん、洋子ママが集まった。
「川田亜子ちゃん、自殺なんてショック、個人的にはお友達だったけど」
「TBSからフリーになって、組織のありがたさ、TBSの看板の大きさが分かって、その分、荒波にもまれてしまった」
「自殺の真相は?」
「男友達が一番大きいかな、変な男に引っ掛けられたから。 彼女、若いときに両親が離婚しているから、父性愛に飢えていたのかも」
「ストーカー的に追いつめられて、29にもなっていれば、バラされたくない過去の一つや二つは誰にでもある、しかも芸能界には芸能ダニがうようよだ」
「それに金が絡めば、真面目な亜子が絶望的になるのも無理はないか」
「洋子ママだったら、男の方を食ってしまうけどね」(笑)
「それに、お笑いタレントからも嫌がらせを受けていたという噂もある」
「へえ~、それ誰?」
「なんとか総理をやっている人」
「亜子は白百合のお嬢様で、頭もいいし、スタイルが抜群だったから、いじめがいがあったかもな」
「そして、5月になってから凄く落ち込んでいたらしい。 番組関係者が皆心配していた」
「やっぱり、スキャンダルと金だな。 洋の東西を問わず、それにはめられたスターは一杯いる。M・モンローがその代表だ」
「セックスと金という人間の欲望か」
星島貴徳バラバラ・ミンチ事件
「最近、こういう事件が多いな」
「人を殺してバラバラにする快感、ネグロサディズムと言うのか、死姦愛好者と言うのか、脳内にアドレナリンが異常分泌して、最高のエクスタシーを感じるとか」
「星島は初犯じゃないような気がする。犯行が大胆だし、強姦は他にもやっているな」
「人の皮をかぶった獣だな。親は税理士らしいが、取材した記者に聞いたけど、母親が記者を前にして、何度もすみませんと謝って、最後は地べたに膝をついて、鉄扉を手で叩いていたってさ」
「岡山の地元ではもう評判だ」
「捕まる前に、テレビに出て長々と喋っていたが、あれは墓穴を掘ったな。桜田門はずっと尾行してマークしていた」
「桜田門に聞いたが、今回はホシを取りに行くのに、マンションの出入り口にすべて猛者を貼り付けた。市橋の失敗があったから、それに9階からの飛び降りも警戒した」
「殺した女の人肉を食ったようだと桜田門から漏れても来る」
「佐川君の再来か」
「ああ、女の子をパリで殺して食った奴か」
「パリの刑務所に入っていたが、精神疾患で保釈になって、今、日本で暮らしている、親は当時、一部上場の栗田工業の社長だった」
「鎌倉のお坊ちゃまね、パリまで人肉を食いに行ったカニバリズム」
「日本はサイコだらけだ」
新宿の雨は、時折強く吹く風に巻かれて、何か悪企みをするように湿っている。尖った顔の男と赤いルージュを濃く引いた女が、もつれるようにして歩いていく新宿の夜。もう梅雨なのか。
島、絵美、銀さん、洋子ママが集まった。
「川田亜子ちゃん、自殺なんてショック、個人的にはお友達だったけど」
「TBSからフリーになって、組織のありがたさ、TBSの看板の大きさが分かって、その分、荒波にもまれてしまった」
「自殺の真相は?」
「男友達が一番大きいかな、変な男に引っ掛けられたから。 彼女、若いときに両親が離婚しているから、父性愛に飢えていたのかも」
「ストーカー的に追いつめられて、29にもなっていれば、バラされたくない過去の一つや二つは誰にでもある、しかも芸能界には芸能ダニがうようよだ」
「それに金が絡めば、真面目な亜子が絶望的になるのも無理はないか」
「洋子ママだったら、男の方を食ってしまうけどね」(笑)
「それに、お笑いタレントからも嫌がらせを受けていたという噂もある」
「へえ~、それ誰?」
「なんとか総理をやっている人」
「亜子は白百合のお嬢様で、頭もいいし、スタイルが抜群だったから、いじめがいがあったかもな」
「そして、5月になってから凄く落ち込んでいたらしい。 番組関係者が皆心配していた」
「やっぱり、スキャンダルと金だな。 洋の東西を問わず、それにはめられたスターは一杯いる。M・モンローがその代表だ」
「セックスと金という人間の欲望か」
星島貴徳バラバラ・ミンチ事件
「最近、こういう事件が多いな」
「人を殺してバラバラにする快感、ネグロサディズムと言うのか、死姦愛好者と言うのか、脳内にアドレナリンが異常分泌して、最高のエクスタシーを感じるとか」
「星島は初犯じゃないような気がする。犯行が大胆だし、強姦は他にもやっているな」
「人の皮をかぶった獣だな。親は税理士らしいが、取材した記者に聞いたけど、母親が記者を前にして、何度もすみませんと謝って、最後は地べたに膝をついて、鉄扉を手で叩いていたってさ」
「岡山の地元ではもう評判だ」
「捕まる前に、テレビに出て長々と喋っていたが、あれは墓穴を掘ったな。桜田門はずっと尾行してマークしていた」
「桜田門に聞いたが、今回はホシを取りに行くのに、マンションの出入り口にすべて猛者を貼り付けた。市橋の失敗があったから、それに9階からの飛び降りも警戒した」
「殺した女の人肉を食ったようだと桜田門から漏れても来る」
「佐川君の再来か」
「ああ、女の子をパリで殺して食った奴か」
「パリの刑務所に入っていたが、精神疾患で保釈になって、今、日本で暮らしている、親は当時、一部上場の栗田工業の社長だった」
「鎌倉のお坊ちゃまね、パリまで人肉を食いに行ったカニバリズム」
「日本はサイコだらけだ」
新宿の雨は、時折強く吹く風に巻かれて、何か悪企みをするように湿っている。尖った顔の男と赤いルージュを濃く引いた女が、もつれるようにして歩いていく新宿の夜。もう梅雨なのか。