古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

猫に釣られた猫   江戸屋猫八

2025-02-20 11:04:22 | 本の紹介

(副題)猫八のおもしろ釣れづれ人生 中公文庫 1985年

 

二代目江戸屋猫八による釣りに関する話である。

 

猫八氏は原爆にあわれたと云うことで、体調不良も

 

あったということだが、この本のサブキャラ、細川

 

俊夫氏に伝授してもらい、速歩をやって、鍛えていた

 

と書かれている。

 

この本の末尾の方で、一の割りの大池で釣り大会が

 

あったと描かれていた。猫八師匠はそこでオデコだった。

 

そのわけをそこの主人が藻を引き抜いたからだ、と書いて

 

いたが、ぼくもそこで、小学生5,6年生の頃、一日五百円

 

でよく釣りをしていたから知っているのだが、猫八氏は

 

ヘラブナ釣り師でヘラブナを狙ってらしい、あそこの大池

 

には鯉しかいない、というのが真相のようだ、とぼくは思った。

 

90年代に入って、大池の主人、この人は相当の変わり者の

 

おじいさんだったが、が亡くなって、綺麗な公園になって

 

釣りは禁止されるようになってしまった。

 

(読了日 2025年1・8(水)14:55)

              (鶴岡 卓哉)

 

 

 

 

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クラシック音楽に措いてのノリについて・考

2025-02-18 12:16:15 | 日記

チャールズ・ブコウスキー師匠も愛した

 

と云うクラシック音楽。それが好きだと

 

なんか知的で好もしいたおやかな人物

 

と云う感じがして憧れてしまう。

 

でも、僕はこの数十年、そのクラシック

 

音楽について、いろいろ勉強した、良い

 

と云われる指揮者の演奏もけっこう聴いた

 

し、それなりに努力もした積りだ。

 

しかし、クラシック音楽には、あれがな

 

かった。マイケル・ジャクソンのBEAT・

 

IT、プリンスのアルバム・戦慄の貴公子

 

(冗談ではなく何千回も聴いた)に代表され

 

るノリと云うやつだ。ドラムから繰り出される

 

そのロックやファンク独特のノリがない。

 

結局、僕は数十年の努力の甲斐もなく、クラシ

 

ック音楽を理解出来なかった。残念なことだ。

 

でも、音楽と云うものを愛する気持ちに変わりは 

 

ないのだ。特にファンク愛は深い、最近では

 

ブラック・ピンクなどのK‐POP系の楽曲で

 

ファンク色が強いものが多いので、僕は楽しんで

 

聴いている。けど、アイドル系やHIP‐HOPでも

 

クラシックを効果的に使っている楽曲もあるので、

 

本質的な部分ではクラシックにもノリは存在する

 

のだろう。それが、僕には見つけ出せなかった

 

と云うだけの話しだ。

 

と云うわけで、今回は僕がクラシック音楽を

 

楽しんで聴けなかったと云う話しでした。

 

じゃ、みゃた。

 

 

 

 

 

 

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雀の手帖  幸田文

2025-02-16 13:13:00 | 本の紹介

新潮文庫 昭和三十四年

 

百日間、エッセイを連作で綴った、名作。

 

出久根達郎氏の解説にもある通り、その文氏

 

独特の言い回しが、とても読んでいて近しい

 

ものを感じさせるのではないか、と思う。

 

風のことや、日常生活をしている上での気づき、

 

そういう点から云って、決して名作を描くのに

 

何かしら特別な体験と云うものは必要ないので

 

はないか、と思えて来る。そこには、平凡で凡

 

一な暮らしがあるのみだ。そして、言葉と云う

 

ものが簡略化されその表現の豊かさが失われて

 

しまったことは、生活自体を色褪せたものにして

 

しまったような気がする。

 

(読了日 2025年1・7(火)5:57)

             (鶴岡 卓哉)  

 

 

 

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もうおうちへかえりましょう    穂村弘

2025-02-15 23:14:00 | 本の紹介

小学館文庫    2004年


このエッセイを読んで、思わず(今では)笑ってしまったのが、体育の


授業でボールをやりとりするのに相手がいなくて、先生とやるってところ。


あぁ、おれっちも高校のとき、先生とやってたわ。



ても、おれっちの場合、影のような存在ってわけじゃなく、ちょっといか


れていたから、誰も怖くて近寄ってこなかんったんだよねえ(苦笑)。



穂村さんのセンスは抜群だし、文章もイキが良い、これは歌人でもあるので


言葉の鮮度が良いんだと思う。言葉が躍動しているように感じる。



本当はちがうんだ日記でいきなり結婚したりしたことを書かれて、裏切ら


れた感のあるおれっちは、しばらく、さけていたんだが、もうおうちへか


えりましょう、には興奮して、一気読みしてしまった。


あぁ、おれっちもステキになりてえなあ………合掌。


                           (鶴岡卓哉) 

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雑記+猫阿弥陀 出久根達郎

2025-02-15 08:46:17 | 出久根達郎

さて、何を書きましょうかねえ。先日は、歯医者に

 

行ってきました。歯を入れたんですが、快調この上

 

ないですね。仮歯の時は死ぬかと思いましたが。

 

僕は自分の使命が二つあって、ひとつは文学を極め

 

ること。もう一つは、この世界をとことん観察し、

 

偵察することです。これまでの人生でいろいろな

 

ものを視てきました。主にTVでですけどね。

 

大抵のものは視てきてしまったし、聴いて来てしまった

 

ので、今では驚くことはあまりないと思っていました

 

が、それでも、驚くことはありますね、ここには書けま

 

せんけど。

 

自分がとことん宇宙人になった積りでいろいろな

 

ことを視ると面白いんですよね。

 

では、今日は同業者の古本屋さんが書いた短編

 

です。

 

中公文庫 1989年

 

どういうわけか、「腹中石」と「そつじながら」は

 

どうしても読む気にはならず、失礼した。

 

でも、この短編は構成も凝っているし、ニャオおばさん

 

なる猫みたいにニャオと啼きながら話すヘンなおばさんが

 

描かれ、そのニャオおばさんこと本室よし乃の書いたと云う

 

小説だか、日記だかが軸になって話は進んでいく。奇妙な話し

 

と云うのはぼくは大好きで、至ってフツーの話など何のために

 

読むのかよく分からない。戦時中の猫と古本の話しで、ここに

 

どうとは書けない。でも、とても楽しいストーリーで、ちょっと

 

汚い。猫と古本と云うのは相性がよろしいようであり、ぼくは

 

大の猫好きなので、同業者としては申し分のない短編であった。

 

(読了日 2025年1・4(土)23:25)

               (鶴岡 卓哉)

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