古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

ハイスクール1968   四方田犬彦

2025-01-10 00:14:49 | 本の紹介

新潮社     2004年

 

月島物語につづいて手に入った本が本書であり、

 

本書は氏が高校に入ってから卒業、浪人して、

 

東大の文三に入るまでの心の動き、趣味、つまり、

 

ビートルズやバロウズ、ガロ、COMあたりについ

 

て言及した書であり、バリケード封鎖した際の

 

状況が綴られている。

 

バリ封を直截、企てたわけではなく、ある日、学校

 

に行くと、教室がバリ封してあり、どうやって入った

 

のだか、教室に入り、その頃親しかった者たちと合流

 

し、食べ物が必要だ、長くなりそうだから、と思った氏は

 

家に帰り、食べ物を調達して戻ってみると、きれいさっ

 

ぱりバリ封は影も形もなくなって、椅子も机もきれいに

 

戻されていたと云う。この裏切りに苛立った氏は、窓を

 

割ったと云うが、どこまでもフィクション的な感じが

 

拭えない。と云うか、氏はこれはフィクションだ、と

 

言い切っている。

 

ぼくはビートルズもジョン・レノンも全部聴いたし、

 

ゴダールも好きな監督であり、実験的作風に惹かれる

 

ところも似ていると感じた。が、ぼくは、残念ながら、

 

東大に行けるほど優秀な頭脳を持ち合せていないのだ

 

った。ひぇー。

 

(読了日 2024年12・10(火)11:20)

                 (鶴岡 卓哉)

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