古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

富士日記 (下)    武田百合子

2016-05-20 12:57:31 | 本の紹介
泰淳氏の具合が悪くなるまでが描かれる。



死というものが、この日記では描かれて



いるのだけれど、一種当たり前のことと



して描かれてゆく。日々、タマはもぐらの


仔を殺しているし、それは人間と言うも



のの境界を越えていく生命そのものとし



て捉えられてゆく。武田氏ももぐらの仔も



大きな枠組みの中の生命として捉えられ



てゆくということだ。誰しもが死ぬとい



うことを改めて考えさせられ、突き詰め


ていけば、それは日常の風景のひとつに



すぎないことに気づかされる。マア、


それにしてもよく昼寝をする人たちだな。


百合子さんは良く寝る。いいなあ、うら


やましいなあと思ってしまった。
コメント
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