科学で自然災害に立ち向かえるか
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確か以前、似たような作品を見た・・・と思ったのですが、
それは1996年「ツイスター」でした。
・・・というか、それからすでに30年近く経っているということに驚き・・・。
本作は、その続編といってもいいものなのですが、直接のつながりはありません。
「ツイスター」同様、竜巻のメカニズムを解析しようとする研究者と、
ただ竜巻を追いかけ間近に見ることを楽しもうとする人たちが登場し、
対立したり協力したりするという骨子が同じになっています。
ニューヨークで自然災害を予測し、被害を防ぐことを仕事としている
気象学の天才、ケイト(デイジー・エドガー=ジョーンズ)。
故郷オクラホマで史上最大規模の巨大竜巻が連続して発生していることを知ります。
そこへ、学生時代の友人、ハビ(アンソニー・ラモス)が訪ねて来て、
オクラホマの竜巻の調査に参加してほしいと頼まれます。
ケイトは学生時代竜巻に関してつらい過去があって、
現場からしばらく離れていたのでした。
けれど、ハビのたっての願いということで、彼に協力することに。
オクラホマで調査を始めたケイトの前に現れたのは、
ストームチェイサー兼映像クリエイターという、軽そうな男・タイラー(グレン・パウエル)。
ここがまさに現代を表わしているわけですが、
つまりタイラーは、竜巻を追いかけ、その姿を映像に捉えてSNSで発信、
ということで人気を得ているのです。
ケイトとタイラーははじめ反発し合いますが、次第に心を通わせていきます。
そして、かつてケイトが手がけていた重要な竜巻についての案件を再び試みようとします・・・。
恐いもの見たさで、竜巻の生の映像が配信されたとしたら、
やっぱり見たくなってしまうのは分ります。
でも、それで建物が破壊されたり、人命が失われたりすることもあるので、
お祭り騒ぎのようにしてもいられない・・・。
ケイトは、子どもの頃から、気象、特に竜巻のことを「読む」ことに長けているのです。
けれど、実際身をもってその恐ろしさを体験している。
だから、実際の調査に加わるようになるのは必然ですが、
本作はさらに踏み込んで竜巻を「手なづけ」ようとします。
科学は天災と戦う力になるのか・・・。
本作の科学は、実用に足るのかどうか分りませんが、そうであったらいいなあ・・・と。
でも、そうした場合の弊害がまたありそうで、恐いですけどね。
<Amazon prime videoにて>
「ツイスターズ」
2024年/アメリカ/122分
監督:リー・アイザック・チョン
出演:デイジー・エドガー=ジョーンズ、グレン・パウエル、アンソニー・ラモス、キーナン・シブカ
竜巻の迫力度★★★★☆
満足度★★★☆☆