二重構造の境界が曖昧になって・・・
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俳優ワークショップを舞台に、SFホラー要素を盛り込みつつ描く、異色作。
本作は、実際に行われた俳優ワークショップにドキュメンタリー的に迫ったものと、
ワークショップ課題映画脚本のSFホラーパートの、二重構造となっています。
ワークショップの受講生は、全くのど新人の大学生や、
役者歴は長いもののこれまでサッパリ芽が出ない者など、年齢もまちまちの男女12名。
課題映画の脚本を元に練習を進めていきますが、
監督はかなり手厳しく受講生の弱点を指摘します。
長い練習期間を経て、いよいよ撮影本番の日。
場所も実際の学校を借り上げています。
中学教師河中が、初めて担任を受け持った生徒達の卒業式当日。
不気味なチャイムが鳴り響き、学校中の生徒が姿を消してしまいます。
そして教師達が狂ったように殺戮を始め・・・
と言ったストーリー。
脚本通りに撮影は進んでいきますが、
あるところから、次第に作中の「ストーリー」と、「現実」の境界が曖昧になり、
受講生たちは混乱していく・・・。
といったところが、実は本作の狙い。
そういう意味では、なるほど・・・と思いはしたものの、
全編を通じて、わーわー、キャーキャーの声がやたら騒々しくて、辟易しました・・・。
以上。
<WOWOW視聴にて>
「12人のイカれたワークショップ」
2021年/日本/106分
監督:田口清隆、島崎淳
出演:河中奎人、上條つかさ、千々岩北斗、波多野美希、中野杏莉
役者の苦労度★★★★★
満足度★★☆☆☆
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