映画と本の『たんぽぽ館』

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四月になれば彼女は

2024年03月26日 | 映画(さ行)

10年前の恋と、消えた恋人

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精神科医の藤代俊(佐藤健)の元に、かつての恋人・伊予田春(森七菜)から手紙が届きます。
ボリビアのウユニ塩湖から出されたその手紙には、10年前の初恋の記憶が綴られています。
そしてその後彼女の手紙は、プラハ、アイスランドからも。

一方、藤代は現在の恋人・坂本弥生(長澤まさみ)との結婚準備を進めていましたが、
ある日突然、弥生は姿を消してしまうのです。

春からの手紙の意味は?

そして、弥生の失踪の意味は?

ウユニ塩湖、プラハ、アイスランド・・・
学生当時、写真部仲間だった藤代と春は、これらの場所をぜひ訪れたいと思い、
実際に計画して旅立つ寸前の所まで行っていたのです。
ところがある事情から計画は崩れ、二人もそれきり別れてしまった。

以来10年間、この破れた恋のことがトラウマとなって、
藤代は他の人と付き合うこともなかったのですが、
弥生と出会い、心が打ち解けてきていた所ではあるのです。

結局の所、坂本は自分の中で春への思いを捨てきることができずに、
10年を過ごしていたということなのでしょう。

今さら春が坂本へ手紙を送ってきた、というのは
実はちょっと押しつけがましいような気がしないでもないのですが、
まあ、彼女にも彼女の事情があって、それもまた仕方のないことなのかも知れない・・・。

本作で、ハッとする部分があるとすれば、弥生の行動なんですね。
いじいじうじうじの藤代に比べたら、思い切った行動力。
ここだけが唯一の見所。

映像は美しいのですが、イマイチ響かないかなあ・・・。

 

<シネマフロンティアにて>

「四月になれば彼女は」

2024年/日本/108分

監督:山田智和

原作:川村元気

出演:佐藤健、長澤まさみ、森七菜、仲野太賀、中島歩、竹野内豊

映像の美しさ★★★★☆

満足度★★★☆☆



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