映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

図書館戦争 THE LAST MISSION

2020年06月05日 | 映画(た行)

図書隊の必要ない世界に

* * * * * * * * * * * *

「図書館戦争」の続編です。
国家による思想検閲、メディア規制が横行している世界の物語。

図書館の自由にとっては聖典的な本「図書館法規要覧」が一般展示されることになったため、
図書隊の特殊部隊・タスクフォースが警備に当たることになります。
ここでも笠原(榮倉奈々)と堂上(岡田准一)の愛ある上下関係が
もどかしくも胸キュンで描かれていきますが、
ここでキーパーソンとなるのが、笠原の同僚である手塚(福士蒼汰)の兄・手塚慧(松坂桃李)。
彼は図書隊の解体をもくろんでおり、図書隊に罠を仕掛けるのです・・・。

ということで、松坂桃李さんが頭のキレるカタキ役。
これもまた、いいな。
確か原作ではこの手塚兄と手塚弟のヒリヒリするような論理の応酬があったような・・・。
もともと図書隊員であった手塚兄が、現状を疑問視するあまり別の道を行くようになったのです。

本作からは少し離れるけれど、「メディア良化」ということでは私も少し考えてしまう。
いま、SNS等で過激な誹謗中傷の書き込みを規制する動きがありますね。
もちろんそのことに異論はないのですが、でもその取り扱いには相当の注意が必要です。
次第にその規制が過分なものとなり、一人歩きをはじめたりしないか・・・。
「表現の自由」が犯されていくことはないのか・・・。
本当に「図書館隊」が必要な世の中になったりしないよう、見守らなくてはなりません。


<WOWOW視聴にて>
「図書館戦争 THE LAST MISSION」
2015年/日本/120分
監督:佐藤信介
原作:有川浩
出演:岡田准一、榮倉奈々、田中圭、福士蒼汰、松坂桃李

あるかもしれない近未来度★★★★☆
胸キュン度★★★★☆
満足度★★★.5

 



最新の画像もっと見る

コメントを投稿