自分の行動に責任を持つということ
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元上等兵、ウィリアム・ティリッチ(オスカー・アイザック)は、
とある捕虜収容所における特殊作戦で罪を犯し、投獄され、
出所後はギャンブラーとして生計を立てていました。
罪の意識に苛まれ続けていた彼は、かつての同僚の息子カーク(タイ・シェリダン)と出会い、
自らの過去と向き合うことを決意して行きます・・・
ウィリアムはかつて上司の指示でとある行動をとり、
それが明るみに出て、写真にたまたま顔が映ってしまっていたことで、
罪を問われたのです。
しかし、実際の責任者である上官ジョン・ゴード(ウィレム・デフォー)は
そ知らぬ顔をして、今は著名人としていい暮らしをしています。
カークの父もまた、その過去の出来事を苦にしていて自殺。
そのためカークはゴードに対して強い恨みを抱いているのでした。
ウィリアムは出所してからも自分の行為を悔いています。
しかし投獄中に覚えたカードの技で、身を立てることができた。
本来の彼の力なら、もっと大もうけができるはずなのです。
しかし彼は、目立つことを避けていて、そして必要以上に儲けたいとも思わないので、
いつもほどほどのところで切り上げていたのです。
そんな彼が、1人の青年の前途を案じて、大金を稼ぐことにする・・・。
単に賭け事の大もうけの話ではなく、
その背景の持って行き方のストーリーが秀逸です。
怒りと罪の意識に苛まれる主人公像というのもいい。
魅力的な物語でした。
<サツゲキにて>
「カード・カウンター」
2021年/アメリカ・イギリス・中国・スウェーデン/112分
監督・脚本:ポール・シュレイダー
出演:オスカー・アイザック、ティファニー・ハディッシュ、タイ・シェリダン、ウィレム・デフォー
軍の因縁度★★★★☆
満足度★★★★☆
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