ステージおきたま

無農薬百姓33年
舞台作り続けて22年
がむしゃら走り6年
コントとランとご飯パンにうつつを抜かす老いの輝き

続演は効く!

2009-07-05 14:25:28 | 演劇

 アマチュア劇団の場合、公演はよくて土日使って3回、まあ、せいぜい昼・夜公演の2回。だいたいは1回こっきりで終わりって場合が多い。一回勝負の潔さなんて団員にも言い、自分にも言い聞かせて、たった一度の機会に全力投球することを目指してやってきた。

 でも、同じ芝居の公演は何度でもやった方がいいに決まってる。やるごとに自分たちの演技がどう受け取られているかわかって来るし、何より役が自然と自分のものになっていく。後があることで惰性に流れることもないわけじゃないが、繰り返すことでせりふもばっちり入り、動きもぎこちなさが取れ、感情の移入もスムーズになって見違えるような出来になってくる。できるものなら、3回、4回、10回、15回、納得のいくまで、見たいって人のいる限り続演が続けられると幸せだなぁ。

 で、その幸せを、子どもミュージカルで実感してるってことなんだ。5月までに6回、6月三回公演し、さらに7月テスト明けには3回が予定されている。6月の小学校三校での公演は、誰の目にも着実にレベルが上がったことを感じさせた。それまで笑いの起きなかったシーンやキャラクターでも大いに湧くようになったし、しっとりと情感を込めて演じる場面も、ぐっと心に迫るものが出つつある。そう、あくまで出つつある、んだけど。これからさらに回数を重ねるに従って、見る子どもたちの心に突き刺さって行くようになると思う。これって、続演の効果そのものだよね。

 小学校や公民館や児童館や、いろんなところが呼んでくれるから、こんな続演、続演、また続演が可能になるわけなんだけど、それを可能にした一番の原因はレパートリー方式の採用ってことだろうね。この言い方が正しいのかどうかわからないけど、ようするに、一時に集中して上演するんじゃなくて、間に他の公演や行事挟みつつ、とびとびで公演していくってやり方。そう、持ち歌のように持ち舞台作ってしまうってことだ。

 3,4分の歌ならともかく、一時間以上のお芝居やミュージカルでそんなことできんのか?せりふ覚えていられないだろ。普通、そう思うよな。でも、そうじゃないんだ。少なくとも高校生は。その驚異的な能力については、もう何度か書いた。ともかくできるんだよ。後は公演をプロデュースする顧問が面倒くさがらないことだけ。

 7月の舞台はまたさらによくなっていることだろう。さらに、9月では、さらにさらに、11月も、さらにさらにさらに、1月は東京町田公演で、・・・・そして、もちろん、役者たちも確実に力をつけ、今まで見せなかったような底力を見せるようになる。

 でも、公演の数を漫然と積み重ねていてもダメだ。一回一回、次はもっとおもしろく、次回はここを克服して、と、常に課題を設定し、地道に手直ししつつ続けることだ。また、そうすることで、生徒たちも、しっかりと課題意識をもって公演に臨めるようになる。それが数ある舞台の一つ一つを、一期一会、おっと、大げさだけど、としてひたむきに取り組めるようになるのだと思う。せっかくいただいた大切な大切な上演の機会、せめてそのくらいは心がけなくちゃならないよね。

コメント (1)
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文舞両道

2009-07-03 23:14:06 | 教育

 期末試験前だ。定期公演も終わり、子どもミュージカル公演週間も無事終了し、演劇部は試験モードに突入した。そう!今回は、マジ、試験一色だ。なんたって、演劇部として放課後学習会してるからね。学年ごとの学習会が終わった5時から1時間15分、部員全員が活動教室に集まって勉強する。以前にはとてもとても考えられないことだね。部活にだって来たり来なかったりする奴がいたくらいだったもの、勉強なんて、そんなぁぁ!それも、全員に試験10日前から最終日までの学習計画表も出させてなんだから、徹底してるだろ?

 なんだって、演劇部、こんな過激なガリ勉派に転向したかって言うと、きっかけは、クラス担任のクレーム。「劇部、公欠多過ぎ、だから成績伸びないんだ。赤点取ってる奴に公欠出せない!」うーん、ちょっと事実に反してる。だって、演劇部3年間続けると間違いなく成績アップしてるんだから。でも、こう面と向かって言われると癪じゃない。よーし、やったろやないけぇ!一人残らず成績上げてやろうじゃないの!ってムラムラと敵愾心わき上がって来たってのが一番の理由。

 それと、常に東北、全国狙う部になった今となっては、部活動だけじゃなく、生活面もさらに学習面も全校生の模範になるべきだって思いもあるしね。さらに、演劇部が自己表現で己の可能性を開いていけるなら、勉強でも自分の持てる未知の力をめいっぱい発揮することだってできるはずだって考えたこと。そして、今の置農演劇部にはそれを実践できる力が間違いなくある。これ、確信!

 で、実際その通りだった。顧問が付いていようといなかろうと、全員が教科書・ノートに向かって一心不乱に勉強してる。家庭での学習も最低で2時間、多い生徒は5時間もやっている。うむ!やってよかった。こんな風に勉強に集中できたってこと、とっても大切な経験だと思う。やればできる!やれば楽しい!やれば成績上昇!なるさ、きっと!!

 こんな風に、部活で勉強を強制したりするって邪道なのかもしれない。そう、僕の中でも、勉強は個人の責任じゃんって気持ちがないわけじゃない。でも、人間って弱いから。一人って誘惑に負けるから。勉強にがむしゃらになるってムードが学校やクラスにないなら、部活がそれを引っ張ったっていいじゃないかな。それで、勉強する習慣身に付くなら。それで、成績アップするなら。それで、学問に対するリスペクトが増すなら。それで、演劇部への信頼が高まるなら。

 というこで、さらに図に乗って、漢字検定も全員で受験!なんて方針打ち出しちゃったよ。演劇部って、もう!まるきしクラス!それも特進クラスかな?

コメント (2)
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