2010年5月15日の現場説明会で撮影した江戸時代の井戸跡。ここから、三葉葵紋の入った鬼瓦片が出土したようである。
武蔵国府関連遺跡(府中市本町1)から、江戸時代の徳川家の家紋「三葉葵紋(みつばあおいもん)」の入った鬼瓦の一部が出土した。
大型石組みの井戸跡(内径1・8m)を30~40cmほど掘り下げたところ、土の中から鬼瓦の破片(縦17cm、横18cm、厚さ6・5cm)が見つかった。復元すれば、縦約40cm、横約75cm、厚さ13cmの大きさになるという。
鬼瓦にあった三葉葵紋の文様が江戸時代前期に使われていたものと同じであり、「府中御殿」が1646年(正保3年)の大火で焼けたと記録された江戸時代後期の文献通りに、鬼瓦周辺の土も赤く焼けていた。「府中御殿」の存在が裏付けられる発見。
発掘された鬼瓦は、今月3日午後一時半からルミエール府中(同市府中町2)のコンベンションホール飛鳥で行われる「市民歴史フォーラム」の会場で一般公開される。
[参考:読売新聞、東京新聞]
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