SF映画、特にアメリカの作品では、演出上必要でない限り、宇宙どこの惑星に行っても、、、
①基本的に1Gである。地球人が普通に活動できる。
②大気組成が地球と大差なく描かれる。
(宇宙服なしでも、地球人が何とか活動できる。)
まあ、両方ともあまり厳密に作ってしまうと、ものがたりが進まない。これらは、SF映画のお約束である。だからこれらを深く追求せず、映画を楽しむ。
もう一つある。これも演出上必要でない限りだが、、、
③異星人は英語を理解する。英語が通じる。
宇宙のどこに行っても、主役たちは自分以外の異星知的生命体(宇宙植民地の地球人以外)に、英語で話しかける。まあ、英語圏の作品だから英語で話しかけるのはあたりまえと言えばあたりまえ。これは世界中で英語が使えて、英語で話す自分に対応しない方がおかしいと言わんばかりの、アメリカ人旅行者の姿の投影である。そんなことを読んだことがある。
悪口ではないよ...
SF映画の登場人物たちは、自分たちの言語が通じるかなんてためらうことは、まあ、まずない。宇宙語翻訳もコンピュータが行う。これもお約束である。SFが嫌いな人は、このあたりで躓くことが多いようだ。
誤解してはいけないことだが、重力、大気組成、言語については、必要となると、かなりきちんと映像化する。
1Gについては、「2001年宇宙の旅」を見るとよくわかる。大気組成については、「AVATAR」がきちんとしていた。異星生命体の言語は、「Star Wars」「Star Trek」そして「AVATAR」のNa'vi族の言語など、専門家に文法から異星人語を作成してもらうこともめずらしくない。今年イベント上映が開始された「宇宙戦艦ヤマト2199」におけるガミラス語もそうだと思う。8月公開のリドリー・スコット監督最新作「プロメテウス」は、予告編を見る限り、重力は1G、大気組成は地球とは異なるように描かれている。このあたりのことをおもしろがるのも、SFの楽しみのひとつだと思う。