学生の納付金の観点から、公設民営大学(私立大学)の公立大学法人化が話題である。
曰く、『公立大学法人化により、私立大学(運営法人)として受ける私学助成金額よりも、公立大学として受ける交付税額(大学運営費交付金)のほうが多い。大学としての運営コストは潤沢になる。多い分を活用して、学生一人当たりの納付金を減額する。。。
一体いくらくらい下がるんだろう。すごく疑問である。調べてみようと思った。
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【長野大学 公立大学法人 学費】
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こんな記事がヒットした。
記事タイトル:
(長野)長野大、公立化の利点は 大学側は学費減を主張(朝日新聞ウェブサイト、昨年12月30日付の鈴木基顕記者の署名記事である。)
この記事は昨年12月22日開催された、第2回の「長野大学公立大学法人化検討委員会」についてのもの。大学が委員会に経営シミュレーションを提示したとのこと。試算額は以下の通り。
〇現状の私学助成金約1億8千万円
〇大学運営費交付金約2億8千万円
(公立大学に移行した場合の交付税のこと)
↓
差額は約1億円。学生1人当たりの納付金を年間約8万円減らせる。
そんな内容である。単純計算でいくと、4年間で32万円である。
長野大学の納入金はいくらなのか、大学のウェブサイトで調べてみた。
〇平成27年度入学生の納入金は1,094,000円*
(学費合計1,070,000円)
〇2年目以降は904,000円(学費合計890,000円)
↓
計算上4年間で、3,806,000円になる。この3,806,000から32万円減じることが出来るのなら、8.4%減である。
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僕自身の経験を考えてみる。
埼玉県の現在のさいたま市で、僕は小中の9年間を過ごした。高校大学は親のすねをかじり、東京の学校に進学させてもらえた。学校選択は、もちろん授業料を含めた学納金・学生でいるコストの問題は切り離せないが、大学を選んだ理由は、それだけでない。
大学を卒業し、高校の先生になった。担任、進路指導教諭として、生徒諸君の進路相談に乗る場合、まず何を考えて話しを聞くか(「するか」ではない)考えてみる。だいたいこんなことではないか。
〇目の前の生徒は何が勉強したいのか。
〇大学進学&卒業後、どんな仕事に就きたいのか。
それが見えてきて初めて、成績について、学校・学部学系の選択、受験方法、通学距離のことなどを含む学校選択の話しになると思う。学納金のことは、納入期日は話題になるが、保護者の経済状況に立ち入ることは、本来学校側がするべきことではない。
もちろん一般的な学納金の情報、奨学金という名前の「進学ローン・借金」のことは面談で話しが出る。必要ならば保護者にも伝える。でも、それ以上のことは、保護者が考えるべきこと。あまりかかわらないものである。
僕が生徒・学生として経験したこと、高校の先生として感じることは、あくまでも僕がサンプルである。僕が高校生のころも現在も、大学選択のバリエーションが最も豊かな東京都、その隣接県である埼玉県住民の僕の感じることと、現在の長野県の高校生が同じはずがない。だから、学納金の減額につなげるこころみの重要性、それに対する感じ方も違う。訴求力も異なるはずだ。ただ、学納金の減額ということの訴求力(アピール)が、それがどれほど継続するものか。前にも書いたが、学納金が減額されても、それはいずれあたりまえになる。その後はどうするのか、考えなくてはいけないだろう。
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*1年目には後援会費10,000円、同窓会費14,000円、2年目以降には同窓会費14,000円を含む。
2015-03-17、「地方創生と関係あるのかな。」