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昨年12月、鴻巣シネマで「蜘蛛巣城」を鑑賞した時、本作のTrailerを見た。妙に気になった作品なのだ。
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島国
描かれ方は小さな漁村に近い。その村の長が国王オーヴァンディル。国王=Kingだが、豪族の長のようだ。彼の息子が主人公・アムレート。王の弟がフィヨニル。若きアムレートは父を殺され、母を連れ去られ、命からがら国から脱出する。
叔父に父親(国王)を殺された王子が主人公。何かどこかで見たような気がした。その王子が復讐を果たすまでの戦いのものがたり。
ものがたりの中で印象的なのは、長じてヴァイキングの一員となったアムレートの残忍さ。村を襲う場面の血みどろ具合。征服された村の人々の描写。彼らは殺されるか奴隷として連れて行かれる。
そんな日々の生活の中で、アムレートは自分の運命を再認識し、フィヨニルの元に乗り込んでいく。
強い者から奴隷に
アムレートは奴隷となりフィヨニルの支配する農場に潜入する。
農場とは名ばかり。奴隷(農奴)によるプランテーションだ。支配する者とされる者。される者は人間あつかいされていない。そこで彼は、母を発見する。母は叔父との間に子どもをもうけていた。
彼は叔父の命を狙い、農場で働く者たちを殺害する。一歩ずつ標的である叔父に接近する。巻き添えになり、殺される奴隷もいる。とても陰鬱な場面が続く。農場で親しくなったオルガの存在は、そんな中で少しの救いになる。
最後は復讐を果たす
血みどろの戦いの中で、彼は敵を討つ。
復讐を果たした彼も、、、
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déjà vu
終映後、全体の陰鬱とした雰囲気、雲が低く、きびしい自然環境のものがたりであること。預言者... 何だか、「蜘蛛巣城」みたいだと考えた。その次に、「シェイクスピアに似たようはお話し、なかったかな」と思った。
パンフレットによれば本作は「ハムレット」から着想を得た作品とのこと。アムレートは、ハムレットの原型となったデンマークの伝説上の人物。
Amleth Hamlet
言われてみれば、かな。
万人受けはしなそうだ
そもそも原題のThe Northmanに、副題「導かれし復讐者」をつけなければいけないほど、日本社会は北欧の歴史、神話になじみが少ない。
たぶんThe Norseという単語も、認知度は低い。
暴力シーンも多い。日本で名前が知られている出演者も少ない。
でも、おもしろかった。