交番のおまわりさんの業務一つだろう。
不慣れな土地で、交番を見つけたときは安堵する。僕は地図アプリよりも、おまわりさんである。
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昨年12月の芸術鑑賞教室、僕は図書視聴覚主任として、会場入口で保護者などの対応をしていた。そこに丸い筒状のものを手にした制服警察官が来訪。何かきょろきょろしている。やや挙動不審である。どう見ても鑑賞希望者ではない。
声をかけた。
『おまわりさん... どうかしました? 何かありましたか。
『あ、はい。
『本日この会場、県立〇〇高校の貸切です。私、責任者です。
『そうですか。
『...何かお手伝いできることは、ありますか。
その警察官-20代前半に見えた-は、ちょっと戸惑って、、、
『ここは《中央デパート》でしょうか?
そう聞いてきた。その会場は中央デパートのあった場所の再開発施設に入居している。再開発は大宮駅(東口)利用者には身近なこと。このおまわりさんはそうではないようだ。
『それ、この場所に以前あったデパートです。
『...現在は違う。
『ええ、5年くらい前に取り壊しです。
『そうですか。。。
『下の階に事務室があります。そこで聞いてみれば。
『わかりました。
そう言って、その警察官は立ち去った。手のものは防犯協会(?)のカレンダーに見えた。
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帰宅後調べると、「株式会社中央デパート」は現存していた。同社が「大宮門街」の商業エリアの統括・運営会社ということが確認できた。
・・・僕の案内は間違いではなかったようだ。
おまわりさんに道案内... なかなかできない経験である。(会話部分は一部脚色を含む。)