賭銭無の「週末はPhoto一息」

賭ける銭無しに陥った競馬から、カメラを趣味にして6年目で退社。“週末”が“いつでも”になりましたがタイトルはそのままで。

ツバキ 「顔好鳥(かおよどり)」

2022年04月15日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、1859年の「椿伊呂波名寄色附」に記載の品種を。


「顔好鳥」。淡桃地に太い紅色の縦絞りが散在する白覆輪の八重、中~大輪。花期4~5月。
咲きはじめは抱え咲きで、咲ききっても締りのよい花形を保つ。弁脈は鮮明に出て、雄しべは筒しべになったり散しべになったりする。


「神楽獅子」。桃~淡桃地に紅色の縦絞りが数少なく入る牡丹~獅子咲きの中輪。花期は4月。
平開する外弁の中に大小不揃いの旗弁が盛り上がる。荒々しさより優しく愛らしさを感じる品種。類似の「獅子頭」は花弁に紅色の縦絞りが入らない。
   

ツバキ 「唐錦(からにしき)」

2022年04月14日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「唐錦」。淡桃地に紅の小絞りや吹っ掛け絞りが密に入る八重、蓮華咲き、筒しべ、大輪。花期4月。
1629年の「本草図譜」に載っている江戸期からの名品のひとつ。花の盛りにも、花底が深くて豊かな花形を崩さない。


「繻子重(しゅすがさね)」。濃紅色の八重、ユキ芯の中~大輪。花期4~5月。これも「本草図譜」に記載の江戸古種。
濃紅色の花に葯の黄金色、緑色の艶葉がよく調和した品種。咲きはじめは樋状に中折れするが、やがてゆるやかに外曲し弁縁は小さく波打つ。やや肉厚の花弁20枚ほどが三、四重に重なる。
                                             

「黒椿」。暗紅~黒紅色の八重咲き、小~中輪。花期4~5月。1829年の「草木錦葉集」に載る江戸古種。
咲きはじめは弁縁が内曲した、つつましやかな松笠状の抱え咲きで、のちに平開ぎみになる。
全株に暗紅紫色の色素が多く、葉には冬期暗紫色の斑紋が、また、新根や枝の髄部も紫色になる。

ツバキ 「翁更紗(おきなさらさ)」

2022年04月13日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「翁更紗」。白~極淡桃地に濃淡のある紅色の縦~小絞りが入る、八重、中輪。花期4月。江戸古種。 
筒~割りしべで花心に旗弁を混じえ、牡丹咲きのようにもなる。1739年の「本草花蒔絵」に記載。


「通千鳥(かよいちどり)」。紅色地に白斑が入る、八重咲き、宝珠を残す、大輪。花期4~5月。
1695年の「花壇地錦抄」に載っている江戸期からの古種。


ツバキ 「オランダ紅(こう)」

2022年04月12日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、

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「オランダ紅」。紅地に白筋の入る千重咲き、小~中輪。花期4月。1739年の「本草花蒔絵」に記載されている江戸期からの古種。
弁の縁が左右から内曲して、弁端が剣弁状に尖り、これが規則正しく重なる珍花。類似に、弁端が尖らない「一筋」、丸弁の白筋「千歳菊」、白筋が2、3本に分かれる「五智の娘」がある。


「碁石(ごいし)」。紅地に白斑が入る八重の中~大輪。花期4~5月。これも「本草花蒔絵」に記載のある江戸古種。
名は白斑を白の碁石に見立てたものらしい。

ツバキ 「春日野」

2022年04月11日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「春日野」。紅地に白斑の八重、割しべの中~大輪。花期4~5月。1695年の「花壇地錦抄」に載る。
紅地に入る雲状斑や横杢斑の華麗さが特徴。ユキツバキ系。江戸古種の名花。 



「熊坂」。桃紅色、濃い弁脈のある牡丹咲き、割~散りしべ、大輪。花期4~5月。江戸古種。
遅咲きのため比較的知られていない品種だが、これも1695年の「花壇地錦抄」に記載される名花のひとつ。英名がレディ・マリオン。


「限り(かぎり)」。白色、千重咲き、蓮華性の中輪。花期4月。
弁端が剣弁状で弁縁は波打つ。1710年の「増補地錦抄」に載る江戸古種。

ツバキ 「風折(かざおれ)」

2022年04月10日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「風折」。極淡桃~淡桃地に紅の濃淡ある縦絞りが入る一重、ラッパ咲き、筒しべの中輪。花期4月。
この季節に咲く同類の絞り花は多いが、地色が淡い桃色を帯びること、小絞りは入っても少ないことなどから区別できる。関西の古種。 


「聚楽」。淡桃地に紅覆輪の入る一重、平開咲き、筒しべの大輪。花期は4月。片山樹楽園が1950年代に作出した大阪産。
広く丸い花弁6~7枚が深く重なり合って開き、上半部は反曲する。弁縁には不整の凹凸としわがある。


「中部白牡丹(ちゅうぶはくぼたん)」。白色の八重、抱え咲き、筒しべの中~大輪、花期4~5月。
弁数は20枚ほど。丸みのある花弁は均等の透き間で内に抱え、落花するまで形を崩さない。          

ツバキ 「百合椿(ゆりつばき)」

2022年04月09日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「百合椿」。濃紅色の一重、ラッパ咲き、細長い筒しべの中輪。花期4月。京都産。
花よりも葉のほうが注目される品種で、ツバキの葉の中では「孔雀椿」とともにもっとも細長い。肉厚でゆるく湾曲する独特の葉形が、江戸期の「草木錦葉集」に金王百合葉という名で記載されている。 


「熊谷(くまがい)」。濃朱紅色の一重、平開咲き、梅芯、大輪。花期4月。関西産。
3倍体品種のため花も葉も大型で肉厚。江戸時代の名は朝鮮椿。京都の宝鏡寺など各地に古木が多い。

ツバキ 「紀州司(きしゅうつかさ)」

2022年04月08日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「紀州司」。桃紅~紅地に白斑の入る千重咲きの大輪。花期4~5月。兵庫産。
30枚ほどの花弁が厚く重なり、はじめは抱え咲き、花の盛りが過ぎると平開咲きからのちに外弁が反曲する。和歌山方面に多く見られるが、宝塚市の植木生産地で古くから栽培されていた。


「九重(ここのえ)」。白地に濃淡のある縦絞りが入る、宝珠~八重咲き、中~大輪。花期4~5月。
咲き始めは花心に宝珠を作り、これを肉厚な花弁が二、三重に抱える。枝変りに紅色や白覆輪の花も出る。兵庫産。

ツバキ 「正義」

2022年04月07日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「正義」。濃紅地に大小の白斑が横杢状に入る八重、蓮華咲き、筒しべの大輪。 花期4~5月。
13~14枚の花弁が全開すると、弁間が透いて蓮華咲きとなる。結実性よく、多くの名花を生んでいる。樹齢200年を超える老木が九州各地にある。シーボルトがヨーロッパに持ち帰った椿の1本といわれ、海外では「ドン・ケラリー」と呼ばれている。福岡・久留米産。


「阿蘇娘(あそむすめ)」。桃地に底白の一重、椀咲き、筒しべ~輪芯の中輪。花期4月。
ほのぼのとした春を感じさせる底白の花色が高く評価されている。日当たりを好み、周りに樹が茂ると衰弱する。別名「吉野」。肥後ツバキの自然実生といわれる。熊本産。

ツバキ 「花富貴(はなふうき)」

2022年04月06日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「花富貴」。桃色の八重、抱え咲き、筒しべ、大輪。花期4~5月。千葉県成田の自然実生。
弁質の厚い、丸くて大きな花弁が三、四重に重なり、相互の弁間には透き間を持ち、内に抱えて椀形に開いていく。照りのある弁面には弁脈が濃く出て美しい。筒しべには旗弁が混じることがある。


「深山の光(みやまのひかり)」。紅色の一重、筒~平開咲き、筒しべの小輪。花期は4月。埼玉産。
花弁が一つの輪になったように連なり、やや先細りの雄しべを取り囲む、筒咲き状の咲きはじめが本種の見どころ。

ツバキ 「朝日大手毬(あさひおおでまり)」

2022年04月05日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「朝日大手毬」。極淡桃地に弁端は淡紅色のぼかしが入る八重~牡丹咲き、割しべ、大輪。花期4~5月。
花の咲きはじめは色濃く、次第に淡くなる。花容は豊満で、洋種ツバキ的な魅力がある。葉も肉厚で大きく、花との釣り合いもよい。
富山県下新川郡朝日町の民家の栽培種から選抜、1969年に加茂善治氏命名・発表。


「楢山一号(ならやまいちごう)」。濃紅色の一重、筒~ラッパ咲き、筒しべ、小輪、花期4月。
色鮮やかな弁縁は、小さい波状の切込みの出るのが特徴。花色と山吹色の葯の対比が美しい。
埼玉県産の野生ヤブツバキから採集した品種。

ツバキ 「蓮華世界(れんげせかい)」

2022年04月04日 | 椿・サザンカ

「蓮華世界」。淡桃地に底白の宝珠~八重咲き、割しべの中輪。花期4月。
花弁の先端はやや内曲して抱えぎみに咲く。開き終わると貧相な雄しべが見える。葉は葉脈が顕著で鋸歯は細く鋭い。富山市の民家で栽培されていたユキツバキ系品種からの採取。


「本法寺(ほんぽうじ)」。桃紅色の一重、平開咲き、輪芯の大輪。花期は4月。
肉厚の丸弁で雄しべに旗弁がよく出る。染色体は三倍体。富山市の本法寺の栽培種。


「八尾錦(やつおにしき)」。白地に淡桃色の縦絞りや小絞りが入る宝珠~八重咲き、ユキ芯の中輪。
花期は4月。富山市の民家栽培種。かつては「絞宝珠」と呼ばれてたらしい。                 

ツバキ 「惜春」

2022年04月03日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「惜春」。濃い桃色、牡丹~獅子咲き、散りしべ、中輪。花期は4~5月。
外弁12~13枚が平開し、団塊となった唐子部を擁しているが、唐子部に旗弁と散しべが混在し、不揃いとなり獅子咲きになる。葉は楕円形中型、葉面中折れ、ゆるく反曲、葉縁やや外曲。樹は立性で強健。富山市の民家栽培種。1960年に桐野秋豊氏命名・発表。


「堀川絞」。極淡桃地に桃色の小絞りや吹っ掛け絞りが入る八重、平開咲き、ユキ芯の中輪。
花期4~5月。富山産。
重ねの少ない八重咲きで、梅芯状に広がるユキ芯の黄色が目立つ。ときに旗弁を交じえる。


ツバキ 「波多野(はたの)」

2022年04月02日 | 椿・サザンカ
今日も4月から開花するツバキで、


「波多野」。濃紅色、八重~牡丹咲き、中~大輪。雄しべは少ない。花期4月。ユキツバキ系。新潟産。
東蒲原郡の民家の栽培種。1966年に川村弥一氏の採集、命名・発表。


「盛装」。淡桃色、牡丹~獅子咲き、散りしべの中輪。花期4~5月。ユキツバキ系。新潟産。
約7枚の外弁は平開し、つづく約10枚の波曲した内弁が受け皿となって、その上に多数の唐子状旗弁と散りしべが混在して盛り上がる。

ツバキ 「阿賀の誉」

2022年04月01日 | 椿・サザンカ
今日は新潟産、


「阿賀の誉」。紅色の八重・抱え咲き、割しべの中~大輪。花期は3~4月。
民家の栽培種で、1966年に川村弥一氏が発表。ユキツバキ系。


「寂光」。移り白の八重、椀咲き、割しべの中輪。花期は4~5月。別名が「古城の月」。
弁数25枚ほどで、外弁は平開せず、内に軽く抱えるが、乱れた内弁は皺曲(しゅうきょく)して抱き合い、ときに旗弁を交える。花心は黄色みを帯びる。ユキツバキ系。