
キク科オケラ属の多年草「オケラ( 朮)」。名前の由来は古名の「ウケラ」が訛ったものという説がある。

本州・四国・九州の日当たりがよく、やや乾いた山地の草原や林中、林縁に自生している。

茎頂にアザミに似た白色または淡紅紫色で目立つ花をつけ、筒状花だけの房状の頭状花序となる。

雄しべと雌しべの両方を持つ両性株と、雌しべだけが機能する雌株には果実ができる。

ビャクジュツという名で生薬として利用されることもあり、腹部膨満、食欲不振、下痢によいとされる。

草丈30~100cm、花径1.5~2cm、花期9~10月。花言葉は「金欠病」「親しみやすい」など。


ヒガンバナ科ヒガンバナ属の多年草「ヒガンバナ( 彼岸花)」。別名は曼珠沙華(マンジュシャゲ)。

彼岸花をブログに載せるのは2014年以来。右上の検索窓に彼岸花と打ち込めば過去のを見られます。

原産地は中国大陸で、日本では帰化植物に分類。北海道から南西諸島まで、土手、あぜ、道端で見られる。

秋の彼岸(9月)頃に、花茎の先に強く反り返った花を咲かせる。有毒植物だが、毒抜きして食べていた。

花茎に6弁の花が放射状(輪状)に数個つけて咲く。雄しべ6本、雌しべ1本は長く花外に突き出る。

草丈30~50cm、花径5~15cm、花期9月。花言葉は「悲しい思い出」「また会う日を楽しみに」など。


シソ科アキギリ属の多年草「キバナアキギリ(黄花秋桐)」。日本固有種で、学名がSalvia nipponica。

本州~九州の丘陵地帯から山地の明るい広葉樹林や林縁などの適潤地からやや湿った場所に生育する。

茎先に出る輪散花序に淡黄色の唇形の花をつける。先が淡紅紫色の雌しべが花冠より長く突き出る。

葉柄は長く、葉は対生する単葉の三角状ほこ形で基部が横に張り出し、縁には鋸歯がある。

秋に桐に似た花を淡黄色でつけることが名の由来。別名のコトジソウ(琴柱草)は葉の形が似てるから。

草丈20~40cm、花径2~3cm(長さ)、花期8~10月。花言葉は「華やかな青春」「可憐」など。


バラ科キンミズヒキ属の多年草「キンミズヒキ(金水引)」。

細長い黄色の花穂を「金色のミズヒキ(タデ科)」にたとえたもので、ミズヒキとは異なる仲間の植物。

北海道~九州に分布し、低山、山地の道ばたや原野、草地にふつうにみられる。

草丈30~80cm、花径6~11mm、花期7~10月。花言葉は「感謝の気持ち」「しがみつく」など。

こちらは「ヒメキンミズヒキ」。「キンミズヒキ」と比べると、花は花径5~7mmと小さめで、まばら

につき、花穂は細く、花弁は狭く、雄蕊は5~8個(キンミズヒキは8~14個)。葉先はとがっていない。

「ニラ」
2022年09月19日 | 花

ヒガンバナ科ネギ属の多年草「ニラ(韮)」。別名が怠け者でも育つという意の懶人草(らんじんそう)。

中国原産で、広く畑で栽培される。野生としても空き地や道路脇、畦道や河川敷などに広く分布する。

葉の間から花茎を伸ばし、花茎の先端に半球形の散形花序をつけ、20~40個の白い小さな花を咲かす。

花弁は3枚で苞が3枚あり、花弁が6枚あるように見える。雄しべは6本、子房は3室になっている。

野菜としての旬は4~8月頃とされ、主に食材にする緑色の葉ニラのほか、花ニラ、黄ニラがある。

草丈30~40cm、花径6~7mm、花期8~10月。花言葉は「星への願い」「多幸」「魔除け」など。


キジカクシ科ツルボ属の多年草「ツルボ(蔓穂)」。キジカクシ科は旧分類のユリ科から分割。

日本全国で山地、道端、土手などの日当たりの良いところに分布する。別名が参内傘(サンダイガサ)。

花は下から順に咲き、花穂は伸びていく。雄しべは6個で花糸の付け根は扁平。群生することが多い。

卵状の根(鱗茎)は黒褐色の薄皮に覆われる。全草に有毒成分を含み、誤食すると嘔吐、下痢、腹痛に。

薬効があると言われ、球根や茎をすり下ろして湿布として貼り、皮膚病やけがなどに民間薬して使われた。

草丈20~40cm、花径2~3mm、花期8~9月。花言葉は「我慢強い」「あなたの死を悼む」「破局」など。


セリ科シシウド属の多年草「アシタバ(明日葉)」。別名が八丈草(ハチジョウソウ)。

日本原産で、関東地方以西の南部、房総半島から紀伊半島、伊豆七島、小笠原諸島岸に分布する。

若葉は、お浸し、酢の物、天ぷら、油炒めに。根茎は「あしたば酒」に、乾燥した葉は「あしたば茶」に利用。

葉は羽状に深裂し、秋には茎の先に大きな複散形花序をつけ、淡い黄色の小さな5弁花を多数つける。

茎は無毛で太く上部でよく枝分かれする。茎や葉は傷つけると黄色い汁が出る。葉柄は袋状に膨らむ。

草丈50~120cm、花径葯1㎝、花期8~10月。花言葉は「旺盛な活動力」「未来への希望」など。


キジカクシ科ヤブラン属の多年草「ヤブラン(藪蘭)」。葉が斑入り(ふいり)のものもある。

和名の由来は、やぶに生え、葉の形がランに似ていることから。別名「ヤマスゲ(山菅)」「リリオペ」。

葉の間から多数の花茎が立ち上がり、花茎上の穂状花序に多数の淡紫色の小さな花を咲かせる。

東アジアに分布し、日本では主に関東以西の本州・四国・九州・沖縄の山野で樹木の下草として自生。

秋には直径5 mmほどの球形の種子を露出して付け、熟すと緑色から黒紫色へ変わり、よく目立つ。

草丈30~40㎝、花径8~12㎝(花序)、花期8~10月。花言葉は「隠された心」「忍耐」など。
