賭銭無の「週末はPhoto一息」

賭ける銭無しに陥った競馬から、カメラを趣味にして6年目で退社。“週末”が“いつでも”になりましたがタイトルはそのままで。

トラディスカント

2009年05月31日 | バラ
30日の町田市・野津田公園ばら広場からオースチン氏のイングリッシュローズを。
  
「トラディスカント」は1993年の作出。
イングリッシュローズの赤系ではいちばん暗い色調で、濃赤色から黒赤紫色になる。
オールドローズ系の強い香りがある。

シェイクスピアの「マクベス」に登場する城の名がついた「グラミス・キャッスル 」。
1992年の作出で、パールがかった白色のカップ咲き。微香性。

「コテージ・ローズ」は1991年の作出。
時期と明け方までの雨のせいか、咲いていたほとんどの花が傷んでいました。
  
1987年に発表した「ウィリアム・シェイクスピア」の耐病性を改良して再登場した
「ウィリアム・シェイクスピア2000」。
咲き始めの深いカップ形から中がクオーター・ロゼットの浅いカップ形に変わっていく。
花色も黒赤紫色から青紫色に変化していく。濃厚なオールドローズ香がある。

リメンブランス

2009年05月30日 | バラ
生田緑地ばら苑からイギリスの育種家の品種を。
  
「リメンブランス」はハークネスが1992年に作出。
フロリバンダには数少ない明るい赤色。丸みを帯びた花弁が重なりあう多花性。
軽く甘い香りがある。

こちらはハイブリッド・ティーの「シャンドス・ビューティー」。
ハークネスが2005年に作出したもの。
  
1994年にフライヤーが作出したハイブリッド・ティーの「ベル・エポック」。
内は黄土色、外は赤銅色と花弁の表と裏の色が違う品種のようです。

「チェシャー」は同じくフライヤーが2000年に作出したハイブリッド・ティー。
チェシャー (Cheshire) はイングランド北西部の地域で、主に小さな町や村が多数集まった農業地帯。
チェシャーチーズや塩の生産で有名。チェシャー州とも呼ばれ州都はチェスター、州内で面積および人口が最大の都市はウォリントン。
   
1989年にカーカムが作出したのは「グリーノールズ・グローリー」。
ばら苑のプレートには品種が「Patio」とあり、パティオを検索したところ、
中鉢植えにちょうどいいサイズ(樹高30~50㎝)くらいのバラをパティオ・ローズと言うそうです。

コティリオン

2009年05月29日 | バラ
生田緑地ばら苑からアメリカのJ&P社の4種。
  
最初に「コティリオン」。1999年作出のフロリバンダ。
数輪の房になって開花するライラック色の丸弁平咲き。強くはないが香りがある。
  
「ファビュラス」もフロリバンダ系で2000年の作出。
こちらも丸弁平咲きで花弁数が多い。樹勢が強く、花つきはとても良い。微香。
  
「グランド・プライズ」は2000年作出のフロリバンダ。
花色はクリームベージュ色で、波状弁の平咲き。ハーグ国際コンクールで金賞受賞。

ハイブリッド・ティーの「スペルバウンド」は2006年の作出。
サーモンレッドからコーラルピンクの上品な花色で花形も整っている。微香がある。

トワイス・インナ・ブルームーン

2009年05月28日 | バラ
生田緑地ばら苑のロイヤルコーナー手前はレイアウト変更で新しく植えられたものが何種かあります。
その中からドイツのタンタウ作出のものを4種。
  
まずは「ゴールド・リーフ」。1998年作出のフロリバンダ。
花弁数13~18枚の剣弁高芯咲きで、わずかな香りがある。
  
「ゴルデルゼ」は1999年作出で、これもフロリバンダ系。
NHK出版の「バラ大百科」では「ゴルトエルゼ(Goldelse)」と表記されていて、ベルリンの有名な戦勝塔の女神像の愛称にちなんだものだそうです。
明るいオレンジ色で弁裏は黄色、丸弁ロゼット咲き。花弁は波打ち、わずかな香りがある。コンパクトな樹形で鉢栽培に最適な品種。

ハイブリッド・ティーの「アルブレヒト・デューラー・ローゼ」は2002年の作出。
5月16日に咲いていたのは開きかけのこの1輪だけでした。
アルブレヒト・デューラーはドイツのルネッサンス期を代表する画家。
  
「トワイス・インナ・ブルームーン」は2003年作出のハイブリッド・ティー。
同氏作出の名花「ブルームーン」の改良・後継品種のようです。

ジプシー・ボーイ

2009年05月27日 | バラ
生田緑地ばら苑から、プレートに原種と表示のあるコーナーのバラを。
  
「ジプシー・ボーイ」は咲き始めは濃い赤色で次第に紫赤色に変化する。丸弁平咲きで芳香が強い。
1909年にハンガリーで作出され、オールドローズのブルボン系に分類されている。

淡桃色で半八重咲きの「スヴニール・ドゥ・セント・アンズ」。1843年にフランスで作出。
ブルボン系に分類されるクォーターロゼット咲きの「スヴニール・ドゥ・ラ・マルメゾン」の枝変わり。
  
「シュパリス・ホープ 」。ばら苑のプレートには名前のほかには原種とだけ記載。
NHK出版の「バラ大百科で」調べてみると「シュパリースホープ」というのがモダンローズのシュラブ系に分類されていました。他のどの系統にも属することができないものがシュラブ系に入れられているのだそうです。
同書では1953年にドイツのコルデス氏作出とあり、原種という感じではないのですが…。

つるバラ 「シンパシー」

2009年05月26日 | バラ
生田緑地ばら苑から引き続きつるバラを。
  
1964年にドイツで作出されたつるバラの「シンパシー」。
半剣弁高芯咲きで深みのある赤色の花。かすかな香りがある。
(ばら苑のプレートはシンパシーですが、現在は「ジンパティー」と表記されるようです)
  
「ショーガール」は1946年にアメリカで作出されたハイブリッド・ティーの枝変わりで1949年の作出。
  
1949年にイギリスで作出されたハイブリッド・ティー「ジョセフィン・ブルース」の枝変わりの
「つるジョセフィン・ブルース」は1966年に日本で作出されたもの。
ベルベットがかった濃赤色の半剣弁平咲き。強い香りがある。
  
「カクテル」は1957年にフランスのメイアン氏が作出したシュラブ(半つる性)。
日本ではよく伸びて広いスペースを覆えるのでポピュラーなつるバラ品種となっている。
赤色の一重房咲きで中心部は黄色。香りは淡い。

マスカレード(つる)

2009年05月25日 | バラ
生田緑地ばら苑のつるバラから。
  
1949年にアメリカのボーナー氏が作出した「マスカレード」の枝変わりで
1958年にイギリスで作出されたのが「つるマスカレード」。
花色が移り変わる品種の第1号とされるマスカレードは、咲き始めが黄色、
咲き進むとオレンジ色がかった朱色になり、さらには朱赤色になる。
(生田緑地ばら苑のプレートは「マスケラード」で表示しています)
  
1941年にアメリカのミラー氏が作出した「つるクリムゾン・グローリー」は、
ドイツのコルデス氏が1935年に作出したクリムゾン・グローリー」の枝変わり。
強いダマスク系の香りがあり、香りのつるバラとして高い評価を受けている。
  
つるバラ「ミセス・ピエール・S・デュポン」も同名のハイブリッド・ティー種の枝変わり。1933年作出。
咲き始めが山吹色で、開くにつれて外弁が白くなっていく。
  
1927年に作出された古い品種の「スパニッシュ・ビューティ」。
花弁数は15枚ほどで縁がやや波打つ。桃色の花弁は裏のほうがやや濃く、香りは強い。

セクシー・レキシー

2009年05月24日 | バラ
前回のマグレディ氏がニュージーランドへ移ってから作出したバラを年代順に。
  
最初は1984年作出のフロリバンダ「セクシー・レキシー」。
次の「ニュージーランド」は1989年作出のハイブリッド・ティー。名前からして自信作でしょうか。
  
そして家族の名前をつけたのだと思われるフロリバンダの「ジリアン・マグレディ」と
ハイブリッド・ティーの「キャスリン・マグレディ」。どちらも1998年に作出。
  
こちらの1枚目は1998年作出のハイブリッド・ティー「アペリティフ」。フランス語で食前酒のこと。
2枚目は「タイタニック」で1999年に作出したフロリバンダ。

そして1999年作出のハイブリッド・ティーは「サムシング・スペシャル 」。

最後は2002年に作出したフロリバンダの「テナシャス」。

ホノオノナミ(焔の波)

2009年05月23日 | バラ
5月16日の川崎市・生田緑地ばら苑から、つるバラを。
  
朱紅色の「ホノオノナミ(焔の波)」は1967年京成バラ園芸の鈴木省三氏が作出。
  
1953年にアメリカのE.S.Boerner氏が作出した「パレード」。
花径約12cm、ローズ色のロゼット咲き大輪。満開になると丸弁のゆるいカップ咲きになる。
3~5輪の房咲きの花が枝先につき、春から晩秋まで咲き続ける。


欧米ではフロリバンダとして扱われる「リバプール・エコー」。
1971年にイギリスのS.D.McGredy氏が作出。

サーモンピンク色の丸弁平咲き。
日本では枝が長く伸びるのでつるバラとして扱われることが多い。
  
こちらもS.D.McGredy氏が1963年に作出した「アンクル・ウォルター」。
光沢のある赤色で剣弁高芯咲き。香りは濃い。
ハイブリッド・ティーとされるが、日本ではつるバラとして扱われている。
2歳の時に亡くなったバラ育種家の父の農場を守ったのが、父の妹の夫・ウォルター・I・ジョンストン氏。
この「アンクル・ウォルター」は感謝を込めて捧げられたものでしょう。
マグレディ氏は1972年にニュ-ジーランドに移住しており、生田緑地ばら苑には
「ニュ-ジーランド:マグレディ作出」のプレートを数多く見かけます。

ハマナス

2009年05月22日 | バラ
5月16日の川崎市・生田緑地ばら苑から、日本の原種バラを。

昨年の皇居東御苑で初めて名前を知った「箱根山椒バラ」。
だいぶ散った状態でしたが2輪だけ咲いてました。姿としてはいまひとつですが、念願叶って大満足。
正直言うと、ネームプレート見るまで忘れていたのですがね。
  
「白ハマナス」も東御苑ではいい写真が撮れなかったもの。
ハマナスの突然変異個体なのだそうです。
  
そしてジャパニーズローズと呼ばれる「ハマナス」。
自生状態では潮風の影響で樹高は低いが、花壇などに植えると大きくなるとのこと。
  
そして「八重ハマナス」。

ザ・シェファーデス

2009年05月21日 | バラ
生田緑地ばら苑・イングリッシュローズ(オースチン氏作出)コーナーの最終回。
 
「ザ・シェファーデス」。2006年作出。
中輪で深いオープンカップのチャーミングなバラ。
色はリッチ・アプリコット・ピンクで、外側の花弁がペール・アプリコット。
フルーツ香にレモンの香りが少し混じる。 直立状のシュラブで強健な品種。
  
「テス・オブ・ザ・ダーバーヴィルズ」は1998年の作出で鮮やかなクリムズンの大輪花。
カップ咲きから咲き進むと花弁の盛り上がったロゼット咲きになる。
香りは深いオールドローズ香。シュートの発生がよい強健種。
名前はトーマス・ハーディの小説『ダーバヴィル家のテス』から。
ロマン・ポランスキー監督、ナスターシャ・キンスキー主演の映画「テス」が1979年に公開されている。

  
「ジュード・ジ・オブスキュア」もトーマス・ハーディの小説のタイトルに因んだもの。
この小説(邦題「日陰者ジュード」)も1996年に映画化された(「日陰のふたり」)
バラのほうは小説の発表からちょうど100年後の1995年に作出された。
抱え込むような深いカップ咲きの大輪でフルーティーな強い香りがする。
花色は全体に黄色系だが、内側がオレンジ色がかかり、外側は淡い黄色。
この日はまだ咲き始めのものだけでした。
なお、他のイングリッシュローズは昨年の5月31日6月1日を参照してください。

プリティー・ジェシカ

2009年05月20日 | バラ
今回も生田緑地ばら苑のイングリッシュローズ(オースチン氏作出)コーナーから。
   
「プリティー・ジェシカ」。
苑のプレートは1993年作出でしたが、ネット検索ではほとんどが1983年作出でした。
暖かい濃いピンク色の花を咲かせ、短くコンパクトなシュラブを形成する。
  
ダマスクの香りと若干のミルラ香を含む豊かで清らかなオールドローズ香がある。
中輪のカップ咲き。小ぶりな株立ちなので鉢植えにも適する。
ジェシカで真っ先に思い浮かんだのがラング。「キングコング」は30年以上も前ですか…。
  
次は「ジャネット」。2003年の作出。
普通のバラのような咲き始めから開くごとにロゼット咲きになる。
アプリコットがかったピンク色でティー系の香りがする。
ジャネットといえば、リン、八田、ジャクソン…、やっぱり古い。

  
もうひとつ女性の名前にちなんで「フェア・ビアンカ」。1982年作出。
数少ない白系のイングリッシュ・ローズで名花の一つ。
シェイクスピアの戯曲「じゃじゃ馬ならし」のヒロイン・カタリーナの妹ビアンカに因んでの命名。
純白にわずかなクリーム色が混じる色合い。ミルラをベースにした独特の芳香がある。

アンヌ・ボレイン

2009年05月19日 | バラ
引き続き生田緑地ばら苑のイングリッシュローズ(オースチン氏作出)コーナーから。

「アンヌ・ボレイン」は日本の流通名で、オースチン社のHPでは「アン・ブリン」。
1999年作出で、命名はヘンリー8世の王妃の名にちなむ。
  
サーモンピンクでクォーターに近いロゼット咲き。花数の多いスプレー咲き。
花もちはよくないが連続開花し四季咲き性が強い。細い枝先にうつむき加減に咲く。
樹形は横張り性で細くしなやかな枝が低く広がる。葉は淡い緑色で花色に調和している。
耐病性に優れ、鉢栽培に適する。

  
2輪が咲き始めたばかりの「ア・シュロプシャー・ラッド」。1996年作出。
初期の花形はカップ咲きで咲き進むごとにロゼット咲きに変化する。
芳しいフルーツ系の香りにティー香がまざる。
品種名はイギリスの詩人A.E.ハウスマンの詩集から。

ゴールデン・セレブレーション

2009年05月18日 | バラ
16日の川崎市・生田緑地ばら苑のイングリッシュローズ(オースチン氏作出)コーナーから。
  
「ゴールデン・セレブレーション」。
イングリッシュ・ローズのなかで最も大輪。鮮烈な黄金色のカップ咲き。
ティー系の香りにフルーツ系の香りが加わり、2000年の英国王立バラ協会の香りの賞を受賞。
交配親として多くのイングリッシュローズを生み出している。

  
「ジュビリー・セレブレーション」はゴールデン・セレブレーションが交配親。
サーモンピンクの花色は外へ向かうにつれ淡くなり、中心部の花弁の裏はほのかな黄金色…
とのことですが、これから変わっていくんでしょうか。
甘いフルーツのような香りに、さわやかな柑橘系の香りが混在する。
エリザベス女王即位50周年を記念して命名され、2005年の岐阜国際ローズコンテストで銅賞。


「チョーサー(Chaucer)」は1970年に作出された初期の四季咲き性イングリッシュ・ローズ。
淡桃色のカップ咲きの大輪で強いミルラ香の香りがする。
名前は「カンタベリー物語」の著者として有名なイギリスの詩人から。

クィーン・オブ・スウェーデン

2009年05月17日 | バラ
5月14日から川崎市の生田緑地ばら苑が公開されました。(6月7日まで)
16日に行きましたが、うわさどおり例年よりだいぶ早い開花状況でした。
まずは、ずいぶん充実したイングリッシュローズ(オースチン氏作出)コーナーから。

「クィーン・オブ・スウェーデン」。2004年作出。
  
花色はアプリコット・ピンクからピュアなソフト・ピンクになっていく。
花は半分ほど開くとカップ咲きになり満開でも花芯は見えない。形は散り際までくずれない。
イギリスとスウェーデンの友好350周年を記念して命名され、第7回岐阜国際ローズコンテストで
「ピープルズ・チョイス賞」を受賞している。


「ライラック・ローズ」。1990年作出。
  
花弁の多いカップ咲きで内側はロゼット咲きになる。
ライラック・ピンクの大輪でカップの内は濃く、外弁は淡桃色。
香りは強い。