賭銭無の「週末はPhoto一息」

賭ける銭無しに陥った競馬から、カメラを趣味にして6年目で退社。“週末”が“いつでも”になりましたがタイトルはそのままで。

抜筆

2010年03月31日 | 椿・サザンカ
3月22日に行った茅ヶ崎市の氷室椿庭園から。
  
「抜筆(ぬきふで)」。
淡桃地に濃紅の縦、小紋りが密に入る、一重、ラッパ咲き、筒しべの中輪。
花期は3~4月で、1859年の椿伊呂波名寄色附に記載の江戸期からの古種。
薬師池公園の「抜筆」は全部が紅い花で紹介していませんでしたが、ようやく本にあるような花が撮れました。

こちらはまったくの初となる「都鳥(みやこどり)」。
都鳥とは「ユリカモメ」の古名だそうです。

白色の八重、蓮華咲き、筒~割しべの大輪。花期4月。
1842年の古今要覧稿に記載された、こちらも江戸期からの古典品種。
細長い花弁の間がすいてモクレンやコブシの花形を思わせ、マグノリア咲きと呼んで海外では人気が高い。
「呼子鳥」「稲負鳥」とともに三鳥にあげられている。

旭鶴

2010年03月30日 | 椿・サザンカ
3月22日に茅ヶ崎市の氷室椿庭園で撮影した「旭鶴」。
淡交社の「新装版 日本の椿花」に載っていて関連した花の名もあり、スンナリと…と思ったのですが。
  
「旭鶴」は紅地に白斑の入る、一重、平開咲き、梅芯の大輪。花期は4月。
紅色の肥後ツバキ「新司(しんつかさ)」にウイルス性の白斑が入ったもので、
母樹の新司錦(白地に紅色の縦絞り)と葉や樹性が同じ。
葉は革質で側脈に沿って凹み、葉縁が外曲する。樹は横張り性で強健。
同じ樹に紅色の花も咲いていましたが“よくあること”と最近は思えるようになりました。

「新司」も氷室椿庭園で撮っていたのですが、紅花のほうは傷みが激しいので、
先週、3月27日に横浜「こどもの国」で撮ったものを載せて、

同じく3月27日に撮った、こどもの国の「新司錦」を載せて出来上がり…のはずが、花は紅花。ツバキまつりで
いただいたパンフレットに掲載されているのも紅花。念のため、昨年撮ったのをチェックしたらこれも紅花でした。
どうやら、こどもの国の新司錦は紅花のほうが優勢のようです。
  
ここで、氷室椿庭園で撮っていた「新司」に咲いていたもう一つの花の登場です。
旭鶴の説明文にあった「(新司の)母樹の新司錦」の“白地に紅色の縦絞り”の花が
たぶんこんな感じなのでしょうねぇ。

なんか、整理がついたようなつかないような…。

さくら

2010年03月29日 | 
3月28日は用事の帰りに久しぶりに川崎市緑化センターに寄ってみました。
二カ領用水沿いの桜はだいぶ開いていて、満開近いのも数本見られました。

ちょっと冷え込んでいたので、花見に来ているのはご近所の家族連れ。

子どもの歓声が響き、ここの花見はいつもほのぼの気分が漂います。
  
用水沿いの道路脇に立つ緑化センターのオオシマザクラと、
南武線の線路沿いにある花壇の菜の花は満開でした。


こちらは27日の横浜市のこどもの国の枝垂桜の様子。
こちらも今週が見頃になるでしょう。

羅撰染(らせんぞめ)

2010年03月28日 | 椿・サザンカ
3月22日に茅ヶ崎市の氷室椿庭園で撮影したツバキから。
  
「羅撰染(らせんぞめ)」。
ユキバタツバキ系。濃紅地に白斑が入る、筒~割しべの大輪。
1859年の椿伊呂波名寄色附に記載された江戸期からの古種。
現在の品種は紅繻子、鈴鹿の関と鑑別不可。(ネットで検索したデータから)
  
ちょうど撮影していた「鈴鹿の関」。同じく検索したデータでは、
濃紅地に白斑が入る八重咲き、筒しべの中輪。鈴鹿山の白斑変り。
1879年伊藤椿花集に記載の江戸古種。

もうひとつ鑑別不可とされている紅繻子を調べようと学習研究社の「色分け花図鑑 椿」をみると、「紋繻子(もんじゅす)」の項に「市販品種で鈴鹿の関または羅撰染と呼ばれるものは本種と同一品種が多い」と記載されていました。
ということで、紅繻子とは紋繻子のことだと勝手に納得することにしました。

「紋繻子(もんじゅす)」。ツバキまつりが行われている昨日、こどもの国で撮影しました。
昨年4月11日にも載せていますので品種データなどはそちらで。

氷室椿庭園・3

2010年03月27日 | 椿・サザンカ
3月22日の茅ヶ崎市の氷室椿庭園から、ここで作出された品種の続き。

「應縁寺(おうえんじ)」は暗紅色の一重、ラッパ咲きで中輪、有香。
後ろから木洩れ日が強く差し込んだ時のショットで、明るい花色になりました。

「相模車(さがみぐるま)」。濃紅色の一重、平開咲きで有香の中輪。花期3~4月。
樹のてっぺんに2輪。どうしても手前の枝が入ってしまいます。

次の3種は通路から離れたところにあり、手前にあるツバキの葉などで名札のかかった樹の花か確信できず、ちょっと不安なのですが…。

「華燭(かしょく)」。
白色地に紅桃色の縦絞りが入る、八重咲きの中輪。花期は2~3月。
なお、淡交社刊の「新装版 日本の椿花」には兵庫産の同名異種(濃紅地に白斑)が掲載されています。

「楼蘭花(ろうらんか)」。桃色の千重唐子咲き、極小輪。花期は1~2月。

「川霧(かわぎり)」は白色の一重、平開咲きの中輪。
花期が9~10月とあり、載せようか迷いましたけど…。

氷室椿庭園・2

2010年03月26日 | 椿・サザンカ
今回も3月22日の茅ヶ崎市の氷室椿庭園から、ここで作出された品種を。
  
「伊達唐子(だてからこ)」。
白地に紅桃色の縦絞りと覆輪の入る千重唐子咲きの中輪で、横向きに花をつける。
花期は2~5月。紅色の花も何輪か一緒に咲いていました。

「緋見児(ひみこ)」
八重牡丹咲きで花色は明紅色、大きさは小輪とありますが、私が受けた感じは濃紅色の中輪。
花期が1~3月ということで、時期的にひとまわり大きく濃い色になっているのかも。

「さい若(さいわか)」は白地に濃紅縦縞が入る半八重咲きの中輪。
(品種説明部分は茅ヶ崎市の公式ホームページの「氷室椿庭園にある主な品種一覧」の
PDFファイルからの引用です)


「浮間舟(うきまぶね)」。
淡桃地に桃紅の縦絞りが入る一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの丸弁小輪。
春咲き、京唐子の実生、氷室捷爾氏作出。

「浮間舟」は、最初に載せた「伊達唐子」の次に撮影していた花で、茅ヶ崎市のページにもなく、
ネット検索したところ上記のデータがありました。
おかげで、茅ヶ崎市のページに「椿図鑑」という、うれしいページがあるのに気付きました。

茅ヶ崎市・氷室椿庭園

2010年03月25日 | 椿・サザンカ
3月22日の茅ヶ崎市の氷室椿庭園から、ここで作出された品種を紹介します。
(品種説明部分は茅ヶ崎市の公式ホームページの氷室椿庭園にある
「主な品種一覧」のPDFファイルからの引用です)
  
「八重衣(やえごろも)」は紅桃色地に白色の小絞りが入る千重唐子咲きの中輪。
横向きに咲く。花期は12~2月となっていますが、まだ沢山咲いていました。
ただ、私が撮った唐子の花には絞りが見えず、唐子のない方にわずかに小絞りが。

「群雀(むらすずめ)」。
白地に紅桃色の縦絞りが入る八重咲き、横向きの中輪。花期は3~4月。
  
「白頭山(はくとうさん)」は白色の千重咲き、横向きの中輪。
花期11~12月とありますが、園内で見かけた2本の樹にはいずれも多くの花がついてました。
咲き始めは宝珠を作る品種のようです。

「小袖曽我(こそでそが)」。
淡桃色で上向きに咲く八重咲きの中輪。花期は3~4月。

「朱似絵(しゅにえ)」。
紅色に紅桃色の縦絞りが入る八重蓮華咲きの中輪。花期3~4月。

氷室雪月花

2010年03月24日 | 椿・サザンカ
3月22日は茅ヶ崎市の氷室椿庭園へ行ってきました。

氷室椿庭園は三井不動産の元副社長である氷室 捷爾さん・花子さん夫妻の庭園を御遺族が茅ヶ崎市に
寄贈されたもので、平成3年10月に開園しました。
広さ約2,800平方メートルの和風庭園には、椿や松、バラなど1,300本におよぶ庭木類が植えられています。
なかでも椿は約250種類あり、「氷室雪月花」は、白や淡桃色の地に紅色の絞りが入った美しい品種です。
(茅ヶ崎市の公式ホームページから)
「氷室雪月花」は氷室捷爾氏が作出したもので、同氏は他にも何種か作出されています。

淡交社刊の「新装版 日本の椿花」による品種データでは、
白~淡桃地に紅色の小絞りや吹掛け絞りが入る一重、筒~ラッパ咲き、筒しべの中輪。
弁数は6枚で丸形の花弁は内に抱えて樋状になり、反曲すると先端が尖ってみえる。
葉は長楕円形中型、葉面は波曲、先端は強く反曲。樹は立性で強健。花期は3~4月。
  
こちらの1枚目は昨年4月5日の町田市・薬師池公園のもので、私が初めて撮った「氷室雪月花」。
2枚目は2日前になる3月20日に薬師池公園で撮ったものですが、この花を紹介するのなら、
やはり氷室椿庭園のものからにしなくてはと出掛けた次第。
初めてお目にかかる品種も多く、いい気分転換になりました。

宴(うたげ)

2010年03月23日 | 椿・サザンカ
3月20日の町田市・薬師池公園の椿園から「宴(うたげ)」。

昨年もこの時期に何度か行っていたのですが、撮っていませんでした。
10輪ほど咲いていたし、ご覧のように目立つ花ですので見逃すはずはないのですがね。

ウキウキ気分でファインダー向けたら、この子には威嚇され思わず後ずさり…。
  
「宴」は濃紅地に純白の雲状斑やオーロラ状の美しい横杢斑が入る八重、ユキ芯の中輪。花期は3~4月。
樹は横張性で葉はよれる。富山市近郊の民家で栽培されたユキツバキ系品種で1976年に竹内実氏が発表。

いくね山椿

2010年03月22日 | 椿・サザンカ
3月20日の町田市・薬師池公園の椿園から「いくね山椿」。

ネットで検索したリストに「いくね」とつく品種が10数種ありました。
リストにある“鮮紅色の一重、筒咲き、筒しべの中輪”という
「いくね山」がこれにあたるようです。


「いくね~」をもう一種。椿園で昨年4月5日に撮っていたのが「いくね68号」。
「68号」というのは命名する前のものなのでしょうか?リストのなかからさがすと
「いくね娘」の“濃桃地白斑、一重、筒・盃状咲き、筒しべの中輪”が近いようですが
全くの当て推量です。
なお「いくね~」はいずれも、ここの椿園に多数の椿を寄贈された
仲村訥郎氏が発表した品種です。


カワヅザクラ

2010年03月21日 | 
続けて桜を。3月20日の町田市・薬師池公園から。

駐車場側から公園に入ると、ハス田の右側通路にカワヅザクラがあります。
  
満開状態なのでメジロでも来るかとちょっと待ってみましたが現れませんでした。

公園からの帰り、反対側通路からの一枚。カワヅザクラが3本並んでいます。
カワヅザクラの後ろ、白い花が咲いているのはコブシ。左端はニオイコブシ。

  
そして、こちら側の通路に咲いているのはアタミカンザクラ。

サクラ「陽光」

2010年03月21日 | 
3月20日は町田市の薬師池公園へ。

鶴見川沿いに上流へ向かうと、サクラ「陽光」が咲いていました。
やや強い風にも花びらは散ることなく、枝の揺れに身をまかせていました。
  
ただ、昨夜はメチャクチャ強い風が吹き荒れてましたのでちょっと心配です。
何とか無事で通る人たちの目を楽しませてほしいものです。
なお、ここの陽光は2年前にもブログに載せています。

黄泉の銀花 ?

2010年03月20日 | 椿・サザンカ
  
今年の3月14日に撮った「黄泉銀河」。三途の河原から見上げる銀河かなとイメージしたのですが…、
  
淡交社刊の「新装版 日本の椿花」で調べたら「黄泉銀河」というのはなくて、似た名前であったのは
「黄泉の銀花(よみのぎんか)」。
桃紅色の八重、筒咲き、筒しべの極小輪。松江市のヤブツバキから選別。花期は2~4月。
先端の丸い、細長い花弁には波曲も凹凸もなく、葯の退化した先細りの佗芯と相まって「天倫寺月光」の
八重咲き版とでもいえる。同書に掲載された写真とも似ているので、たぶんそうだろうと。
今年撮った花をアップにしたら傷みが目立つので、ここには2009年4月11日の2輪を引っ張りだしました。
  
こちらが引き合いに出てきた「天倫寺月光」。松江市の天倫寺で発見されたヤブツバキの枝変り。
昨年の暮にも載せていますので品種説明はそちらで。

光源氏

2010年03月19日 | 椿・サザンカ

3月13日のこどもの国・椿の森で咲いていた「光源氏」。
2008年に2度載せていますが、あらためて品種データを記すと、
桃地に濃桃色の縦絞りや白覆輪が入る牡丹咲き、散しべの大輪。花期は3~4月。
弁数は約20枚で幅広の外弁は二、三重に重なり、急に小型になった内弁は強く波曲し、
相互にもつれ合って散しべと混在する。葉は長楕円形中型で葉質は薄い。江戸期からの古種。
(淡交社「新装版 日本の椿花」から)
  
椿の森では昨年の3月21日にも撮っていて、1枚目は上と同じ木のもの。
2枚目は別の木のもので、こちらは紅一色の花が一輪だけ咲いていました。
紅一色の枝変わりは「紅牡丹」というそうですが、最初に載せた皇居東御苑の「光源氏」では、
同じ木で両方の種類が咲いていたと書いていました。
  
こちらの2枚は「光源氏」の枝変わりといわれる外国産の品種。
1枚目が川崎市緑化センターで咲いていた「ルックアウエイ」、2枚目は薬師池公園の「スプリングソネット」。
2枚とも昨年3月下旬の撮影。

惜春

2010年03月18日 | 椿・サザンカ
今回も3月13日のこどもの国・椿の森から。春はこれからなのですが…。
  
「惜春」は濃い桃色の唐子形獅子咲き、散りしべの大輪。
葉は楕円形中型、葉面中折れ、ゆるく反曲、葉縁やや外曲。樹は立性で強健。

外弁12~13枚が平開し、団塊となった唐子部を擁しているが、
唐子部に旗弁と散しべが混在し、不揃いとなって獅子咲きになる。
こちらの写真は昨年4月4日のもので、前回の「百合絞」と同様に今年のほうが半月早い。
参照している淡交社刊の「新装版 日本の椿花」ではこの品種の花期は4~5月。
さすがに3月で「惜春」とはちょっと早いですよね。