孤愁の波、時も流れて
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/48/73/8fefee2d418e8ebb5732557b7e98cdb0.jpg)
水際の行人―万葉集×William Wordsworth
写真は全面凍結@山中湖。
今から4ヶ月半ほど前に撮影した風景になります。
凍てついた湖面に釣舟一艘、孤舟という言葉が似合うなって想いながら撮りました。
風を疾み 奥津白波高からし 海人の釣舟濱に帰りぬ 角麻呂
疾風が渡る、
奥津城へ誘う白い波は高い、
その波越えて漁師の釣舟は浜辺へ帰って来た。
風に波、全ての障碍をも超えてすら自分はあなたの許に帰ってきたよ。
これも『万葉集』に掲載の歌です。
海を往還する船に想いを重ねた歌ですが、なんだか氷中の船にも似合います。
雪解けへ向かう季、氷解に伴って船も自由になる。そんな姿は人の想いとも似ているかもしれないですね、笑
なんで船が湖中に取り残されるか?は、凍り方の為です。
湖は岸辺から凍ります、そのため舟も氷と共に岸から離れる訳です。
氷中の船はそうして出来ます、で、下は最近の同じポイント辺りで撮ってみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/58/06/01e8b203c251000576c7ec2b872c6ff8.jpg)
Nor perchance,
If I were not thus taught, should I the more
Suffer my genial spirits to decay:
For thou art with me here upon the banks
Of this fair river; thou me dearest Friend,
My dear, dear Friend; and in thy voice I catch
The language of my former heart, and read
My former pleasures in the shooting lights
Of thy wild eyes.
おそらくは、
もし、あなたから教えられなかったとしても、
私の生まれたまんまに快活な魂を枯れさせるなんてしない、
あなたの芸術と共に私はいる、この岸辺に、
この美しい河に、私の親しい友であるあなたに、
親愛なる君、親しき友、あなたの声に私は捉えている
私が昔に想った言葉を、そして読みとっている、
私が昔に抱いた歓びを、あなたの天与なる瞳の輝ける眼差しに。
William Wordsworth「Lines Compose a Few Miles above Tintern Abbey」
邦題「ティンターン修道院上流数マイルの地で」112行めあたりです。
岸辺や水のイメージ繋がりで挙げてみました。
角麻呂の歌も波や舟に心重ねて詠んでいますが、
“Of this fair river; thou me dearest Friend,My dear, dear Friend; and in thy voice I catch”
とワーズワスは詩中で明確に河へ想いを詠みこんでいると言っています。
こういうストレートさはワーズワスに限らず英国詩には多いかなと。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/38/17/22f176fb9c35409c8969692dde8cf0c9.jpg)
第66話「光芒1」加筆ほぼ終わっています、また少し校正するかもしれません。
で、下の写真は逆さ富士になってます、ちょっと面白いので載せてみました。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/99/bbb63793f0deeda4db2d44e3fe7f23dc.jpg)
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水際の行人―万葉集×William Wordsworth
写真は全面凍結@山中湖。
今から4ヶ月半ほど前に撮影した風景になります。
凍てついた湖面に釣舟一艘、孤舟という言葉が似合うなって想いながら撮りました。
風を疾み 奥津白波高からし 海人の釣舟濱に帰りぬ 角麻呂
疾風が渡る、
奥津城へ誘う白い波は高い、
その波越えて漁師の釣舟は浜辺へ帰って来た。
風に波、全ての障碍をも超えてすら自分はあなたの許に帰ってきたよ。
これも『万葉集』に掲載の歌です。
海を往還する船に想いを重ねた歌ですが、なんだか氷中の船にも似合います。
雪解けへ向かう季、氷解に伴って船も自由になる。そんな姿は人の想いとも似ているかもしれないですね、笑
なんで船が湖中に取り残されるか?は、凍り方の為です。
湖は岸辺から凍ります、そのため舟も氷と共に岸から離れる訳です。
氷中の船はそうして出来ます、で、下は最近の同じポイント辺りで撮ってみました。
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Nor perchance,
If I were not thus taught, should I the more
Suffer my genial spirits to decay:
For thou art with me here upon the banks
Of this fair river; thou me dearest Friend,
My dear, dear Friend; and in thy voice I catch
The language of my former heart, and read
My former pleasures in the shooting lights
Of thy wild eyes.
おそらくは、
もし、あなたから教えられなかったとしても、
私の生まれたまんまに快活な魂を枯れさせるなんてしない、
あなたの芸術と共に私はいる、この岸辺に、
この美しい河に、私の親しい友であるあなたに、
親愛なる君、親しき友、あなたの声に私は捉えている
私が昔に想った言葉を、そして読みとっている、
私が昔に抱いた歓びを、あなたの天与なる瞳の輝ける眼差しに。
William Wordsworth「Lines Compose a Few Miles above Tintern Abbey」
邦題「ティンターン修道院上流数マイルの地で」112行めあたりです。
岸辺や水のイメージ繋がりで挙げてみました。
角麻呂の歌も波や舟に心重ねて詠んでいますが、
“Of this fair river; thou me dearest Friend,My dear, dear Friend; and in thy voice I catch”
とワーズワスは詩中で明確に河へ想いを詠みこんでいると言っています。
こういうストレートさはワーズワスに限らず英国詩には多いかなと。
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第66話「光芒1」加筆ほぼ終わっています、また少し校正するかもしれません。
で、下の写真は逆さ富士になってます、ちょっと面白いので載せてみました。
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