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Pretenderの備忘録

杉本文楽 曾根崎心中付り観音廻り

2014-03-20 23:19:58 | 能・狂言、文楽
世田谷パブリックシアター 2階B列17番

[原作] 近松門左衛門『曾根崎心中付り観音廻り』(岩波書店『新日本古典文學大系』より改訂)
[構成・演出・美術・映像] 杉本博司
[作曲・演出] 鶴澤清治
[振付] 山村若
[映像] 束芋
[出演] 鶴澤清治/豊竹嶋大夫/桐竹勘十郎/ほか

エルメスの衣装とか、映像とか、そういうことだけ期待して観た舞台。
本質を見失うところだった。

杉本さんの意図がどこにあるかは別にして、私にとっては、照明に尽きる。
文楽をどうしても好きになれない理由は、人形より大きい黒子だった。
それが明るすぎる舞台に照らされているからだと、初めて認識した。
暗く照明を落として、人形だけにうまくライトを当てれば、黒子はまったく気にならない。
浄瑠璃と三味線と人形の醸し出す世界にすんなりと入っていける。
これは発見だった。
考えてみれば、江戸時代、暗い中で上演してたんじゃないだろうか?

プロローグ等、それなりに斬新な部分もあるが、王道だと思う。

本行の方々に良い刺激になると良い。
コメント
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