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Pretenderの備忘録

夜叉が池

2021-07-20 18:46:04 | 映画
1979年の作品が4Kリマスターで蘇った。当時、子供だった自分も非常に印象に残っている。ユーロスペースの画面がというのはあるかもしれないが、4Kリマスターでこのくらいかというのはあった。
20代の玉三郎は美しいが、前半の百合は素朴な感じで美しい感じでもない。白雪は本当に美しい。加藤剛が若く凛々しく、山崎努も若いが味がある。丹阿弥谷津子以外にも、金田龍之介、三木のり平、若き矢崎滋、等々、そうそうたるメンバーが脇を固める。
その後に、玉三郎自身が歌舞伎で何度か上演しているので、こんな話だったかという感じだった。かなり長く感じる。また、特殊撮影を用いたり、イグアスの滝の画像を使ったり、今だったらCGでもっとすごくできるのだろうなと観ていた。ただ、鏡花作品ということで、時代設定がそもそも旧いので、今観ても映画自体が旧い感じはしない。鏡花作品は不思議なとらえどころがないもので、若き玉三郎の美しさが、不思議なとらえどころのなさにマッチしている。
若き玉三郎と書いたが、今でも玉三郎はある意味変わらぬ美しさを保っている奇跡の人間国宝なのである。


ユーロスペース
- キャスト -
五代目坂東玉三郎
加藤剛
山崎努
丹阿弥谷津子
- スタッフ -
原作:泉鏡花
監督:篠田正浩
脚本:田村孟
脚本:三村晴彦
撮影:小杉正雄
音楽:冨田勲
コメント
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