寅次郎かく語りき “男はつらいよ” 名セリフを読み解く
今日は日中のバイトがない。夜あるだけである。塾。それまでは実にヒマである。こういう時には、寝ているに限る。まさか酒を昼間から吞んでいるわけにはいかないから、そういうことはしないが。
寝ているのは、腰に負担がかからないからだ。なにしろ、腰を骨折したのだから、話にならない。一番大事な部分であるから。これで、もう背筋力しか自慢できなかったボキの体力自慢は吹っ飛んでしまったけど。
情けないなぁ。ベンチプレスで140キロは上がっていた50代前半の記憶がどんどん薄れていってしまう。マジにそうだったのだよん。
ペンチプレスというのは、腕だけであげるのではないからである。これ、結構背筋力も使うのである。やったことがない人にはわからんだろうけど。
でも、体力は自信も奪ってしまう。生きたいという意欲も奪ってしまう。と、ここまで打鍵してきて、待てよ!と思った。
まだまだぜーたくであるということである。難病にも罹っていないし、年金だけはもらえるからだ。こんなぜーたくはないからだ。家族が難病になって、10代で介護をやっている少年少女のニュース特集を今朝のNHKで見たが、あれに比べればボキなんか楽なもんだ。なにをじじいになってからも、文句を言っているのかと天の神様は見ておられるだろうに。
テレビを見ていて、思った。ボキも亡父と亡母の介護をしていたようなもんだったと。亡父は酒を飲み過ぎて死んじまった。シベリア抑留の犠牲者であったから、モーレツにニヒリストだった。理由はシベリアで死んでいった日本兵たちへの思いがあるからである。そりゃそうだろう。毎日黒パン一個と、水だけで生きていたのであるから。何度も抑留体験は聞かされてきた。鬱になっていたのかもしれない亡父だった。酒に逃げたのかもしれない。それでも、嫌いになったことはなかった。憐憫。これに近い。
大学の学費も出してくれなかった。私立の三流大学にやる銭はないとずいぶん叱られた。毎晩酒を飲みながら、殴ってきた。情けないというわけである。勝手なものだった。
でも、ボキは自分で新聞配達して学部に行ったからこそ、現在があると思っているのだ。マジに。おかげで、年金暮らしのヒマヒマじーさんをやっていられるのだけどねぇ。ただのアホだけど。
わはっははっははっははっははっははっははっははっははっはっは。