今月の初めに参加させて頂いた、先輩野菜ソムリエの皆さんが主催されている、
「ほんま旨いもん塾」でのお話。
その日はテーマが「カブ」でしたが、
それについてのお話を1つご紹介。
偏った意見ですが、何卒ご容赦ください。
何の話かというと、
「カブは過酷な条件でないと育たない」ということ。
山形県には「温海カブ」というご当地野菜があります。
赤カブで、赤色がまぶしいですね。
<参考サイト>
→http://www.4071.net/feature/kabu.html
この赤カブ、杉を伐採した後、焼畑をしてから栽培するそうです。
しかも、まだ煙がくすぶっている中、種まきするのだそうです。
地元の人曰く、
杉を伐採したあとの焼畑でないと、表面が鮮やかな赤色にならないとのこと。
杉を焼いた灰がミソだそうです。
※注※
焼畑農業というと、環境破壊型農業として捉えられていますが、
温海カブは持続可能性をもつ農業です。ここはまた詳しく・・・。
家庭菜園で、焚き火をした後、煙がくすぶっている中種を播く。
普通では想像できませんよね?
でも、これから話す2つのことは、ふつうのカブにも共通することでもあり、
家庭菜園やベランダ菜園でご経験のある方もいらっしゃるのではないでしょうか?
●丁寧に世話をしたカブよりも、畝(野菜を育てるスペース)の間の
通り道にこぼれた種から生えたカブの方が、立派なカブが出来た。
●生ごみ(コンポスト)の中で育ったカブの方が、手塩をかけて育てたカブより
出来が良かった。
僕も、昨年ハウスで耕さずに蕪の種をまいて育てました。
それなりに十分収穫出来ましたよ。
もっと土が過酷でもいけるかも…と思いました。
ところで、カブを漢字で書くと「蕪」。
「クサガンムリ」に「無い」と書きますね。
この漢字には「草も生えないような荒地でしか育たない」という意味もあるのだとか。
要するに、カブは過保護では育たんのです。
人間にも共通しているかも・・・。
「肥料を沢山与えたら良いのが出来る。」
「良質の肥料が必要。」
よく、野菜栽培では言われています。
僕は慣行農業を真っ向から否定するわけではありませんが、
野菜全てがそうでしょうか?
ここにも、野菜の個性やキャラクターがあると思うのです。
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