2014年1月2日~4日に鳥取県と島根県を旅しました。
出雲大社から20分程歩いて、今は廃駅になっている旧大社駅を見に行きました。

1912(明治45)年6月1日国鉄大社線 出雲今市駅として開業、この建物は1924(大正13)年2月28日に竣工した2代目駅舎で、木造平屋441平方メートル、出雲大社を模した造りです。
設計は曽田甚蔵。
1990年4月1日に大社線が廃止となりましたが、ホームや駅の掲示などすべてが当時のまま残されていて、無料公開されています。
2004年に国の重要文化財に指定され、近代化産業遺産にも認定されています。


駅舎内部も和風の格天井になっています。

一画を区切って囲われているのは観光案内所です。

天井のシャンデリア。

貴賓室。

プラットホーム。
1951年~1961年は東京⇔大社間の直通急行列車「出雲」が運行され、1980年代まで「大社」や「だいせん」といった急行列車や、参詣者の団体臨時列車などが乗り入れてきた終着駅だったため、ホームは非常に長くなっています。


ホーム側にある精算所。

木の改札口。

団体用(?)改札口。
蒸気機関車も保存展示されていました。
立派な駅舎を見ることができて、雨の中歩いて来た甲斐がありました。
2014年鳥取・島根の旅はこれで終わりです。
JR出雲市駅から出雲大社に行くには一畑バスと一畑電車の二通りあるので、行きはバス、帰りは電車に乗ってきました。

こちらは一畑電車の出雲大社前駅。
出雲大社への正面神門通りに面して建ち、1930(昭和5)年築ですが、きれいに改修されていました。
国の登録有形文化財、経済産業省により近代化産業遺産に指定されています。

ドーム型天井にシャンデリア、ステンドグラスの窓がつけられています。


使われていないホームに停まっていたのは、デハニ50形電車。

2010年に公開された「RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語」の舞台となった電車です。


ここで中井貴一が運転(のフリ?)してたんだ。

帰りに乗った電車はこちら、5000系。京王電鉄で使われていた電車だそうです。

後ろの方の電車はピンクずくめで、その中もご縁を取り持つ婚活仕様になっています。
まさか、このあみだ線をたどってたどりついた席の男女が結ばれるってこと?

島根県の観光キャラクター「しまねっこ」が県内のあちらこちらにいて、電車の席にもぬいぐるみが座っていました。

松江の夜は玉造温泉で宿泊、次の日はあいにくの雨でしたが、出雲大社にお参りしました。
玉造温泉駅から出雲市駅までJRで約30分。出雲市駅前から出雲大社前まで一畑バスで約30分でした。

この大鳥居から表参道神門通りが続いていて、松並木の両側にお土産物屋さんや出雲そばのお店が並んでいます。


拝殿。

巨大しめ縄。

雨にもかかわらず、大勢の人が初詣に来ておられました。
2013年に60年に一度の遷宮を終えて、パワーアップしたばかりの大社にお参りしたので、縁結びのご利益ばっちり! のはずです。

すぐ近くにある島根県立古代出雲歴史博物館に行くと、古代の出雲大社の姿が復元されてました。

高い社殿を支えていた柱が大社境内に再現されていました。
大きな木が3本まとめられて1本の柱になっています。
足立美術館からシャトルバスで再び安来駅に帰ってきたのが、11:45。
安来駅からJRで約30分で松江駅へ。

松江駅で昼食後、駅前から「ぐるっと松江レイクライン」のレトロ風バスに乗って、松江市内観光に。
「ぐるっと松江レイクライン」は松江市内の主な観光地を巡回していて、1周約50分、昼間は20分毎に走っていて、1回の乗車200円、1日乗車券は500円です。松江出身の俳優佐野史郎さんの声で案内アナウンスがされています。

「大手前堀川遊覧船乗場」でバスを降りて、「ぐるっと松江堀川巡り」の船に乗船しました。
松江城の周りを取り囲むお堀を屋形舟で巡り、江戸時代の城下町の面影を残す水都松江の風情を楽しむことができます。
船がたくさんあるので、ほとんど待たなくても乗ることができました。


船頭さんが辺りの説明をしたり、歌を歌ってくれます。
向こうに見えるのが小泉八雲の旧邸や武家屋敷が並んでいる一帯です。

舟の中に炬燵があるので、冬でも暖かくて快適でした。

16も橋をくぐって進み、橋の高さが低い所では舟の屋根が折りたたまれて下がってくるので、炬燵の上に頭をつっぷしていないといけません。

堀川の両側の民家などでもできるだけ昔の風情を壊さないように気を使って住んでおられます。

舟を降りて、すぐ近くの松江城へ。
1611(慶長16)年堀尾吉晴が築城、堀尾氏、京極氏、松平氏の居城でした。
破風の形が千鳥が羽を広げたようで、「千鳥城」とも呼ばれています。

五層六階、国の重要文化財です。
明治8年、松江城諸建造物と三の丸御殿は民間に払い下げ、取り壊すことになりましたが、天守閣は出東村の勝部本右衛門、高城権八達が資金を調達し買い戻したので、取り壊しは中止、保存されることになり、今に残っています。

松平不昧公が培ったお茶文化のお膝元、松江は和菓子の宝庫です。
和菓子屋さんがごろごろ、その中の4店で和菓子とお茶をいただくことができるという特典がJRの「松江・出雲ぐるりんパス」についていました。
時間が足りなくて、残念ながら1店だけしか食べることができませんでした。
「ぐるっと松江レイクライン」、「ぐるっと松江堀川巡り」、松江城、水木しげる記念館、足立美術館の入場料もみんな特典に入っていて、お得でした。
米子に泊まった翌朝、安来駅から足立美術館に行きました。
米子から安来まではJRでわずか7分ですが、鳥取県から島根県に入りました。

米子駅の現駅舎は2008(平成2008)年にできたものです。

観光交流プラザが駅と繋がっていて、安来市伯太町内の山林から切り出した杉、ヒノキなどを使った和風木造2階建ての建物でできています。
たたら製鉄で栄えた鉄鋼の町、港町で江戸時代からの旧家が並ぶ安来の町も見所が多そうでしたが、またいつかということで。
安来駅から足立美術館へ無料で行くシャトルバスがほぼ1時間に1本出ていて、20分で着くことができます。
地元出身の実業家・足立全康氏が収集した絵画を昭和45年より展示するとともに、まわりに広がる広大な日本庭園が、米国の日本庭園専門誌で11年連続庭園日本一に選ばれていることでも知られています。

苔庭。

枯山水庭。
背景の山が借景となっていて、高さ15メートルの人工の滝が勢いよく流れ落ちるのをはるかに見ることができました。

まだ年末に降った雪が残っていました。

白砂青松庭。

生の掛軸。
床の間の壁をくりぬいて、向こう側の庭園が一幅の掛軸が掛かっているように見えます。

池庭。
たしかに、いろいろな顔を持った広大な庭が、一つの塵もなく見事に掃き清められ広がっている様は、「庭園日本一」と言うこともできるでしょうが、いつも京都の狭い庭を見慣れている目で見ると、やっぱアメリカ人好みやなあと思ってしまいます。
お正月に鳥取・島根の旅に行ってきました。
と言っても、行ったのは島根県がほとんどで、鳥取県は境港だけです。

新大阪から新幹線「みずほ」、岡山で特急「やくも」に乗り換えて2時間、

米子から境港まではJR境線で15駅、約40分。
電車の外も、

中も「ゲゲゲ」だらけです。

JR境港駅に隣接する「みなとさかい交流館」。
左側の灯台の形をしている所が境港駅です。

駅前広場の河童の三平・タヌキ・カッパ像。

街灯も「目玉おやじ」になっています。

駅から東へ伸びる「水木しげるロード」には、たくさんの妖怪のブロンズ像が並んでいます。


お正月なので、しめ縄が飾られています。




境港出身の漫画家水木しげるとその創り出した妖怪の世界が広がっています。

水木しげるさん(写真)と猫娘(着ぐるみ)と記念撮影。

近代建築の元銀行もゲゲゲモードになっています。
町の商店、神社、郵便局全てが水木しげるワールドで、観光客もたくさん来て賑わっていました。
「境港はゲゲゲの町」で、これ一本に絞った町おこしで成功しているようでした。

海岸通りには水木しげるの生家があり、その近くには魚や海の生き物のオブジェが家々の前に飾られている「おさかなロード」になっていました。

境台場公園に復元されている「境港灯台」。
1895(明治28)年に開設された木造六角洋式灯台で、高さ9.09m、約23kmの沖合まで光が届きました。対岸に突き出た半島にある美保関灯台より3年早く造られ、山陰最初の歴史的な灯台でした。昭和9年に消灯し、昭和40年に解体されましたが、平成3年に境港市の歴史と繁栄の象徴として元の地に復元されました。

お昼に食べた海鮮どんぶり。カニもたっぷりのっていました。
夜も米子の駅前で泊まり、近くの居酒屋でカニ三昧の御馳走を食べました。

カニの刺身に、

焼カニ、その他カニ・カニ・カニ・・・。