第一回(5月29日)に続いて、7月13日(水)に第二回目の京都会館ウォッチングがありました。
今回は京都市主催なので、会館の中まで詳しく見ることができ、しかも上々の好天気で、大変暑い中での見学でした。
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見学する方もとても多かったです。
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雨の多い日本の風土にあって庇が広くせり出したところに特徴があります。
車椅子用の通路を作る工事をしていました。
今まで長い間放置しておいて、改修話が出ると俄かに手を加えているような感じです。
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二条通りからピロティ、中庭へと自然に入っていける導線です。
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中庭からまっすぐ第一ホールへ入っていくところ。
この通路を通って入っていく時にこれから見る公演への期待が膨らんでいったものです。
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改築案では、第一ホール一階ピロティ部分は楽屋にし、第一ホールの入口を二階にするそうなので、この部分は階段になって冷泉通りまでの見通しが断ち切られることになります。
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第一ホール前の壁画もどうなることやら。
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第一ホールの天井に音響のための傘みたいなのがあるのが、初めて見た時はすごく印象的でした。
傘の間に見える灯りが不規則に点いているのが、夜空にまたたく星のように見えるのだと気づかされました。
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舞台にも初めて上がりました。
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二階座席脇の壁の模様。
引き続き、初めて入る部分に突入
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第一ホール裏の楽屋への通路。
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楽屋です。
おー
ここで西本智実様も(京都市美術館記念「展覧会の絵」演奏の時)出番前に待機されていたのかと、興奮
!
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第二ホールの廻りの壁は町家の格子風の木が組まれています。
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第二ホールの西側ピロティから西の疏水越しに眺めた景色。
あの、今は空き地になっているお屋敷の桜の木も見えました。
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第二ホールピロティから普段は閉じられている扉を通って会議場の方へいくと、第一ホールの屋上の様子がよく見えました。
下から見た時はほとんど存在が感じられない屋根の形も、こうして見るとかなり傾斜があるのがわかりますが、それが下からはわからないように建てられているのが、さすが前川國男の技です。
これが高さを上げられて、傾斜のない四角い墓石のような塔が建つとしたら、東山や北山の景観を隠してしまうことは明らかです。
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こちらが会議棟。第一・第二ホールとL字型に交差して建てられています。
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一番大きな会議室は国際会議もできるように作られていて、手前に階段状の記者席があります。
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こうした小さい会議室もいくつかあり、いずれも二条通りの欅の木が窓いっぱいに見られて開放的にできています。
京都会館のどこでも窓の周りに窓枠がなく、直接コンクリート部分まで窓ガラスが続いているので、外部の明かりを取り入れた開放的な部屋の雰囲気になっているそうです。
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特別に普段は入れない会議棟二階のベランダに出させていただきました。
ここからの東山の眺めは素晴らしいものだったそうですが、今は木が生い茂って見えなくなっています。
一階を吹き抜けにして、次の通りへの見通しを持ち、堂々とした柱の上に木造住宅の瓦屋根を模した屋根がある京都会館の様は、南禅寺や知恩院の山門を思わせる造りであり、まさに京都、岡崎の風土に根付いた建物であると、案内していただいた松隈先生のご説明でした。
ここから、お願い
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京都市は岡崎地域の活性化とかいって、岡崎地域を外国の富裕層向けの儲けになる地域に変えようとしています。
識者を交えた検討会を開きながら、その結論とはかけ離れた案が採用され、いつの間にか京都会館の命名権はロームに売られていました。
今計画されている建て替え案はその意向にそった設計になっています。
住民の声を聞くようなふりをして説明会などを開いていますが、「今のままの岡崎に住みたいんです!」という大勢の住民の声は無視されようとしています。
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京都市は「岡崎地域活都市計画制限見直し素案に」のパブリックコメントをおこない、岡崎地域まるごと高さ制限を外そうとしています。
パブリックコメントは7月26日~8月22日(月)受付です。
パブリックコメントの冊子・意見送付用紙は、市役所案内所、区役所・支所、都市総務課、都市計画課、景観政策課、市街地景観課、風致保全課、建築指導課、京都市景観・まちづくりセンターにありますが、ネットで京都市の情報館に、募集中の市民意見(パブリックコメント)欄があります。そこの「岡崎地域活性化ビジョンの実現に向けた都市計画制限等の見直し素案について」を開けていただければ、ダウンロードできます。
※冊子の2 用途地域の変更(5頁)と3 地区計画の指定(6頁から)が、特に大切な部分です。
これは岡崎地区だけの問題ではなく、せっかく高さを制限し、京都の景観を守ろうとしてきた京都市の姿勢を根本からくつがえすもので、京都市民全体の問題です。
みなさんの、岡崎公園一帯や京都会館、そして、明日の京都を思う気持ちをパブリックコメントに綴って出していただけたらと思います。
高さ制限は変更すべきじゃないですよね!!
ちょうど、奈良市も現在景観に関するアンケートをネットなどで行ってます。
守りたい景色とかなんとか聞いていますけど、結局市民や県民の意向なんて無視されるんだと思っています。
それよりお金と開発優先!って感じです。
京都市も同じような状況なんですね。
京都駅ビルのときも、京都ホテルのときも、高さが問題になりつつも結局OK出てしまって・・・、今回も、それと同じことになりそうですね。
なんだかな~って感じ・・・(涙)。
京都がどこにでもある町と同じようにはなってほしくないものです。
しかも二回目。。 最近、チェックが甘すぎて全く知りませんでした。。
京都会館へは何度も足を運び何度も最前列でオフコースの小田さんと握手した思い出があります。。
京都会館のデザインは斬新的で、ずっと気になっていて何度も写真撮っています。。
また何かあったら、お知らせくださると嬉しいです。
オフコースとか、いろいろな歌手も来て演奏していて十分活用されているのに、オペラ上演のためとか言って舞台の上部の屋根を上げて、それにあわせて高さ制限を上げようとするなんて、全く何を考えているのか。
説明会も京都市民にさえあまり広報されていませんでしたが、滋賀県民も京都会館を利用しているなんて頭にないのですね。
今度何か機会があればyumeさんにもお知らせしますね。