「京都市美術館」は、2020年春に改修工事を終え、「京都市京セラ美術館」という名前に変えられてしまいました。リニューアルされてから初めて中まで入って見たのは、2020年6月12日でした。
建て替え前、京都市美術館は1928(昭和3)年に建てられた帝冠様式の堂々とした建物でしたが、
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建て替え後、建物の前面が大きく掘り下げられ、出入口は地下から。また、地下にはカフェ、売店も作られました。建物はガラスの地下部分の上に不安定に乗っている姿に変えられてしまいました。
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ガラスの上に石造りの躯体が乗っているのを見ると、地震の時に建物の一階(地階)がぺしゃんこになる図を思い出してしまいます。
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1階正面の大階段は元のままにありますが、入った時に出会うのではなく、歩き廻った後に二階横手から入るのでは印象が違います。
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大階段も、
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階段上のステンドグラスも元のままでよかった。
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建物両翼にあるらせん階段も残されていて、「よかった。」
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建物中央部分の大ホールは各企画展への入口と、東側の庭園に繋がる通路(無料スペース)になっているけれど、その分展示スペースが減ったのではないかと思われます。
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建物両翼はそれぞれの中庭も含めて、らせん階段を通って二階まで続きの有料展示スペースになっています。そして、観覧料は総じてお高くなったようです。
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この床のタイルも元のままで、よかった。
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東側の日本庭園はほぼ元のままですが、左手には現代美術の展示スペースができ、右側池のほとりに全面ガラス製の茶室が置かれているのには、減滅。
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前庭に立っている富樫実氏作の作品「 空にかける階段’88-Ⅱ」も、あやうく切り刻まれそうになりましたが、多くの人の反対で、元の姿をとどめることができました。
京都市は改修の費用100億円のうち、50億円を企業への50年間命名権売却でまかない、公立美術館としては全国初の事例となりました。100億円もかける改修ではなく、京都市の財政でまかなえる範囲でできなかったのでしょうか。