子供はかまってくれないし,わかってくれないので,映画と音楽と本とサッカーに慰めを。
子供はかまってくれない
2021年J1リーグ第11節 札幌VS.仙台【2:1】
降格圏陥落寸前の札幌にとっては,残留争いでしのぎを削る相手との直接対決となった厚別初戦。緩慢な動きで主導権を取られながらも「交代選手の活躍」という,札幌には縁がないと思われたシナリオをものした,見事な逆転勝ちだった。
前半の札幌は,リーグ戦初勝利を目指してコンパクトな陣形でプレスを強めてきた仙台の攻撃にミスを連発。その勢いに押されたまま,守備の弱点である左サイドからクロスを入れられ,新入団の加藤に右足ボレーを合わされてプロ初ゴールを献上する,という目を覆うような展開となった。ボール支配率では上回りながらも有効な崩しは皆無,勝負の縦パスはことごとく相手のDFラインに引っかけるという攻撃は,相手になんの脅威も感じさせず,左ポストを叩いた加藤のミドルシュートが決まっていれば,そこで試合は終わってしまっていたかもしれなかった。
けれどもそんな運にも恵まれた今日の札幌は,ここから試合をリスタートさせることに成功する。今季は交替カードで冴えを見せたことがなかったミシャの采配だが,後半開始から小柏を投入する,という決断によって,チームの全てを変えたと言っても良いだろう。ワントップとしてボールを納めることも,空中戦のターゲットになることも出来なかったアンデルソン・ロペスのシャドウに入った小柏は,持ち味のスピードとスプリントを存分に活かして,前半はほぼ完璧に機能していた仙台DFの統率を崩してみせた。後半10分のリーグ戦初となる同点ゴールは,ラストパスを供給したチャナティップの下半身の粘りとキック精度も見事だったが,スペースを突いた鋭い動き出しと完璧な持ち出し,そして思い切りの良いシュートの判断によるものだった。ひょっとすると同じく新人でありながら一足先に決められた加藤のゴールに触発されたプレーだったのかもしれないが,とにかく彼こそが残留の切り札であることだけは間違いないだろう。
そんな小柏のプレーがチーム全体を活性化し,逆転は目前と思われた後半23分の3枚替えには驚いた。結果的にはそこで入ったジェイのヘッドが決勝点となり,ミシャの采配が当たったという形にはなったが,攻撃面で非常に良いリズムが出てきたところで,ほとんど「違うチーム」にしてしまう必要があったのかどうかは大きな疑問符が付く。これまでの数試合で疲れから後半に足が止まって大量失点,というパターンを見せられてきた眼には,どうせやるなら今日ではなくもっと前の試合だったのでは,という思いが拭えない。
とりあえず降格圏寸前で急降下が止まったことは寿ぎつつ,采配にも守備にも「ワクワク」ならぬ「ドキドキ」感いっぱいで実に心臓に悪いシーズン。小柏,なんとか助けてけれぇ。
前半の札幌は,リーグ戦初勝利を目指してコンパクトな陣形でプレスを強めてきた仙台の攻撃にミスを連発。その勢いに押されたまま,守備の弱点である左サイドからクロスを入れられ,新入団の加藤に右足ボレーを合わされてプロ初ゴールを献上する,という目を覆うような展開となった。ボール支配率では上回りながらも有効な崩しは皆無,勝負の縦パスはことごとく相手のDFラインに引っかけるという攻撃は,相手になんの脅威も感じさせず,左ポストを叩いた加藤のミドルシュートが決まっていれば,そこで試合は終わってしまっていたかもしれなかった。
けれどもそんな運にも恵まれた今日の札幌は,ここから試合をリスタートさせることに成功する。今季は交替カードで冴えを見せたことがなかったミシャの采配だが,後半開始から小柏を投入する,という決断によって,チームの全てを変えたと言っても良いだろう。ワントップとしてボールを納めることも,空中戦のターゲットになることも出来なかったアンデルソン・ロペスのシャドウに入った小柏は,持ち味のスピードとスプリントを存分に活かして,前半はほぼ完璧に機能していた仙台DFの統率を崩してみせた。後半10分のリーグ戦初となる同点ゴールは,ラストパスを供給したチャナティップの下半身の粘りとキック精度も見事だったが,スペースを突いた鋭い動き出しと完璧な持ち出し,そして思い切りの良いシュートの判断によるものだった。ひょっとすると同じく新人でありながら一足先に決められた加藤のゴールに触発されたプレーだったのかもしれないが,とにかく彼こそが残留の切り札であることだけは間違いないだろう。
そんな小柏のプレーがチーム全体を活性化し,逆転は目前と思われた後半23分の3枚替えには驚いた。結果的にはそこで入ったジェイのヘッドが決勝点となり,ミシャの采配が当たったという形にはなったが,攻撃面で非常に良いリズムが出てきたところで,ほとんど「違うチーム」にしてしまう必要があったのかどうかは大きな疑問符が付く。これまでの数試合で疲れから後半に足が止まって大量失点,というパターンを見せられてきた眼には,どうせやるなら今日ではなくもっと前の試合だったのでは,という思いが拭えない。
とりあえず降格圏寸前で急降下が止まったことは寿ぎつつ,采配にも守備にも「ワクワク」ならぬ「ドキドキ」感いっぱいで実に心臓に悪いシーズン。小柏,なんとか助けてけれぇ。
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