先週「ブラック企業」というエントリーを書いたが、タイミングよくNHKでその手の報道番組があった。
それは「クローズアップ現代」という番組で「あふれる“ポエム”?!~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~」というものだ。
番組放送終了後、まだそんなに日は経っていないのに、ネットではいろいろな意見が飛び交っている。
残念ながら僕はこの番組を見ていないのだが、ネット内の反響、NHKのHP、youtube動画などから推測した内容はこうだ。
愛、希望、勇気、絆、仲間、笑顔、このような優しくポジティブな言葉の多用が、若い世代を中心に広まっている。
これを「ポエム化」といい、その例として日本一の居酒屋を決める「居酒屋甲子園」の様子を取材した。
そこではポジティブな言葉を大声で、まるでミュージカルのように叫ぶ若者の姿が紹介された。
彼らの一日の労働時間は長いときで16時間になるものの、年収は250万円程度だという。
しかし、本人は現状に満足し、その生き方を楽しんでいる。
これはもしかすると、厳しい労働条件を覆い隠すため、経営者が従業員をマインドコントロールしたのではないのか?
あるいは、厳しい現実を肯定するため、「そう思わないとやっていけない」のかもしれない。
「やりがい」に重きを置くのではなく、摂取されないよう労働者としての自覚を持つべきではないのか?
ネットの反響をまとめてみた。
・居酒屋甲子園は、まるで新興宗教みたいで気持ち悪い
・カルトの集会みたい
・今の若者はこんな安い洗脳に引っかかって安月給でこき使われてるのか
・客観的にみて、全く幸せと思えない
というような、ポエム化にNOという意見が圧倒的でありながら、
・とにかく感動した
・本気で頑張っている人たちを見ていると涙が出てくる
・自分もその居酒屋で働きたい
というポエム化に同調する人もいた。
ここから僕の意見。
この手のポエム化についていつも思うのは、自分の取り扱っている商品(居酒屋であれば、料理や酒)についての熱い言葉が全くないことだ。
例えば、日本一の居酒屋を決めるという「居酒屋甲子園」にしても、料理の内容や酒の薀蓄、接客について評価するのではなく、店員が語る夢、希望、絆などのスピーチが判断材料になっている。
また、僕がよく読んでいるポエム化している社長(自動車販売業)のブログも、やりがい、笑顔、夢、成長、のことばかりで、肝心のクルマの話はほとんどない。
これは商品の脆弱さを精神論で補っているようにしか見えない。
客は店員の夢なんてどうでもよく、その店が魅力ある商品を扱っているかのほうが大事だ。
しかし、店の売り上げが悪かったりすると、上部から「本気じゃない」「努力が足りない」と叱咤されるのだろう。
労働時間のわりに安い報酬についてはどうだろうか?
もし、その居酒屋の社長が、年収1千万円以上とっているのであれば、もっと従業員の給料、残業代に還元すべきだ。
しかし、個人の居酒屋などで、オーナー自体が年収200万とか300万なら、仕方がない。
経営のやり方を見直すなどしたほうがいいだろう。
「そんなもんとっくに考えてるわい!」
と言われそうだし、簡単なことではないのだが。
飲食業界全般にいえることだが、儲かりにくい仕組みになってしまってるのではないだろうか。
居酒屋甲子園を主催している「居酒屋てっぺん」の朝礼風景
実に熱い。
これを毎日やってるらしい。
僕なら一日でやめてしまう熱さだ。
それは「クローズアップ現代」という番組で「あふれる“ポエム”?!~不透明な社会を覆うやさしいコトバ~」というものだ。
番組放送終了後、まだそんなに日は経っていないのに、ネットではいろいろな意見が飛び交っている。
残念ながら僕はこの番組を見ていないのだが、ネット内の反響、NHKのHP、youtube動画などから推測した内容はこうだ。
愛、希望、勇気、絆、仲間、笑顔、このような優しくポジティブな言葉の多用が、若い世代を中心に広まっている。
これを「ポエム化」といい、その例として日本一の居酒屋を決める「居酒屋甲子園」の様子を取材した。
そこではポジティブな言葉を大声で、まるでミュージカルのように叫ぶ若者の姿が紹介された。
彼らの一日の労働時間は長いときで16時間になるものの、年収は250万円程度だという。
しかし、本人は現状に満足し、その生き方を楽しんでいる。
これはもしかすると、厳しい労働条件を覆い隠すため、経営者が従業員をマインドコントロールしたのではないのか?
あるいは、厳しい現実を肯定するため、「そう思わないとやっていけない」のかもしれない。
「やりがい」に重きを置くのではなく、摂取されないよう労働者としての自覚を持つべきではないのか?
ネットの反響をまとめてみた。
・居酒屋甲子園は、まるで新興宗教みたいで気持ち悪い
・カルトの集会みたい
・今の若者はこんな安い洗脳に引っかかって安月給でこき使われてるのか
・客観的にみて、全く幸せと思えない
というような、ポエム化にNOという意見が圧倒的でありながら、
・とにかく感動した
・本気で頑張っている人たちを見ていると涙が出てくる
・自分もその居酒屋で働きたい
というポエム化に同調する人もいた。
ここから僕の意見。
この手のポエム化についていつも思うのは、自分の取り扱っている商品(居酒屋であれば、料理や酒)についての熱い言葉が全くないことだ。
例えば、日本一の居酒屋を決めるという「居酒屋甲子園」にしても、料理の内容や酒の薀蓄、接客について評価するのではなく、店員が語る夢、希望、絆などのスピーチが判断材料になっている。
また、僕がよく読んでいるポエム化している社長(自動車販売業)のブログも、やりがい、笑顔、夢、成長、のことばかりで、肝心のクルマの話はほとんどない。
これは商品の脆弱さを精神論で補っているようにしか見えない。
客は店員の夢なんてどうでもよく、その店が魅力ある商品を扱っているかのほうが大事だ。
しかし、店の売り上げが悪かったりすると、上部から「本気じゃない」「努力が足りない」と叱咤されるのだろう。
労働時間のわりに安い報酬についてはどうだろうか?
もし、その居酒屋の社長が、年収1千万円以上とっているのであれば、もっと従業員の給料、残業代に還元すべきだ。
しかし、個人の居酒屋などで、オーナー自体が年収200万とか300万なら、仕方がない。
経営のやり方を見直すなどしたほうがいいだろう。
「そんなもんとっくに考えてるわい!」
と言われそうだし、簡単なことではないのだが。
飲食業界全般にいえることだが、儲かりにくい仕組みになってしまってるのではないだろうか。
居酒屋甲子園を主催している「居酒屋てっぺん」の朝礼風景
実に熱い。
これを毎日やってるらしい。
僕なら一日でやめてしまう熱さだ。