Music Mania

No Music No Life

アーロ・パークス

2021年02月07日 | 音楽
先月末に発表されたアーロ・パークスという人のデビューアルバムを聴いている。
昨年の夏くらいから、若手からベテランまで新作アルバムをよく聴いてるけど、一番いいかもしれない。
聴き始めてすぐ「これはいい」と感じて、何回聴いてもいいと感じてる。

アーロ・パークスという人については、20歳の女性ということ以外、何も知らない。
ロンドンを中心に活躍してるシンガーソングライターらしい。
Apple Musicのジャンル分けには、R&B/ソウルとなってるけど、僕はちょっと違うと思ってる。
どちらかというとオルタナティブだろう。
ビリー・アイリッシュやフィービー・ブレジャーズがオルタナティブなら、アーロ・パークスもオルタナティブだ。
で、そのサウンドの雰囲気から、僕には昔のブリティッシュロックを感じる。
もっとピンポイントでいえば、60年代半ばから後半あたりのブリティッシュサイケに通じるものを感じる。

最近のアルバムに有りがちだけど、アルバム全体のカラーが統一されていて、どの曲もシンプルでクールだ。
とくにリズム隊の存在感が際立っていて、その分上物が必要最低限で構成される。
コード進行もメロディラインも難解ではなく、聴く人を選ばないと思う。
世界的な評価はまだよくわからないけど、ヒップホップ一辺倒のポップ業界に一石を投じる形になって欲しいものだ。

Arlo Parks - Hurt (Official Video)

ディスカバービートルズ その33

2021年02月06日 | ビートルズ


1月31日放送のディスカバービートルズは、「ビートルズにはジョージ・ハリスンがいた!」ということで、ジョージ特集だった。

ジョンとポールはいかにもフロントマンで、誰もが認めるビートルズの顔なわけだけど、実はジョージもフロントマンの条件を満たしてるのである。
もしビートルズではなく普通のバンドなら、ジョージがメインソングライターでヒット曲を送り出し、フロントマンとしてバンドを引っ張ったと言われる。
もちろん、ジョンとポールの曲作りのやり方を間近で見ていて、それによって才能が開花したのは間違いない。
いわば、世界最高のロックスクールの生徒だったわけだ。
なので、彼らがいなければジョージが才能を発揮出来たのかどうかは疑問だけど、じゃあ誰がジョージのポジションだったとしてもそうなったかというと、絶対そんなことはない

中期以降次々と名曲を書き、ソロになってさらに才能を爆発させたのは、紛れもなくジョージの努力と才能なのだ。

ジョージ特集でオンエアされた曲は、これまで番組であまり流されていない曲が中心の、以下の9曲。

ロールオーバーベートーベン
嘘つき女
タックスマン
ブルージェイウェイ
ホワイルマイギター
サボイトラッフル
オールドブラウンシュー
サムシング
ヒアカムズザサン

今回の番組では触れられなかったけど、実はデビュー前だともっとジョージのボーカル曲の比率が高かったと言われる。
BBCライブや、非公式ではあるけどハンブルクのスタークラブ音源や、デッカオーディション音源を聴くと、かなりジョージが活躍しているのがわかる。
もちろんジョージが歌うのはカバー曲だけど、ボーカルだけでなくギターもかなりアグレッシブに弾いている。
とくにロックンロール系のギターソロは勢いがあって、とても活きいきとしたプレイだ。

ビートルズ解散後、最も才能を発揮したのもジョージで、ヒット作を連発する。
ただ一つ残念なのは、ライブ活動に積極的ではなかったことである。
理由としては、ビートルズ時代ライブ活動にうんざりしたことと、喉が弱いことだろう。
毎日長時間のライブを重ねていたアマチュア時代、ジョージのボーカル比率がデビュー後より高かったとはいっても、ジョンやポールの出番の方が多いわけで、それでもジョージの声はガラガラにかすれていた。
なので、フルコンサートを一人で全て歌うのはかなり厳しいと思われる。
なので、91年に来日コンサートが実現したのは奇跡に近い。
このときのインタビューで、「日本のお客さんはとても静かでしっかり音楽を聴いてくれる。アメリカじゃこうはいかない。」といっている。
よほどビートルズ時代の狂乱にうんざりしていて、トラウマになってるようだ。
実際、ツアーは日本だけで終わった。
ちなみに、僕はこの来日コンサートには行っていない。
なぜ行かなかったのか今も後悔してる。

George Harrison & Eric Clapton at Osaka Castle Hall on 12-10-91 part 1