1月31日放送のディスカバービートルズは、「ビートルズにはジョージ・ハリスンがいた!」ということで、ジョージ特集だった。
ジョンとポールはいかにもフロントマンで、誰もが認めるビートルズの顔なわけだけど、実はジョージもフロントマンの条件を満たしてるのである。
もしビートルズではなく普通のバンドなら、ジョージがメインソングライターでヒット曲を送り出し、フロントマンとしてバンドを引っ張ったと言われる。
もちろん、ジョンとポールの曲作りのやり方を間近で見ていて、それによって才能が開花したのは間違いない。
いわば、世界最高のロックスクールの生徒だったわけだ。
なので、彼らがいなければジョージが才能を発揮出来たのかどうかは疑問だけど、じゃあ誰がジョージのポジションだったとしてもそうなったかというと、絶対そんなことはない
。
中期以降次々と名曲を書き、ソロになってさらに才能を爆発させたのは、紛れもなくジョージの努力と才能なのだ。
ジョージ特集でオンエアされた曲は、これまで番組であまり流されていない曲が中心の、以下の9曲。
ロールオーバーベートーベン
嘘つき女
タックスマン
ブルージェイウェイ
ホワイルマイギター
サボイトラッフル
オールドブラウンシュー
サムシング
ヒアカムズザサン
今回の番組では触れられなかったけど、実はデビュー前だともっとジョージのボーカル曲の比率が高かったと言われる。
BBCライブや、非公式ではあるけどハンブルクのスタークラブ音源や、デッカオーディション音源を聴くと、かなりジョージが活躍しているのがわかる。
もちろんジョージが歌うのはカバー曲だけど、ボーカルだけでなくギターもかなりアグレッシブに弾いている。
とくにロックンロール系のギターソロは勢いがあって、とても活きいきとしたプレイだ。
ビートルズ解散後、最も才能を発揮したのもジョージで、ヒット作を連発する。
ただ一つ残念なのは、ライブ活動に積極的ではなかったことである。
理由としては、ビートルズ時代ライブ活動にうんざりしたことと、喉が弱いことだろう。
毎日長時間のライブを重ねていたアマチュア時代、ジョージのボーカル比率がデビュー後より高かったとはいっても、ジョンやポールの出番の方が多いわけで、それでもジョージの声はガラガラにかすれていた。
なので、フルコンサートを一人で全て歌うのはかなり厳しいと思われる。
なので、91年に来日コンサートが実現したのは奇跡に近い。
このときのインタビューで、「日本のお客さんはとても静かでしっかり音楽を聴いてくれる。アメリカじゃこうはいかない。」といっている。
よほどビートルズ時代の狂乱にうんざりしていて、トラウマになってるようだ。
実際、ツアーは日本だけで終わった。
ちなみに、僕はこの来日コンサートには行っていない。
なぜ行かなかったのか今も後悔してる。
George Harrison & Eric Clapton at Osaka Castle Hall on 12-10-91 part 1