新緑の野を行く

2021-05-11 06:27:21 | 山行
妙見山上⇔妙見奥之院をピストン(その3)

能勢妙見山から北側へ下る登山道の途中には本瀧寺という大きなお寺がある。
このお寺にはカフェがあり、一度お茶しにきたことがある。
見覚えのある駐車場を横目に境内を通過した。
その後登山道はとても急な石段を下って小さな谷川を渡り、傾斜がようやく緩くなる。



そこからはずっと軽トラックくらいは走れそうな幅広の道だ。
途中で一度車の走る府道に出る。
歩道のない道路で、車に注意が必要。
鳥居のある場所から再び山道に入る。



至る所で藤の花が巻きついている樹々から青い花を垂らし、緑の山に淡く彩りを添えている。
冬の間静かだった田畑は、農作業が各所で進められ賑やかだ。
下り切ると野間大原の集落で、長閑な田園風景が広がる。
暑くも寒くもない良い気候。



ぽくぽく歩く。
冬だと歩いていないと寒いから一休みしようという気にならないが、これだけ暖かいとどこかの草地で横になりたい思いにかられる。
しかし、集落の中の農道横でそんなことをする訳にもいかず、我慢して歩く。



集落を外れ山の中に入ると、再び上り道に転ずる。
一箇所休憩するのに良さそうな場所があった。
今谷池の畔に草丈の短い草原が見えたのだ。
行きに通りかかった時はシートを敷いて食事している二人組がいた。



みんな考えることは同じだ。
帰りには誰もいなかったので入ってみると、池の反対側は急な斜面になっていて、天然のダムみたいな地形になっていた。
子供を遊ばせるには適切な場所ではないが、ぼんやり時を過ごすのに良さそうなところだ。




破れ寺

2021-05-09 11:59:13 | 山行
妙見山上⇔妙見奥之院をピストン(その2)

妙見山からは当然ながら下りの道。
なのにコース検討時、地図を見てた時は気付かなかった。
山上の駐車場に車を置いてるから戻ってこなければならず、行程の最後に上りが待っていることに。
普通山登りは上って下って終わるのに、最後に上らねばならないのか。
時間に注意しないとな。



妙見山頂付近にはブナの木が生えているそうで、西日本で600m程の標高で生えているのは珍しいそう。
杉の木に混じるそうした広葉樹の新緑がきれいだった。
小鳥の声もたくさん聞こえ、山の中に来た感がすごく、お手軽に深山に入った気分が味わえた。
いい季節だなあ。



下って行くと左手に何やら屋根の崩れた建物が現れた。
おお、廃墟か?
近づいていくとやはり壊れて放棄された建物だった。
民家にしては大きいなとさらに近づくと、窓の形や柱に刻まれた紋様から、寺院だったようだ。
普通こんな廃墟だと危険だからと立ち入り禁止の標識やら貼り紙やらがあるのだが、全く何も無し。



それでも敷地の入口にある破れたお稲荷さんの社が恐ろしく、無茶は出来ない雰囲気が濃厚。
明るく陽の差す日中だから怖さ半減だが、夜に来たら長居はとてもできなさそうなところ。
さすがに建物の中に入るのは倒壊の恐れもあり出来なかったが、外からじっくりと観察させてもらった。



異質なものが、軒下に置かれた洋風の白いテーブルとその手前の庭にある椅子一脚。
思うにこの場所でゆっくりと時間を過ごせるよう、廃墟と化した後、誰かが持ち込んだものなのだろう。
私なら椅子よりブルーシートを持ち込んで、手前の庭というか草地で寝っ転がるのを選択する。
でもやっぱり落ち着いて過ごせる雰囲気ではないなあ。



満足するまで撮影して登山道に戻り下っていくと、××善神と刻まれた石碑がたくさんあった。
破れたお稲荷さんもそうなのだろうが、妙見山を守る神々を祀っているのだろうと解釈した。
山の自然と廃墟好きな私にとっては、神聖で恐るるべき信仰の気配も充満する、とても魅力的な区間だった。




適度に動き、しっかり休もう。

2021-05-07 23:17:44 | Weblog
山行きの話は一回飛ばして、このGWの後の二日について記しておく。
3日の山歩きは長距離を歩いた訳でもないのに結構疲れてしまい、翌4日は一日家で休養。
遅い朝食の後、写真を整理していたら、前の晩8時間も寝たのに眠気が差し昼寝した。
その後、外に出たのは昼食のためだけ。
さらに夕食を待っている間も眠くなって夕寝した。



翌5日はまた雨。
その日も遅い朝食を食べた後、なにもする気にならず寝転んでいたら、また眠ってしまった。
でも少し発見が…。
横になって眠るまでの時間、目を閉じていると、開けた窓から入ってくる冷気と雨音に、山に行って車の中でゆっくり時間を過ごしている時の気分と変わらないことに気がついた。
一人で長期の旅行に車で行っていた時は、旅行中に一日は山中の涼しい場所に車を止めて、本を読んだり居眠りしたりして過ごす日を入れたものだ。
その時の感じとよく似ていたのだ。
雨音しか聞こえない時だったから、自然の中に身を置いている気分になれたのだろう。
こんなことで旅気分に浸れるなんて、すこし得したな。



目を覚ますと寝過ぎでさすがに頭が重かった。
その日のお昼は連れがサンドイッチを作ってくれたので、外に出る必要もなく、大リーグ中継で大谷さーんを観た。
エンジェルスはエラー多発でレイズの攻撃時間ばかりが長く、DHの大谷さーんはなかなか登場せず。
そんな感じで観ていたら、なかなか時間が過ぎず、珍しく一日を長く感じた。



観戦後、脚が重だるい感じになってきた。
全然動いてないからな。
これはさすがによろしくないと、傘をさしてお酒を買いにスーパーへ歩いた。
晩は美味しくお酒をいただいて、早目の就寝。
翌朝は仕事があるため、久しぶりの早起き。
それでも頭はスッキリして体調もよろしく、これまでになく清々しい気分で出社した。
月曜日の出勤がしんどい時、前夜の酒のせいかと思っていたが、身体を休めていなくてしんどかったのかも。
日曜日はあまり活動せず休養日とすべきなのかもしれない。



てことで、遊んだーというGWではなく、休んだーというGWになった。
遠出できない事態に慣れてしまって、遊びに行けないフラストレーションも昨年ほどではなく、休養も取れて気付けたことがあり、思ったよりはいいGWになったと考えよう。


ちょびっと越境

2021-05-05 16:29:32 | 山行
妙見山上⇔妙見奥之院をピストン(その1)

天候不順なゴールデンウィーク。
3日にようやく晴れの予報。
低山ハイクに行くことにした。
この時期、本当は1000mくらいの標高が萌え始めの新緑が見られ一番好きなのだが、あいにくと大阪府に1000mの山はない。



と思っていたが、記事を書く段になって念のため調べたら、大和葛城山が959mでほぼ1000m、金剛山の山頂は奈良県なのだがその途上の1056m地点が大阪府の最高地点だとあった。
覚えておこう。
越境できないから手近なところで能勢の妙見山から北に伸びるおおさか環状自然歩道を歩くことにした。
妙見山は冬に登っているので、どんなところか分かっている。
山上に駐車場があったからそこに車を止めて歩き出そう。



山中の道路を気持ちよくドライブ。
やはりGWだからか、普段の週末よりバイクが多かった気がする。
みんな街で遊ぶ趣味でなく、山で遊ぶ趣味をもっていて良かったね。
心配だったのは妙見山の駐車場が閉まっていないかだったが、営業していて無事入場できた。



他のハイカーや観光客もすでにちらほらとやってきている。
9時30分出発。
駐車場は16時30分に閉まるそうなので、6時間ほどしか猶予がない。
冬より日が長くなったから遅くまで歩けると思っていたが、思わぬところで終了時刻が決まってしまった。
境内に入り北へと石段を登る。



山門を抜ける時、ここが兵庫県と大阪府の境目であったことを思い出した。
駐車場は兵庫県だったようで、いつのまにか越境してしまっていた。
100m程のことだから、許してもらおう。
大阪側の境内に入り、気になる旅館跡とかを撮って、裏口に出た。
妙見山は標高660m、まだ八重桜が満開だった。




連休初日は雨だった。

2021-05-01 18:10:01 | Weblog
今年もGWはカレンダー通りのお休みしか取れず。
まず29日はどう過ごす?
しっかり降る雨の日だったが風は強くなく、これなら傘をさして散歩できるなと外に出た。



昨年の今頃も行くところがなくて散歩ばかりしていた気がする。
一年たったのになにも変わっていない。



雨の日の散歩の足元を固めるのは、ゴアテックスブーティ装備の山用シューズに化繊の山用パンツ。
ポーチをアウトドアジャケットの下に肩かけして出発した。



大きめのビニール傘をさして歩いたが、やはりパンツの裾は濡れてしまう。
シューズも表面はびしょびしょだが、内側はゴアテックスが乾いた状態をキープしてくれる。
ローカットのシューズなのでパンツから落ちてくる水分が靴下を濡らすのが少し気になった。



冬なら寒くていられないが、これだけ暖かくなれば多少濡れても平気だ。
緊急事態宣言下だし、雨だしで、道路を歩いている人はほとんどおらず、人目を気にせず変な場所の写真を撮った。



雨で潤った景色は常と違い、撮っていると興が乗って、2時間くらいで帰るつもりが、6時間も出歩いてしまった。
この調子で身体を鈍らすことなくGWを過ごしたいものだ。