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観光客の写真

2025-04-29 17:26:18 | その他旅行き


京阪電車で出町柳から三条へと下る。
KYOTOGRAPHIE、次の目的地は高瀬川のほとりに建つTIME'Sという建物。
安藤忠雄建築だそう。
ここで、マーティン・パーと吉田多麻希の作品を観る。



マーティン・パーの写真は世界の観光地を訪れる観光客を撮ったもの。
風光明媚な景観を楽しもうと来ているのに、そこには自分以外の観光客が溢れ、景色を観に来てるのだか、観光客を見に来てるのだかよく分からない状態なのを風刺している。
自分もこの内の一人だなあと苦笑い。



吉田多麻希の作品はシャンパーニュ地方の農園に滞在し、大地と生命の循環について考察し写真に落とし込んだもの。
プリントした写真を土に埋め、その後掘り出したものを展示していた。
作品を作成するのにかけた努力、向けた情熱のご褒美として遭遇したシャンパーニュの森からの贈り物(立派な牡鹿)との出会い。
その一瞬もモノにしている。



この二つの展示以外にSIGMAが保有する写真集を一般に開放する部屋が設けられていた。
一部の稀少品には手を触れられないが、ほとんどの写真集は手に取って閲覧可能。
年代順に並べられた国内・海外のたぶんそうそうたる顔ぶれの写真家達なのだろう名前が並ぶ様は壮観だ。
しかし昔からもし見つけたら見てみたいと思っていた写真家の名前が思い出せない。
背表紙の名前を見たら思い出すかもと順に読んでいくが、背表紙を眺めるだけで終わってしまった。




桝形商店街で憩う

2025-04-27 19:00:22 | その他旅行き
出町桝形商店街には出町座という雰囲気のある映画館がある。
この商店街を知ってからずっと気になっていた。
今回とうとう入館。
とても小さなスクリーンに座席は40席程。
映画を一本観て、一階のカフェで食事した。
カフェはカウンター席のみで食事のメニューは二品のみ。
出町座カレーというのを頼んだ。
ポテサラと飲み物が付いて1320円だったかな。
コーヒーは豆を挽いてくれて、一杯づつドリップしてくれる。
京都のカフェのコーヒーにしてはあっさり系。
冷めると酸味が現れて自分好みのタイプに分類できる。
空いていたのでゆっくり飲ませてもらった。
雑貨や本も売っており、厨房?の向こうには本棚がある。
食後、背表紙をチェックすると、映画関連とか、京都関連とか、他に何があったかな、とにかくなかなか偏った分野の本が並んでいた。
一般の本屋では自分好みの系統の本が見つからない人が、こんなところで運命の出会いをするのだろう。












髪の毛の写真

2025-04-25 06:23:44 | その他旅行き
KYOTOGRAPHIE、2つ目の鑑賞作品はレティシア・キィの写真。
出町桝形商店街が展示場所。
この商店街はこれまでも毎年のようにアフリカの若手現代アーティストの作品を展示してきている。
今回もアーケードの天井からいくつも吊り下げられていた。



作品は自身の長い髪の毛を使って色々なモノを型取り、関係する場所で自身を撮影したもの。
作品の説明を読むと、撮影は昨年の12月で、京都にやってきて二週間ほど滞在する内に撮ったそう。



ホテルで髪型を作り、撮影場所に出向いて撮るらしい。
とても奇抜な髪型をしているから当然撮影地までの移動の最中、とても注目を浴びたそうだ。
屋外で撮影した写真もあったから、どんな風に撮るのか現場を見てみたかったな。



アーケードだけでなく、商店街にあるKYOTOGRAPHIEの情報発信地であるDELTAでも展示していたようだが、残念ながらその日は休館日。
商店街にやってきたのは午前9時を過ぎた頃で、ほとんどのお店はまだ開店準備中。
人が少なくて撮りやすかった。



まだシャッターを下ろしたお店は、開店中は見ることのできないシャッターに描かれた何かが晒され、それを撮影できたのもいい。
もっと早い時間に来れば商店街を端から端まで見通せるかもしれないな。




京都の写真

2025-04-23 06:22:28 | その他旅行き
今年もKYOTOGRAPHIEの開催時期がやってきた。
また写真鑑賞に出かけよう。
お天気良い日、京都に行ってきた。
まず最初に見たのはJRの写真。
このJRとはフランスのアーティストの名前である。
始め展示場所のこともあり、鉄道会社のJRかと誤読していた。
展示場所は京都駅ビル北側通路壁面にあるという。
京都駅ビルの通路とあったので早合点してしまい、過去のKYOTOGRAPHIEで空中経路に展示されていたことがあったので、そこでの展示と思い向かったらそうではなかった。
京都駅の作品はいくつもあるのではなく、巨大な一枚ものの作品として駅ビル1階の外側にプリントされたものだった。
京都の人々のポートレートをコラージュして一枚に集約している。
今回のKYOTOGRAPHIEのテーマはヒューマニティ。
京都の人々それぞれの人となりが京都の街を作ってきた。
そんな写真なのだと思った。




壷坂寺を経て山へ

2025-04-17 06:28:48 | その他旅行き
前回の続き。
車道から山道への入口には「ハイキングみち 壷坂寺へ」と書かれた錆びた標識が立っている。
すぐに林内に入り、ようやく山行きっぽくなったなと思ったら、その道の周りはゴミだらけだった。
歩いてきた道路が斜面の上の方にあり、そこから不法投棄されたもののよう。
ハイキング道は谷底にあり、廃棄物は上から転がり落ちてきた散らばりようで、あちこちにTVやらパソコンやらタイヤやらストーブが散乱している。
ずいぶん昔に投棄されたものばかりらしく、表面の汚れ方に年季が入っている。
そこになにかアートなものを見てしまうのは廃墟好きの性のなせるものか。







斜面の上の道路が遠くなると廃棄物は無くなった。
道端に石仏が祀られている。
比較的新しく、お地蔵さんかと思ったら赤い前掛けに南無観世音菩薩と書いてあった。
観音様のようだ。
山道だがこの先にある壷坂寺への参道でもあり、お寺が近づいてきた感が高まる。
傾斜が急になり、ジグザグと登ると突然壷坂寺の駐車場に出た。







境内の広いお寺で、奥の方までお堂が見える。
拝観する時間はないので外から覗き見つつ通り過ぎる。
壺阪山駅で見たポスターの大仏様が見えた。
道は再び車道となり、歩いていくと壷坂寺の境内のすぐ横を通っている。
上り坂なのでお寺の様子を上から眺められた。
道の対岸にはさっきの大仏様とは違う観音様の大きな石像があってこれまたビックリ。







この後再び山道へと入っていく。
五百羅漢遊歩道と名がつけられた道で、岩に掘られた五百羅漢像があった。
いつの頃掘られたのか説明書きなどはなし。
像は風雨ですっかり丸くなり苔むしている。
一ヶ所だけにあるのかと思っていたら、歩いていくと次々と現れ驚いた。
仏様ではなく神様が掘られたものもあった。
珍しい。








奈良の土佐街道

2025-04-15 06:29:57 | その他旅行き
山に登るのに良い季節となった。
暑くなったら登れない低山を歩くのはいつも今頃だ。
近場の山でお手頃なところをガイドブックで探してみると、奈良県の高取山が目に止まった。
これまでも気になっていた山だが登っていないのは、たぶん車道歩きが長いから敬遠してきたのだろう。
でも地図を見るといろいろ見どころが書かれていて、町歩きと山歩きを兼ねてできるところのよう。
ここに行くことにした。







最寄駅は近鉄吉野線の壺阪山駅。
ちょうど吉野山の桜が見頃のようで、吉野行きの電車は花見客やハイカーのグループで賑わっていた。
壺阪山駅で降りるのは自分くらいかと思ったが、他にも数名。
改札の外に出ると壷坂寺のポスターが貼られていて、桜大仏と呼ばれる石造りの大仏様と桜の写真があった。
へえ、こんな大仏様がいるんだ。
自分以外に降りた人はここが目当ての人たちなのだろう。







さて、まずは町歩き。
駅を出て国道を渡るとその先に土佐街道と案内のある道に出る。
土佐?
こんなところから高知まで道が繋がっているのだろうか。
不思議に思っていたら、土佐街道の謂れの説明書きがあり、読んで納得した。
その昔、6世紀の初め頃、都造営の為に土佐国からやってきた人たちが、仕事が終わった後、国に帰ることができずこの地で暮らすようになったそう。
町の名だけでも土佐の名前をつけて故郷を偲んだそうだ。







街並みは古い作りの家と今の作りの家が混在しているが、なかなかいい雰囲気。
道の両端に側溝があり、その横が石畳になっているのがいい。
駅前の町の紹介に観光とくすりの町と書いてあった。
石畳の部分に薬草を紹介した焼物?がいくつも嵌め込まれている。
薬草というより身近な雑草の名前もあるので知っているものがほとんどだ。
昔から作られている薬を扱うお店や、最新の医薬品メーカーと思われる企業の小さなビルがあったりする。







自分にはなかなかフォトジェニックな通りで歩みが進まない。
土佐街道から外れて山へと向かう町外れの道にも撮りたい被写体が次々と現れる。
車道から外れて林に入るまでに2時間弱を消費していた。
こんなペースで山頂まで行けるのかなと心配になったが、とりあえず進もう。






鉄旅は贅沢な旅

2025-03-26 06:26:30 | その他旅行き
遠距離の地に何泊もする旅程を決める時、鉄道で移動することをまず考える。
鉄道だけで移動できるのが一番よいが、鉄道沿線から離れた目的地を訪れる場合、バスを利用することになる。
それができるならそれはそれで良い。
バスに乗るまでは鉄道を使えるから。



しかし田舎に行くとそうはしていられない。
対象路線の運行本数が少なく、日中のいい時間に走ってくれていないと、どうすればいいか考えないといけなくなる。
そんなところはバスの便も少ないから、ある一ヶ所の観光地に一日をかけることになる。
せっかく遠いところに来てるのだから、いろいろ見て回りたい。
で、レンタカーを借りてしまうことになる。
ドライブが目的なら良いが、レンタカーを借りると移動時間に制約がなくなるので、あそこもここもと使い続けることになり、ますます鉄道で移動する機会が減っていく。



ここで言う鉄道利用とは乗車目的ではなく、あくまで移動手段として利用することだ。
1日で一ヶ所しか行けなくても、時間を気にせず鉄道利用で旅してみたいなあ。
1ヶ月くらい旅行できれば、そんな贅沢な時間の使い方した旅ができるんだろうなあ。
5日の旅でもそんな旅にしたら、ある意味贅沢な旅であると言えるのだろう。
移動することと待つことに時間を使うという贅沢。




豊岡駅

2025-03-18 06:25:59 | その他旅行き
玄武洞駅にやってきたのは福知山行きの普通「電車」だった。
大阪でも普通に見るような電車で、朱色か緑色の気動車が来るものと思っていたからテンションダウン。
城崎温泉駅までは電化されてるからこんなこともあるのね。
次の豊岡駅で特急に乗り換えるので、一駅だけ乗車。



豊岡駅では40分ほど待ち時間がある。
途中下車して駅前で少し買い物をした。
改札に戻るとそこは駅を跨ぐ自由通路の端っこだった。





見下ろすと見たことのないデザインの気動車が止まっている。
そうだ、豊岡駅には京都丹後鉄道が接続しているんだった。
後でホームからも見てみよう。











ラッキーなことに豊岡駅には車両基地があった。
自由通路を奥へと進むと車両基地の真上を通過している。
ありがたく上から目線で撮影させてもらった。





そろそろ特急の来る時刻なので、改札を入りホームに降りた。
乗り換えた特急は「こうのとり」。
さらに1時間ほど乗った後、福知山駅で特急「はしだて」に乗り換え京都周りで帰宅した。
2時間半以上同じ電車に乗るよりも、乗り換えて同じように帰れるなら片道だけでも変化を加えようと企画したもの。
しかし、帰りはカニと野菜の食べ残しを入れた発泡スチロールのクーラーボックスと玄武洞で買ったお土産で荷物が増えており、乗り換えに少し難儀した。
連れに、行きに乗り換え設定したらよかったねと言われ、なるほどと思った。




プチ船旅

2025-03-16 18:11:30 | その他旅行き
玄武洞公園横には玄武洞ミュージアムという博物館がある。
世界の珍しい岩石などを展示しているらしい。
見学する時間は残念ながら無し。
玄武洞公園散策後、ミュージアム付属のレストランに入った。
ミュージアムの建物は新しく、レストランも窓が広く取られとても開放的だ。
すぐ横を流れる円山川を眺めながらお昼を食べた。
注文したのは、太さ3cmの八鹿豚ソーセージを挟んだホットドッグ。
とても肉肉しくて美味しかった。
太いソーセージにする為に厚い皮を使う必要があったのか、皮が口に残ったのが少し残念。



レストラン横にはお土産物屋さんがあり、ミュージアム関連の珍しい石や化石、豊岡名産のカバン、お菓子やお酒などを売っていた。
ここまでお土産を買うタイミングがなく、ここが最後の購入場所だったが、なかなか充実した品揃えでラッキーだった。
自分用に日本酒を買おうと、カニ宿で飲んで美味しかった文太郎はないかと探したが、残念ながら扱っていなかった。
代わりに香住鶴を購入。





ところで今回の旅にはほんの少し、船での移動が含まれている。
ミュージアムに最寄りの玄武洞駅は円山川の対岸にあり、近くに橋が無い。
そのため渡し船が運行しているのだ。
船は10人乗りの小さなボートで、ミュージアムへ事前に電話連絡しておけば列車の時刻に合わせて玄武洞駅から川へ歩いた所にある船着場まで迎えに来てくれる。
荒天時は運休するらしいので、浜坂駅で運行しているか確認の電話をしていた。
駅から船着場まで雪が積もって足元が悪いので、長靴を履いてもらうなどして船着場まで来れるなら迎えに行くとのこと。
お願いしておいた。





川べりまでどんな泥濘を歩かねばいけないのかと少し心配だったが、玄武洞駅から川までは舗装道で、一人分の幅がしっかり除雪されていた。
その日は日中にあらためて雪は降らなかったようだ。
別に長靴でなくても大丈夫だった。
渡し船は意外と人気で、乗るのは我々くらいだろうと思っていたが、他にも二組同船者がいた。







堤防で待っていると対岸の建物の前からボートがやってきた。
船頭さんは女性の方だ。
器用に着岸させ順に乗船。
連れと二人一番前に座った。
簡易の救命胴衣を腰に巻いて出発。
川は穏やかで滑るように川面を進む。
建物の前には浅瀬があるのかぐるりと大回りして対岸へ近づいていく。
ほんの5分ほどの船旅であった。
下船後、帰りの予約も行って玄武洞へ見学に行っていたのだ。





お土産を買った後ミュージアム側の船着場に行くと、行きとは別のお姉さんが船頭さんだった。
帰りは我々と、行きに一緒だったカップルの二組だけ。
また大回りして浅瀬を避け、対岸の船着場へ。
一日前だったら雪が降ってたかもしれないが、その日は日も差すお天気だったので凍えることはなく、ひんやりした風を受け気持ちよかったのである。








玄武洞公園

2025-03-14 06:33:04 | その他旅行き
次の訪問先は玄武洞である。
「なんと」と驚いていいのか、玄武岩という火成岩の名前の由来となった場所である。
城崎温泉駅と豊岡駅の間に位置する。
確か学生時代にそんな場所があると聞いて、行くことは無いだろうなと忘れていた所にやってきた。
人生のちょっとした不思議を味わったのである。





辺りは玄武洞公園として整備され、5つの洞窟を見て回れるらしい。
有料で大人一人500円。
しかしその日は、5つの洞窟の内3つは道に雪が積もって行けないため見ることが出来ないとのこと。
それでも良いか窓口で聞かれた。
見れない3つは比較的小さな洞窟で、見ることのできる2つは大きく国の天然記念物にもなっているそう。
せっかく来たので見ないという選択はなく、了承し入園した。







受付を過ぎて石段を上っていくとすぐに一つ目の洞窟「玄武洞」が目の前に広がった。
玄武洞は溶岩が地中で固まる際、ゆっくりと冷え固まることで六角形の規則正しい割れ目ができ、それが地上に露出した所で、柱状節理と呼ばれる地質構造が良く観察できる。
「洞」とあるが洞窟と言うより断崖絶壁だ。
いろんな太さの石の柱が連なり褶曲している。
場所場所で違う表情の柱状節理が見られなかなか面白い。







そこから右手へ遊歩道が伸びている。
洞窟だけでなく遊歩道脇の岩も六角柱だった。
この辺り一帯が広範囲に渡って同じような地質構造である事が分かる。
遊歩道は少し高い所を通っているので、開けた谷側の眺めがよい。
別のグループのガイドをしている人の話が聞こえてきたが、この辺りはコウノトリの営巣地であるらしい。
いつもは飛んでるそうなのだが、この日は姿が見えないと言っていた。





遊歩道の先には広場があり、その向こうにも大きな断崖絶壁がそそり立っていた。
「青龍洞」と名付けられていた。
こちらも柱状節理の発達しているのがよく観察できた。
崖の手前に池があって近寄れないのが残念。
落石の危険から遠ざける為に作られたものかもしれない。
崖に生える木々からは日の光に暖められて雫や雪が音立てて落ちてくる。
朝の散策での経験から、空は晴れているが傘を差して歩いたので自分は濡れることはなかったが、傘を差したくなかった連れは広場の立木から落ちてきた雪を盛大に被り悲鳴を上げていた。