散歩の続き

2010-09-28 23:45:52 | Weblog
子供の頃は家の裏から山裾の方まで田畑が広がり、農村地帯と言ってもいい田舎だったのですが、最近は宅地化が進み、昔の面影は小さな川や古い道が作る地形にしか見られなくなってしまいました。
よくよく考えると、実家は私が小学生の頃に建てられたものだから、我が家が農地に侵入しだした先鋒の一角だったんだな。

そんなことを考えながら歩いて行くと、田畑の残る一角に懐かしい建物を見つけました。
田んぼに張る水を汲み上げるポンプ小屋です。
昔のまんま、トタンで葺いた屋根と壁。
中を覗くと茶色く錆びた電動ポンプが残っていました。


廃墟なのかと思いましたが、置いてある油差しやバケツが「おいら、まだ現役だぜ。」と主張してたので、他の備品を観察すると電源部に平成21年度の検査シールが貼ってありました。
今も動いているようです。
ちょっと


幅2メートル位の水路の上にあり、橋としても使われる小さな小屋で、両側の扉はいつも開け放たれています。


今は壁と川床にコンクリートの板が敷かれ、枯れた排水路になってましたが、子供のころは自然の小川で両岸には草が繁茂し、梅雨時にはホタルが舞うきれいな所でした。
透明な水が緑の水草をゆらして流れるのを、小屋の横から恐ごわ眺め、この水を汲んでいるんだろうかと勘違いし、汲み上げた水が音立てて細い灌水路を流れ下るのを手で受けて、冷たさを心地良く感じた夏の日を思い出しました。


お彼岸

2010-09-27 00:01:40 | Weblog
お彼岸なのでお墓参りに帰省してました。
お盆にも帰省しましたが、夏場は家の周りに魅力的な被写体はなく、庭で蛙の置物を撮ったりして喜んでました。
でも秋は違いますね。
なんの変哲もない所ですが、惹かれるものがありました。
散歩を兼ねて撮影に出かけました。

昨年撮り損ねた彼岸花がちょうど見頃。



接触時間はコンマ何秒?

2010-09-25 10:57:14 | テニス
久しぶりにテニスネタで。

最近ストロークで意識しているのは、ボールがラケット面に乗っている感覚を捉えながら打つということ。
ゆっくり打つ時も速く打つ時も、押し出す力とこすり上げる(下げる)力がどの程度かかっているか感じ取れるようスイングする。
こうする事で厚く当て過ぎてホームランしたり、押し出す力が抜けて回転過多でネットしたりするのを防げる(少なくできる)と考えています。

上手な人はそんなこと考えなくても自然とやっているのかもしれませんが、私は何も考えないと勢い付けてボールをラケットにぶつけるだけになってしまう。
そんななので、ふんわりと打たれたボールを決めるのが苦手です。
打ち込もうとしてもオーバーかネットばかり。
それで同じようただ返すだけになってしまい、反対に決められるという相手のペースにまんまと乗せられ歯噛みする結果に。
なんとか鋭く返したい。

飛んで行く方向がとっちらかるのはスイング軌道が安定していないからですが、どの程度狂っているのか判断し短時間で修正するには、狂っている程度を測る情報が必要です。
試合で何発もミスしつつ修正するわけにはいきませんからね。
すぐに次のショットで修正しなければ。
上記打法を毎回意識していれば、それが可能と思います。
これって遅い球だけでなく、あらゆる球速に対応できるのではと思っています。
あまり速すぎるとダメですが。

もうひとつ、8割の力で打つ力加減が分からないと昔記事にした事があるのですが、この打法なら8割で打てるのではと予感を持っています。
8割だけでなく、30%位から100%まで無段階で出力を制御できるはず。
ボールがストリングスをたわませるのを感じようとすると、まだスイングスピードを上げられないのですが、そのうち短時間でも感じ取れるようになれば、繰り返しペースあるボールをミスなく返し続ける事ができるようになれるのでは。


八郎坂

2010-09-22 23:54:25 | 山行
立山のお話の最終回です。

弥陀ヶ原のバス停から先はアルペンルートの道路を間近に歩きます。
木道が敷いてあったりして道はまた歩き易くなりました。
標高が下がり緑が多くなって、随分降って来たのだなと分かります。
バスが度々行き過ぎる。
歩く人はますます少なくなってきました。
エンジン音が聞こえなければ静かなのに。
八郎坂へと入る手前で後ろを振り返り、広大な高原にさよならです。


八郎坂への分岐を曲がると、木々の樹高が一気に高くなり、林の中に入りました。
ここから急な下り坂です。
靴紐を絞め直し、突入。
坂を下る間中、樹間から称名滝が見え隠れします。
一般観光ルートでこの滝を見に来ると、下から見上げる事になるのですが、八郎坂からだと上から眺める事が出来ます。
滝は苦手な被写体で、掲示できる写真は撮れませんでした。

この辺りまで下って来ると、赤や黄色の葉っぱはほとんど見られなくなります。
道は想像したよりずっと易しくて、しんどくはありましたが危険な箇所はほとんど無し。
順調に下ってバスの時間には余裕で到着しました。
バス停でホッと一息。
ただペースを上げて歩いた上、ずっと下りばかりだったので、脚がパンパンです。
立山駅までの車中、柔らかいシートと適度な揺れ具合に、気持ち良く居眠りさせてもらいました。

弥陀ヶ原散策のはずが・・

2010-09-21 23:21:23 | 山行
天狗平の先には弥陀ヶ原があります。
草原地帯から湿原地帯へと植相が変わるはずなんですが、灌木の中を進む道がいつまでも続きます。
道は狭く沿道の木の枝が行く手にいっぱい伸びていて歩き難い。
この変わり様はなんなんだ。
さっきまでの歩き易さと随分差がある。
おかしい。

道を間違えてしまったようです。
方向が同じだったので、気付くのが遅くなった。
そういえば地図に整備不良の旧道と書かれた点線のルートがあった。
私は今この上にいるのか。
天狗平山荘の所で間違えたんだ。
看板があって導かれるまま歩いたつもりだったのに。

もしここを歩かれる場合は、天狗平山荘では左に曲がらず右へ向かってくださいね。
間違え易いみたいで、私以外にも二組迷い込んでましたから、ご注意を。
そうそう、間違えたお陰で雷鳥を見る事が出来ました。
登山道横のハイマツの間をお尻をふりふり歩き去る後姿がかわいかった。
だから良しとしましょうか。

だいぶ進んでしまったし、すでに予定時間をオーバーしてるので道を戻る時間は無いなあ。
地図では弥陀ヶ原のバス停の手前に繋がっているので、このまま歩く事にします。
道はアルペンルートの道路を挟んで弥陀ヶ原の反対側の高台を通っていて、上方から草黄葉する湿原を見下ろす事が出来ました。
本当ならあの中を歩いていたのに…。
それでも道草する場所が少なかったのでさくさく歩き、距離も短くなったので遅れを取り戻す事が出来ました。
正しい道を行っていたら、どうなってたでしょう。


天狗平の眺め

2010-09-19 20:13:01 | 山行
前回の続き

ミクリガ池のすぐ西には地獄谷があります。
その一帯だけ地面が白い。
ミクリガ池から階段を降りて地獄谷に入ると硫黄の匂いが漂い、蒸気が噴出し、泥沼がボコボコ泡立つ異世界へと連れて行かれます。


硫化ガスから逃げ出し天狗平の方へ足を向けると、途端に人が少なくなり静かな山道。
バスで帰る一般観光客の方たちの行動範囲を超えたようです。
右手に大日連山を眺め進んで行くと弥陀ヶ原への遊歩道と合流、チングルマのレンガ色みたいな赤い株が目立ちます。
花の季節に来たら真っ白な花畑なんでしょうね。
その季節は梅雨真っ只中なんだろうけど。
雨(雲?)の中を歩く心構えで一度来てみましょうか。

遊歩道は緩やかな下り道。
素敵な景色に囲まれて、ぽくぽく歩いて行きます。
ベンチがあったのでちょっと一休み。
ベンチ正面に大日連山、右へ視線を移すと遠くに異彩を放つ岩峰剱岳、その右は別山、真砂岳、さらに立山の主峰富士ノ折立、大汝山、雄山が並び、遊歩道延長線上に浄土山、室道山が、そして国見岳、天狗山のなだらかな稜線が延びる。
ぐるり360°なんとも広々とした景観です。

パノラマ撮影に挑戦しました。
デジタルカメラは便利ですね。
1枚1枚の画像データを勝手に繋いでくれます。
(さらに進んで、最近のカメラは動画を取るようにカメラを振ると、パノラマ写真が出来るのもあるみたいです)
一度パノラマ写真をアップしたのですが、横幅が広すぎてカットされちゃうようです。
残念ですが一部分のみご覧ください。
手前の赤はチングルマ、奥の岩だけで出来た山は剱岳です。




秋のミクリガ池周辺

2010-09-18 01:59:02 | 山行
今朝は寒さで目が覚めました。
窓を開け放って眠ってしまって、短パンを履いていたので足が冷たくなってました。
長いスウェットパンツを出してきて履き、二度寝しました。
足があったまって気持ちいい。
暖かいのが気持ちいいとは、・・秋ですね。

前回計画を紹介した秋の立山の旅。
こんなでした。

朝一番のバスに乗れるよう、十分余裕を持って立山駅へ到着。
それでも切符売り場は人が一杯で、ちょっと心配しました。
美女平までのケーブルカーには乗らず、立山駅から室堂まで一本で行く直通バス便の切符を無事確保。
その日は天気は上々。
バスの車中では、歩く事になる途中の景色をなるだけ見ないよう、フロントガラスの向こうの道路ばかり見てました。
美しいだろう景色は、後のお楽しみですね。

室堂に到着すると、ターミナルはホテルに宿泊していたと思われる方達や、我々の前後を走って来た観光バスの方々で賑やか。
外に出ると足元を固め、それぞれ目的の方向へと向かわれました。
目の前は広々とした室堂平。
右手には逆光の雄山が朝日を肩に聳えています。
前回来た時見れなかった白いガスの向こうはこんなだったのね。
空は青く、しばらくその素晴らしく解放的な景色を観賞しました。

ただそこの紅葉の具合はと言うともう終わっていて、色の抜けた草の生える草原が草黄葉の名残を残すのみでした。

ミクリガ池の方へ出発。
10分も歩くと植生が変わり、鮮やかな色が現れだしました。
雷鳥沢が見下ろせる所まで来ると、周りはもうどちらを向いても目を見張る紅葉真っ只中です。

うきゃーうきゃー。
写真写真。
1時間の予定コースを2時間くらい楽しんでしまった。

うー、もっとゆっくりしたい。
けどもう行かねば。
後の行程が厳しい。
後ろ髪を引かれつつ出発。
・・この後取り返せるかしらん。

<ミクリガ池>


<丸い尾根二つ>


<小さな湿原も>

プランニング

2010-09-17 00:14:38 | その他旅行き
立山黒部アルペンルートの高原バス区間(美女平~室堂)には、ほぼ並行して遊歩道や登山道が延々と設置されています。
大昔訪れた時はそんなものがあるとは知らず、ここはバスから景色を眺める所なんだと思い込んでいました。

山を歩くようになり、面白い山はないかとガイドブックをあさり、立山のガイドでその存在を知ったのでした。
傾斜の緩い高原を逍遥できる、良さげな道です。
いつか行こうと思って月日は流れ、3年前の秋、実行に移しました。
動機は乗鞍話し「乗鞍秋色」を参照ください。

行くと決めたら次はコース、どう歩くか検討。
麓から登って降りるにはちょっと無理があり過ぎるので、バスで室堂まで上がり歩いて下れないか確認。
うーん、室堂から美女平まで歩くのは片道だけでも難しい。
おっ、途中、称名滝に下る道がある。
八郎坂というらしい。
ジグザグとすごい急坂。
ここまでなら歩けそう。
問題はここから立山駅へどう戻るか。
バスは無いのかしらん。
…あったあった、最終便は何時かなっと。
16時半…、微妙だな。
まあ、室堂に朝一で到着すれば、なんとかなるでしょう。

こんな感じでコース設定しました。
バスで上って歩いて下る、どこかで聞いた歩き方ですが、乗鞍より先にこちらのプランがあって、それで乗鞍も同じ歩き方が可能な事に気付いたんですからね。
…って誰に言い訳してるんだ?




調査開始

2010-09-16 00:57:02 | その他旅行き
朝晩、コンスタントに涼しくなってきました。
早朝は窓を閉めないと風邪を引きそうです。
こうなると今年の紅葉はどうなるか気になってきます。

昨日、久しぶりに立山黒部アルペンルートのオフィシャルホームページを見てみました。
ここにはアルペンルート上の紅葉状況の紹介ページがあります。
山頂から麓まで色づき具合が標高別に分かるよう山の断面図を載せていて、今どこが見頃かとても分かり易い。
立山黒部アルペンルートは475mの立山駅から2450mの室堂までなだらかに上る斜面にあります。
(その向こうは黒部ダムから扇沢へ下る、半分トンネルの道なので興味薄。)
9月下旬から11月上旬まで、ルート上のどこかが見頃という、10月に行けばはずれる事がほとんどない良い所。

今年はやはり暑かったようで、例年より2、3℃平均気温が高かったそう。
それでも室堂平はイワイチョウが黄色く色づき始めたと書かれてました。
例年用と思われる見ごろ予想では、10月の三連休頃は室堂から弥陀ヶ原下の弘法辺りまで見頃らしい。
例年より10日遅れだとしても山頂側はしっかり色づいていそう。
惹かれるなぁ。

でもこの記事を書く確認に、今日もう一度ホームページを見に行ったのですが、昨日見た上記記事が見つからなかった。
もしかしたら暑すぎて、予想を見直しているのかも。

初めての立山は

2010-09-14 23:52:06 | その他旅行き
まだ立山にたどり着けて無いですね。
すみません。
実は初回訪れた旅では、立山そのものより、立山に至る道のりの方が記憶に残ってて、目的地でのお話はあっさり終わっちゃいます。

日本海に出た後、富山のどこだか覚えていないICから北陸道に流入し、すぐにあるSAで車中泊。
ようやく眠れる場所を得る事が出来ました。
あんまり眠れなかったと思いますが・・。
翌朝明るくなって早々に出発、北陸道を降り立山駅へと向かいました。
立山駅の駐車場で空を見上げると、曇り空。
パラリと雨も降って来る。
これは駄目だなと思いつつ、室堂までの往復切符を買いました。
ケーブルカーで美女平へ上る途中からもう雲の中、バスに乗り換えた後も雲の中、雨粒が浮かぶアルペンルートを行きました。
前日の乗鞍同様、その日も白く煙った景色しか眺めれませんでした。

室堂でバスを降り、せっかく来たのだからゆっくりして行こうと、ホテル立山の喫茶室でコーヒーを飲んで本を読み、時間を潰しました。
コーヒー一杯800円くらいしたと思う。
高けー。
長いこと粘っていい加減疲れ、外に出てみると、まだ白くしびしびと雨が降っています。
遊歩道に歩きに出る気にもならず屋根の下にたたずんでいると、修学旅行に来てるらしい中学生達が喚声をあげました。
そちらを見ると一瞬ガスが切れ、室堂の景色を垣間見せてくれました。
ほんの10秒ほど。
もう一度晴れないか期待しましたが、その一瞬だけでした。
残念。

こうして、初めての一人旅は終わったのでした。
思い返してみると、2日目からいい事はほとんど無いんですよね。
なのに悪い印象はなく、いろんなことが経験できとても面白かった旅として心に残っています。