もうすぐ立春

2017-01-30 22:39:20 | Weblog
暖かい週末だった。
空も青く晴れて気持ちよし。
街中にあるおおき目の気になっていた公園を散策した。
芝生の広場は子供たちがたくさん遊んでいたが、林の中に伸びる遊歩道は人も少なく、冬の景色をほぼ独り占め。
寒い日なら長居したくは無かったろうけど、まったく寒さを感じぬ良い天気。
予定よりゆっくりしてしまった。
それでお昼時にかかってしまい、これならおにぎりを買ってきてベンチで食べても良かったな。
気候の良い時期は恒常的に人が多いんだろうけど、暖かい日とはいえ冬の公園は人気薄。
遊びに出て近場で静かに過ごしたいなら、寒さ緩む冬の日の公園は狙い目だ。



しばらく写真を撮ってないなとカメラを持ち出した。
冬枯れした景色の中、何をどう撮ろうか考えていたのに、花を撮ることができた。
スイセンはまあ季節の花だけど、何やらラッパ型のかわいい花も見つけた。
葉っぱの全て落ちた直線的な細い幹の先に、数輪小さなピンク色の花が咲いていた。
これはなんて名だろうか。
調べたらあっさり判明、ウグイスカグラと言うらしい。
あまりに数が少なくさみしい咲き方をしているので、季節を間違えて咲いてしまったようにも見える。



そして梅の花。
土気色した景色の中、広げた枝に赤い花が点々と散っているのが目に入った。
そこだけ春だった。
まだ1月なのにもう咲くものなんだろうか。
早咲きの品種か土地柄か。
白花の梅の木も。
予想していなかった花に出会えて、これまたうれしい日となった。




私の睡眠欲

2017-01-28 00:04:27 | Weblog


居眠り好きである。
頭を使って疲れた後や、身体を動かして疲れた後、トロッと眠るのが気持ちよい。
でも夜早く床に入りたいわけでは無いから、眠ること全てが好きというわけではないようだ。
居眠り限定みたい。

考えてみると
どうやら私の中で睡眠はそのタイプにより二つに大別できるようだ。
夜、布団でしっかり眠る睡眠と、昼間机に突っ伏して眠ったり、車や電車の座席で短時間眠る居眠りの二つ。
前者は別に無くても構わないな。
積極的に欲しいとは思わない。
腹がくちくなると眠くなるし、翌日に影響があるから仕方なく寝ているだけ。

夜更かしは楽しい。
遅い時間まであれこれと、何にも縛られない時間を過ごすのはいいものだ。
でも眠ってしまえば意識はスッパリと切れ、気が付けば明日が来ている。
時にやっかいな一日が始まるのである。
起きた日がお休みならば朝の気分は良いが、それでも前日夜早く寝たいとは思わない。
眠るということは活動時間を失うことでもある。

比べて居眠りはいい。
眠りへと沈み覚醒へと浮上してくる半分醒めた状態の、夢うつつな浮遊感は幸福感を伴う。
浅い眠りなので、その状態が頻繁に、長く楽しめる。
ほとんどその時間でできてるようなものである。
短時間だから時間の喪失感も少ないし。
悪夢を誘う精神状態の時はあまり嬉しくないけれど。

ってことのようだ。
あまりに居眠りを欲するので、こんなどうでもいいことを比較してしまった。
気持ちよく居眠りする環境に身を置いて、これからも居眠り道に邁進しよう。


街のモルゲンロート

2017-01-27 00:14:51 | Weblog
このところずっと寒さがきびしい。
コートにマフラーに手袋と、最重装備で通勤する毎日だ。
これに耳当てしてぱっちを履いたら、冬山装備とさして変わりがない。

風が冷たいと震えるしかないが、風が無ければ意外と耐えれる。
いや、反対に好ましく感じることも。
じっとしていたらダメだけど、歩いていれば徐々に身体の熱量が寒さに対抗してくれる。
そんな時、動かないシンと凍えた空気を裂いて歩けば、きりりと気分は引き締まり、冬もいいではないかと思わせる。

冬の日は短い。
通勤時間帯に日の出を迎える。
水色の空の下、建物の間の通りを見透かせば、地平近くの空は薄紅に色を移す。
マンションの白い壁はまだ見えぬ朝陽が下から照らし、上階から赤みがかったオレンジ色に染められていく。

ふむ。
街の風景も結構いける。
冬はお天気良い日が続くから、ほぼ毎朝そんな環境に身を置ける。
夏の日の早朝、山の上にいるかの如き感慨に耽り、背を丸めて苦手な寒さを煙に巻いている。




ちろり

2017-01-25 00:04:22 | お酒


宮城旅行のお土産に買ったお酒。
旅を思い出し味わおう。
松島で買ったのは日本酒で生もと造り。
やっぱり燗だよな。



ぬる燗から上燗くらいにして口に含むと、まず酸味が上腔へすっくと立ち上り、それが収まると軽やかな旨味が広がる。
豊かな味わい。
だけどあくまで軽快。
うまく醸してあるなあ。



燗が少し冷えてくると消えていた甘みが戻ってくる。
後口には苦味が加わり飲み応えが重くなる。
味は横に広がる感じだ。
こんな変化も面白い。



一緒に買ったちろりを使ってみた。
飲みながらお湯に浸けて置けば、燗が冷えるのを遅らすことができる。
燗したミルクパンを一緒にテーブルに持って来て、盃に注いではお湯に戻しして飲んでみた。
ふむふむ、確かに熱々で飲める時間が長い。
それはいいのだが、鍋からちろりを上げる度、付着してくるお湯が垂れて鬱陶しい。
布巾を用意する必要がある。



ちろりは口が開いているので、温めつづけるとアルコールの蒸散が激しそうだ。
口がすぼまっている徳利の方が蒸発量を抑えれそう。
それで思ったのがわざわざちろりを使わなくても、徳利でこれをすれば冷まさず燗酒を飲めるのでは、ってこと。
あちゃあ、せっかく買ったちろりの存在意義が問われてしまった。



まあ、アルミ製なので熱しやすく冷やしやすいはず。
早く冷したい時など、氷水に浸ければ冷蔵庫に入れるより速効性が期待できる。
常温の白ワインを冷やすのにワインクーラーを使うほど氷が無くても、デキャンター替わりにグラス一杯分ちろりに入れて、冷えたらグラスに移し、飲んでる間に次の一杯を冷しておく、なんて使い方も出来そうだ。
今度やってみよう。


ジョコもマレーも消えた。さて。

2017-01-22 22:03:36 | テニス
TVで久しぶりに試合の最初から最後までテニス観戦した。
もちろんにしこりくんvsフェデラーだ。
今はWOWOWも衛星放送も契約がないので、地上波での極わずかな放送が私が起きてる時間帯にないとテニス観戦できない環境にある。
今回はNHKで生放送してくれた。
NHKさん、どういう基準で全英以外の試合を放送してくれるのかよく分からない。
まあいい。
17時からだったけど、今日はお休みの日曜日。
観れたよー。

試合は出だしフェデラーがアンフォースドエラーを多発し、にしこりくん2ブレークアップのスタート。
でもさすがフェデラー、どんどん調子を上げ追い上げる。
フェデラーのデュースサイドのワイドサーブからの展開がすごい。
にしこりくんしっかりリターンするんだけど、深いリターンにもフェデラーは体勢を崩しつつ逆サイドにコントロール。
にしこりくん随分と走らされた。
あれは体幹がぶれないからできるんだろうなあ。
私には絶対無理だ。
当たり前?
結局ファーストセットはタイブレーク。
集中力を戻したにしこりくんがなんとか取ってくれた。

しかし第2セットからにしこりくん苦戦。
フェデラーのサービスはそんなにスピードがあるわけで無いのに、にしこりくんあっさりとエースを取られる。
コースが読みにくいんだろうなあ。

過去私が観戦したにしこりくんの試合はほぼ大会後半のいいカードなんで、だいたい負けゲーム。
今回も対フェデラーで、にしこりくんファーストゲームははつらつとしていたけど、第3ゲームくらいから見慣れた「しんどいなあ」って表情が浮かび出す。
こうなると集中力が切れてきて危険だ。
ファーストセットでデュースサイドの端からアドサイドの端まで走らされるシーンを何度も見せられた。
第3セットからは無理に追わなくなったけどそれでもゲームは成り立っているから、始め無理して追わなければ長い試合になった時、スタミナを残せるんじゃないかと思うんだけど。
それはしろーとの考えなんだろうか。

でもさすが第5位と思わすのは第4ゲームのブレーク。
ブレイク前のしこったキープゲームの流れを切らさず、次のフェデラーのちょっとした調子ダウンを逃さず奪取、ブレークした。
フェデラーも第5セットとなると、さすがに疲れを滲ませる。
けど自力のわずかな、ホントにわずかな差が先にフェデラーのブレークに現れて、にしこりくん挽回ならず。
結果的に今回は不運なドローに入ってしまったということか。

第1、第2シードが早くも敗れ、さて優勝の行方は何処に。
こうなるとラオニッチ初優勝かって思わせるけど、フェデラーが勝ち残れば全英のリベンジに燃えるフェデラーの久々の四大大会優勝もあるかも。
今年の全豪はちょっと面白くなってきたよ。

牛たん

2017-01-21 01:01:11 | その他旅行き
宮城、食の旅。
締めくくりは牛たん。
最終日の昼食に牛たん定食を食べた。
本場で食べることはそうそうないだろうと、ここでも贅沢に「極厚真中たん」という特上部位の塩焼きを注文した。
いいお値段だったが食べて良かった。

肉はもちろん柔らかいのだが、ただ柔らかいだけでなく、たん独特の細かな繊維がぷつぷつ切れる歯ごたえがいい。
ガッツリ舌を食べてる感バリバリである。
塩の効き具合がまた絶妙で箸が止まらない。
辛味味噌?がお皿に少し乗っていて、これを付けて食べるとまた趣きが変わり、さらに箸が進む。
テールスープはあっさりとでもしっかりとした味わいで、テールも柔らかくジューシーでホロホロとほどける。
最後にトロロを飯にかけ、最後の二切れを食べ終えた。

うーん、これまで牛たんを甘くみてたな。
なんで人気があるのか理解できなかったが、その本当の旨さを知らなかっただけのようだ。
お店のメニューには、牛たん入りシチューやらカレーやらラーメンやらあって、家の近くにこんな店があったら財布が痩せて腹が肥ること間違いない。
いや、たまに食べるから美味しいのだ、としておこう。



そんなこんなで、2017年は美食で始まった年となった。
舌が肥えちゃって困った事に。
まあ人生も半分はとうに過ぎた事だし、精々美味しいものを食べて残りの人生を謳歌しよう。


ウイスキー

2017-01-20 00:38:30 | その他旅行き
仙台を旅行する事があれば行きたいところに、ニッカの宮城峡蒸溜所があった。
ずいぶんと昔に見学した事はあったが、昨夏余市蒸溜所を訪れた事もあって、再度訪れてみたくなった。
その昔来た時は夏、青葉が蒸溜所のレンガの貯蔵庫に映えて、いいところだったことを覚えている。
冬に来たら雪の白がこれまた似合うのだろうなと思った。
今回はその冬ではないか。
これ幸いと宮城旅行三日目の訪問先に選定。
寒くなったらいいのにと思っていたが、当日の仙台の天気予報は雨のち晴れ。
雨か…。
仙台の街中に雪はひとかけらも見られない。
予報通り小雨降る中、仙台駅からJR仙山線で作並駅へと向う。
しばらく走ると山影に雪が残っているのが車窓に見えた。
およよ。
蒸溜所はずいぶんと山の方に入ったところにあるから、もしかしてこれまでに降った雪が残ってるかも。
期待は現実となって、山へと入るに連れて雪がどんどんと増えて、山の樹々に雪が乗っているまでになった。
昨晩の雨は山では雪だったようだ。
作並駅には溶けかけてはいるが雪はまだたっぷり残っていた。

<作並駅>


蒸溜所のシャトルバスに乗り込んで数分で到着。
おー、やったぞ。
一面真っ白とはいかないが、しっかり雪景色である。
良かった。



受付で見学を申し込む時、出発時刻まで付近を写真撮影したいと申し出たが、受付の建物横の記念撮影場所以外には立ち入らないように、と注意を受けた。
そうだったのか。
宮城峡蒸溜所は自由見学できるエリアはないらしい。
残念。
それでも見学ツアー中は動画でなければ写真撮影は自由との説明があったので、見学中に忙しくシャッターを切った。
見学後に分かったのだが、記念撮影場所以外でもお土産を売っている建物と受付の建物間の遊歩道は自由に歩けた。



余市のウイスキーと宮城峡のウイスキーの違いはその蒸溜の仕方にあるらしい。
余市はポットスチルを石炭の直火で熱するのに対し、宮城峡では蒸気で熱するそうだ。
ポットスチルの形状も余市はストレートで、宮城峡は胴回りに膨らみを持たせている。
これにより余市は力強く、宮城峡は柔らかで香り成分をたくさん取り込んだものになるとか。
昔飲み比べたけど、私の舌では感じとれなかった…。



そしてそして、今回は車では無かったので、こんな蒸溜所を訪れてたぶん初めて経験するウイスキーの試飲。
いや、そんな大した経験ではないんだろうけど、これまでず~っとおあずけを食らってきた身にはとてもうれしい。
試飲できたのは、竹鶴と、スーパーニッカと、アップルワインである。
この順で空きっ腹にロックでいただいた。



その後お土産物売り場に移動し、自身のお土産を物色。
ここは有料試飲カウンターの横に、扱っている商品10種類くらいの香りだけ嗅ぐ事のできるエリアがあって、そこでお好みの商品を吟味した。
試飲ならぬ試香だな。
何度も嗅いで3杯では足りなかったアルコール分を鼻から吸収。
土産物を選ぶ目は当然蒸溜所限定商品に向う。
余市蒸溜所にあったのと同じラベルデザインの限定品が3種あった。
試香の結果、薄そうなのと濃そうなの2つと、仙台工場樽出し51度というアルコール分51%のを購入した。




煎餅

2017-01-18 23:07:10 | その他旅行き
なんでだろう。
昼食を終えて外に出ると午前中とは打って変わって無茶苦茶寒くなっていた。
空気がまるまる入れ替わったみたいだ。
これで船に乗ってたら外のデッキに出る気にはならなかっただろうな。
先に乗っておいて良かった。



風に震えながら五大堂を見学した。
小さな島に建てられたお堂である。
足元に隙間のある朱塗りの橋を渡り島に渡る。
なんでも隙間はわざと開けてあり、気を引き締めてお参りするためと説明書きがあった。
落ちる心配はないが、下手をすると足はズボッと抜けてしまう大きさなので、確かに気を引き締めねば渡れない。



お堂は結構な古さで、海風に晒され白く白骨化しているかのような佇まい。
お堂の軒下には干支の動物が彫られている。
遠くて見にくいけど。
あまりに寒くて写真撮影に集中できず、お堂の周りをふた周りして島を後にした。



松島の海岸沿いにある通りのお土産屋さんで煎餅を買った。
結構なお値段だったが、試食した煎餅のおそろしく軽快な歯ごたえにやられてしまったのだ。
歯があってよかったと思える食べ物。
品揃えがなかなか面白いお土産屋さんで、メインは煎餅だが(店頭で焼きたての大きな煎餅も食べさせてくれるよう)、手ぬぐいやら小物やら日本酒も売っている。
煎餅と一緒に日本酒とちろりを買って仙台へと戻った。





その日の晩は仙台のビジネスホテル泊まり。
なので夕食は外に出、炉ばたのお店で焼き物メインで熱燗を飲んだ。
銘柄を変えて三合。
いつも自分が燗するよりアチアチで、これがみな美味しかった。
家でもこれ位アチアチにしてみよう。
アテは、塩した鯖の一夜干しと穴子の一夜干しを焼いたのと、三角あぶらあげ、焼き牡蠣、ワカメ酢、サラダ、…あと何食べたっけ。
忘れた。
美味しかったことだけ覚えてる。

プロの料理人が作る料理も美味しいなあ。
穴子の一夜干しを焼いたのがまた絶品で、ワサビを乗せて食べるのだが、少し干してあるので穴子の旨味が凝縮して、ワサビがそれを引き立てて、口福これ極まれり。
松島で満足してたら食べることはなかった焼き牡蠣を頼んでしまった。
プリプリの牡蠣自身はもちろん、殻に残った磯のジュースは海の恵みそのもの。
頬が緩んで仕方なかった。


カキフライ

2017-01-17 23:00:00 | その他旅行き
宮城旅行二日目は松島観光。
これで日本三景制覇である。
昼前に到着。
午後は曇りの予報だったので、お天気良いうちにまずは観光船で島巡り。

<浮き桟橋から>


切符を買って浮桟橋でしばし待ち、やって来た大きな観光船に乗り込んだ。
うまく窓際の席を確保。
お客さんが全て乗り込むとすぐに出発。

<観光船>


松島の島々が面白いのは、島の多さ、小ささもあるが、その名の通り島々に生えている松の枝ぶりが絵になるからだろう。
海上に盆栽がたくさん浮いているようである。

<島の松>


船窓からでなくダイレクトに島々を眺めたくなり、後方のデッキに出てみた。
ここではカモメにエサをやるのは禁止事項。
それでも好奇心の強いのが二、三羽船に並走?してくれて、皆の被写体になっていた。

<カモメ>


観光船の運航時間は約50分。
船内放送の説明を聞きつつ窓から島を見て、後方デッキで海風に吹かれ、カモメと遊んで船内に戻り、席でくつろげば桟橋に戻ってくる。
ちょうど良い時間設定がなされている。
桟橋には大きいの小さいの、観光船が並んで係留されていた。

<浮き桟橋から五大堂>


さて食べ物の話し。
今回の旅で期待してたのに外してしまったのが松島での食事。
松島で旨いのは牡蠣と穴子だそうだ。
どちらを食べるか迷っていたが、連れが牡蠣を推すので牡蠣の店へ。
ガイドブックに載っていて、店頭のディスプレイも美味しそうだったので入ったが、出てきた料理は…。
連れは牡蠣丼を注文、私はカキフライ。
牡蠣丼はぷりぷりと煮含めた牡蠣がたっぷり、カキフライは大振りの牡蠣がボンボンと乗ってやってくる筈が、牡蠣丼の牡蠣は萎びて数も少なく、カキフライの牡蠣はいつも食べてるスーパーのカキフライと変わらない。
まあ揚げたてではあったけど。
どこのお店が面白かったのかな。
リベンジする機会はあるだろうか。




セリ鍋

2017-01-16 23:04:00 | その他旅行き
宮城旅行一日目は宮城蔵王の樹氷見学。
どうせ寒いんだから寒い時にしか見れないものを見てやろうと訪問先に選んだ。
冬山登山ではなく、すみかわスノーパークの樹氷見学ツアーで行く。
北海道に行った時に初めて使用した見学ツアー。
今回もお世話になった。
雪上車で日に3回ツアー出発している。
真ん中の13:30出発のに混ざった。

<すみかわスノーパークへ>


樹氷なんて山の奥のそのまた山奥でしか見れない。
この日は樹氷を見に行くだけで一日が終わる。
乗り換えと現地で少し歩いたくらいで、あとはずっと乗り物に乗っての移動ばかり。
東北新幹線で仙台へ、高速バスで遠刈田温泉へ、シャトルバスですみかわスノーパークへ、雪上車で山上へ往復、シャトルバスで遠刈田温泉へ。
てな具合で。
食べてばかりなのに歩かないと。

<スノーパーク到着>


仙台から遠刈田温泉まで雪はなく、山影の草地に薄っすら残るのを見たくらい。
実はこの樹氷見学ツアー、12月から募集されてたのだが暖冬のせいで樹氷が育たず、ほとんどの日がツアー中止となっていた。
見に行けるのかヤキモキしていたが、年末からようやく積雪するようになったのだ。
スノーパークへの上り道に入ってようやくまとまった雪が見えるようになった。

<レストハウス前>


すみかわスノーパークはスノーボーダーがほとんどで、スキーヤーは数えるほどしかいなかった。
スキー場なんていつ以来だろう。
お昼はレストランでラーメンを食べた。
スキー場での食事といえばカレーだが、あいにく売り切れ。
食後は出発時刻まで写真撮影して過ごした。

<雪上車>


雪上車は2クラスあって、エコノミーな方に乗った。
縦方向に2列向かい合わせのロングシートが2セット、だから4列座席が並ぶ。
これに膝付き合わせて片道50分乗らないと樹氷原に行けない。
窓外を見ようにも背後に窓があると振り返るのもままならず。

<つらら>


お高い方のグランクラスは前を向いて一人一座席、快適らしい。
窮屈な道行きで気を紛らしてくれるのは同乗するガイドさんの口上。
50分間退屈しないよう樹氷のこと、スキー場のこと、宮城のこと、などなどお話ししてくれる。

<車外温度計>


ようやく樹氷原に到着。
気温はマイナス4℃。
スキー場では青空が見えたが、山上はガスが覆い、近くの樹氷しか見えなかった。
そこで見晴らし良い日は一週間で一度くらいだそう。
その樹氷も木の形がまだ分かり、別名アイスモンスターと言うには程遠かった。
まあ、仕方ない。
この週末は大雪だったから、きっと成長したゴツい奴が出来てることだろう。

<これくらい>


それでも成長過程のエビの尻尾をこの目で観察することができた。
雪の層は雪の吹き付ける風上に向けて育っていくそうで、その形状がエビの尻尾に似ている。
結構な寒さで、見学を終えて雪上車に戻ると髪の毛に呼気やなんかの水蒸気が付着して凍りつき真っ白になっている人が沢山いて、珍しがる声が上がっていた。

<エビの尻尾>


帰りの50分は行きにも増して見るものなく、それでも雪上車の不規則で大きな振動が眠気を誘い、眠ってしまえばあっという間だ。
夕刻のスキー場に帰ってきた。
すみかわスノーパークにはナイター設備は無いので、レストハウスはもう人が少なく閉店前の寂しさが漂っていた。

<ゆうやけ前>


シャトルバスで麓に降り、その日は贅沢にも遠刈田温泉の料理旅館に泊まった。
蔵王の食材を使った会席料理を、ワインに日本酒、合いそうな酒種に取っ替え引っ換えいただいた。
もう大満足である。
みんな美味しかったが、中でも記憶に残るのがセリ鍋。
セリの葉っぱを茶色い根付きで、鴨肉で取った出汁でいただくのだ。
葉っぱはほんのりと甘く、意外にもこの根っこが更に甘い。
鴨の脂とセリの青さがマッチして旨いのなんの。
分厚く柔らかい鴨肉も入ってる。
柔らかい鴨肉って食べた記憶が無い。
シメはこの出汁にご飯と溶き卵を入れて作った雑炊。
これに塩のほどよく効いた野沢菜を合わせて食べると、シメてるのにまたまた熱燗を飲みたくなる逸品なのであった。