神奈川県全市町村探訪、今回訪れたのは二宮町。
私の知ってる町で位置を説明すると、厚木の向こう小田原の手前になる。
相模湾に面した湘南の地である。
うーん、こんな名前の町があったんだ。
二宮町にある吾妻山の山頂広場に早咲きの菜の花を6万本咲かせてるとのことで、春を感じに行ってきた。
前日の関東地方は積雪のひどい西日本や北日本ほどでは無いにしても雪の舞う極寒の日だった。
引き続く雪の予報に厚着をして出掛けたが、幸いにして寒さは緩み、お昼前後は暖かく過ごせた。
二宮駅から少し離れた町営第1駐車場に車を止める。
駐車料は一日500円。
二宮町はこの菜の花開花期間で「菜の花ウォッチング」という観光イベントを開催。
駐車場ではパンフレットが配られ、会場までの行き方を係りの人が丁寧に教えてくれた。
たぶん駅でも同じ対応をしているのだろう。
パンフレットはカラー印刷した綺麗なもので、地図と町のお店の場所が印され分かり易い。
駐車場から駅までの道には商店街があり活気があった。
イベントの無い時期も変わらないのだろうか。
周辺の大きな市に吸収合併されずに独立していられるのだから、元気な町なのだろう。
駅前にある町民会館の体育館?に、こじんまりと臨時出店された地場産のお店でお弁当とお茶を買い、山へと上り始めた。
登り口は駅からすぐなので、電車で来てもなんの不便もない。
要所に案内の人がいるので迷いようもなく、途中に臨時のお店も出店してたりとまさに町をあげてのイベントだ。
コンクリートの階段を登って行くと、早くも眺めが良くなってくる。
海岸がすぐ近くなので、海が見下ろせるのだ。
吾妻山は標高130m程で、山全体が公園として整備されているよう。
今は冬枯れているが、アジサイやサクラの木があったので、他の花の季節も楽しめそうである。
シバザクラやコスモスも咲かせるらしい。
途中にある浅間神社への階段がいい感じで伸びていたので、写真を撮らせてもらう挨拶にお参りし、さらに登っていくと程なく山頂。
山頂は芝生の広場になっていて、その西側の斜面に菜の花畑はあった。
イベント期間終了直前だったので、菜の花も見頃を過ぎてしまってるかなと予想したが、なんのまだまだ、茎の先端の花がちょうど咲く頃合いで、真っ黄っ黄のお花畑が広がっていた。
お花畑には入れず、広場から眺め観賞する。
そして菜の花の向こうには雪を被った真っ白な富士山がそびえている。
朝の出発が遅くなったので雲がかかってしまっていたが、このお天気なら午前中はきれいに見えただろうなあ。
しかしその日の眺めで一番目を惹いたのは相模湾だった。
お天気よく晴天だったからか、海は空の色を映して真っ青だった。
太陽の下の海原はギラギラと反射して眩しい。
菜の花の黄色と海の青のコントラストが際立っていた。
ちょうどお昼時になったので、麓の町民会館で買った盛り沢山なお弁当を食べつつ、クッキリとした眺めを楽しんだ。
菜の花の向こう側に冬枯れた茶色い木が並んでいたのだが、あれはたぶん桜の木で、花が咲いたら今度は桜色と富士山、あるいは相模湾とコラボした眺めが楽しめる訳だ。
桜だと霞んだ背景の方が似合うのかな。
それから、広場には名前の分からぬ立派な木が一本枝を広げ立っていて、やたらフォトジェニックだった。