ちょびっと回る

2017-04-29 00:34:06 | その他旅行き
天竜二俣駅が天浜線・遠鉄共通フリーきっぷ西ルートの一番東側の駅。
天竜浜名湖鉄道の車両基地があって、蒸気機関車時代の転車台が見学できる駅、とのことで見せてもらった。
普段は入ることの出来ない奥まった場所に、ガイド付きで案内してもらう有料の小ツアーで見学する。
硬券の入場券を記念にいただける。
(スマホの漢字変換ソフトは「こうけん」と入れても変換してくれなかった。
車検区に入らせてもらう感じで、見学用に作られたエリアではない。
いまや転車台はなくても車両運用できるから、産業文化財として人に見てもらうための構造物ではあるのだろうけど。



転車台は過去に何度か見たことがあるので目新しさはないが、新たなイメージが付加された。
ここの見所は4つだけ口を開いた扇形車庫ではないかと思う。
とてもこじんまりとしていて、でも扇形。
こんな小規模な扇形車庫もあるんだと、初めて知った。
京都の梅小路蒸気機関車館で見た実物や、ミニチュア模型で作られたものはほぼ半円に及ぶ大きさで、みんなそんななんだと思っていた。
開きかけの扇子みたい。
いいなあ、これ。



我々見学者の為に転車台を回してくれた。
でもほんの少しだけ。
気動車を一両乗せて、そおっと回し、一つか二つ隣の線路へ移してくれた。
だいぶ老朽化が進んでいて、保守に使えるお金も少なく、壊れないようあまり動かさないようにしているそう。
気動車は蒸気機関車よりずっと軽いらしいが、それでも車輪が転車台に乗ると大きな音がし、負荷がかかって見えた。
梅小路蒸気機関車館で転車台を見学した時は、重い本物の蒸気機関車を乗せて、無意味にブンブン回転させて見せてくれたのを思い出した。
こんなにスピードを出せるの?とびっくりしたもんだ。
お金のあるところは贅沢にメンテナンスできるんでしょうな。



もっといろいろ撮影したかったが、ガイドツアーでもあり、見学施設では無いこともあり、撮影できる範囲は限定的。
時間も限定的。
まあ致し方なし。
ツアーは転車台以外に、こじんまりとした鉄道歴史館の見学と、転車台までの途中にある注水タンクや昔の駅員作業員のための浴場跡や洗濯場が見学できる。
浴場跡は木造の建物の中に湯船やなんかがきれいに残っていた。
中に入っていろんな部分を写真に撮ったら面白そうだったが、窓から中を覗けるだけ。
そんなことに興味を持つ特殊な趣味の人間は一般には少ないようで(だから特殊なんだよ)、そこの見学時間は極端に短く、ほとんど通りすぎるだけだった。
ここにも時間をプリーズ。




天竜浜名湖鉄道

2017-04-26 23:35:15 | その他旅行き
<新所原駅にて>


天竜浜名湖鉄道は非電化なので、気動車が走っている。
一両編成で主力は新潟トランシス社製の最新型。
でも私が乗った車両のは平成13年製造と刻印されてたから、それでももう10年以上たってるのね。
ここの製品には最近ではいすみ鉄道でお世話になった。
やっぱりおなじようなエンジン音ですな。

<車窓から>


進行方向の線路の周りは淡い緑に覆われ、新所原を過ぎてすぐの辺りは緑のトンネルを抜けて行くようで、一気にテンションが上がった。
もう新緑の季節なんだなあ。
途中から浜名湖の西岸に近づいたり遠ざかったりして進む。
車窓から「広々とした」浜名湖は見えなかったと思う。
新幹線から見る海みたいな浜名湖とは趣が違い、山がちな入江の景色が時々開ける。
ホームから浜名湖が見えると書かれていたので寸座という駅で途中下車。

<目の高さに電信柱のてっぺんが>


体調が思わしくないので、駅間を歩く事はせず、ホームでゆっくりと次の列車を待った。
寒くないってのはいいね。
ベンチでなにも考えずほけっとしてもいいし、ホームの端に生える草花を撮ってもいい。
横になって居眠りしてもいい。
いや、さすがに駅でははばかれるか。
なんにせよ、時間の潰し方を考え出す必要がない。
ほぼ乗り鉄となってしまったが、フリー切符を買ったならそうあるべきですな。

<寸座駅にて>


今回のフリー切符の範囲の天竜浜名湖鉄道と遠州鉄道。
天竜浜名湖鉄道はだいたい上り下りとも1時間に1本のダイヤ。
比べて遠州鉄道は1時間に5本。
だからよりローカル線と言えるのは天竜浜名湖鉄道だろう。
なのに遠州鉄道の方にまず気を引かれたのはNHKのせいだ。
今の大河ドラマがこの辺りを舞台にしたお話しなので、大河ドラマファンが天竜浜名湖鉄道に大挙して押しかけ、ずっと座席に座れない状態だと今の体調からしてしんどいなと思ったから。
ローカル線は空いているもの。
経営大変だけど。

<北欧製>


一度じっちゃんばっちゃんが座席を埋めた列車に乗り合わせたが、気賀って駅がその手の見学施設があるところのようで、みんな降りて行ってしまった。
その列車が天竜浜名湖鉄道では少し古い車両で、スローライフトレインと名付けられ、なんとも渋い栗色とクリーム色のツートンに塗装されている。
そして内装のカーテンとヘッドレストカバーにマリメッコデザインの布地が使われている。
こういうのいいですな。
信楽高原鉄道のマイキートレインみたい。

<天竜二俣駅にて>





風邪がなおらないのに旅する馬鹿

2017-04-24 22:42:31 | その他旅行き
なにやら長引く風邪にやられてしまった。
いがらっぽい咳だけ止まらない。
日頃うがいを欠かさなかったのに、菌が入ってしまえばかかるものはかかるのね。
満員電車に乗るときくらいはマスクすべきなのかも。
朝起きた時はスッキリしているのだが、仕事をして時間が経つに連れ集中力が激減してくる。
帰ったら食事して夜更かしもせずすぐに就寝してるのに、もう一週間以上改善する気配が見えない。
咳するのに体力を使うのか、朝昼の食欲は変わらないが、疲れた晩の食欲が落ち、これまでの半分から2/3くらいで満足する。
ベルトの穴の位置がひとつずれた。
膨らんだお腹はやっぱり夕食のせいだったようだ。



さてそれはさておき、そろそろ引越しに向けた準備に入っていかねばならない。
まずは自動車を実家に移動させる必要がある。
引越し時に車で移動することが許されていないので、車だけ先に移動させるのだ。
当然まだ大阪に駐車場はないから、三重の実家に預けておく。
大阪で駐車場を契約後、再移動させることになる。
自費で三重まで往復するわけだから、途中で道草して遊ばねば。
土日に年休を一日あてて三連休にし、行きがけの二日は丸々遊ぶつもりでいたが、体調がそんななので身体を休めつつ遊ぶ案に変更。



前に電車とフェリーで愛知県の渥美半島から伊勢湾を渡り鳥羽に上陸するルートで帰った事がある。
今回は車でそのルートを取ることにした。
さすがに車を航送するといい値がするので、高速道路だけで帰るよりお高くなるが、フェリーで移動する分運転を休めるからよろしかろう。
道草先は浜名湖辺りのローカル線。
なんと二つ隣り合っていた。
天竜浜名湖鉄道と遠州鉄道だ。



始めは遠州鉄道を狙っていたが、起点が浜松で街が大き過ぎ、渥美半島へ行くまでの渋滞が計算出来ないので、うーんどうしよう。
渥美半島側に近い別の街にホテルはないかと探したら、ありました。
湖西市にも宿がある。
浜松より安いし駐車場代も無料。
遠州鉄道へは東海道線を使えば街中でも渋滞知らず。
そこでふと気が付いた。
新所原と言う駅から天竜浜名湖鉄道が掛川まで浜名湖の北を通っている。
半分ほど行った西鹿島駅が遠州鉄道の終着駅だ。
だからJRと天竜浜名湖鉄道の西側半分と遠州鉄道を乗り継げば、グルリと一周してこれるのだ。
時刻表を確かめると、時間的にも無理なく回れる。
しかも「天浜線・遠鉄共通フリーきっぷ」なるものがあって、それの西側ルートがピッタリ私の旅程に当てはまる。
…つまり一般的によく使われる周遊ルートってことなのね。
なんにせよありがたく利用させてもらった。
てことで、この後の記事は2、3回その周辺のお話し。


心象現像

2017-04-13 23:41:31 | Weblog
通勤時に目を楽しませてくれる道端の草花たち。
ところがお休みの日、いざ写真に撮ってみるとこれがうまくない。
歩いているとき目が捉える光景は一瞬だ。
好ましい造形のみが脳に残り「なんてかわいい春の花」と認識するよう。
写真に撮ると花以外の夾雑物が写り込み、途端になんでもない光景に堕する。
特に街中は無粋な人工物が多いから。



歩いている時も、当然同じ光景が網膜に写っているはずだけど、その全てを記憶する処理能力は脳になく、気になる部分のみピックアップして記憶されるわけだ。
思い出が甘美なのもそんな脳の仕組みに寄るところなのだろう。
写真をアップで撮ってしまうのは、そうした夾雑物を画面から排したいからかもしれない。



この経験は旅先でもある。
車を運転していて車窓から気になる景色を見て引き返し、見たのと同じ場所から写真を撮るのだが、やっぱり違ったものになる。
脳内で変換された心象風景を第三者に見せるのは難しい。
絵を描くが如く背景をぼかして省略し、いらないものを描かないといった手を加え、写真に出来ればいいのだが。
背景を選び、構図を工夫して対応するしかないなと勉強中。



さて、春を謳歌している道端の草花たちも、雑草として引き抜かれる受難の季節がそろそろやってくる。
少しでも命長らえ、多く子孫を残されんことを。


二子玉川にて

2017-04-12 00:18:50 | 音楽&本&映画
先週末は映画三昧なお休みになった。
三昧っても、観たのは二本だけだけど、連続して観ることはあまりないからな。
記事に取り上げたいと思ったのはそのうちの一本で「夜は短し歩けよ乙女」という、アニメである。
もう一本の方の座席予約をしようと映画館のHPにアクセスしたら、クリックしてもいないのにこの作品の情宣動画が流れ始めた。
間違ってクリックしたかな。
おかげでその時まで作られているとさえ知らなかった存在を知ることができた。



原作者の森見登美彦は個人的に気になる小説家。
ちょっと変わった作風で、人により好き嫌いが分かれそう。
私も作品により好き嫌いが分かれる。
この作者の小説で初めて読んだのが「夜は短し歩けよ乙女」だったと思う。
ずいぶん昔なので例のごとく内容はほぼほぼ忘れていて、なんか面白かった事だけ覚えている。
それだけだったら多分観に行かなかったろうが、昔TVでアニメ化された彼の別作品「四畳半神話大系」をDVDで持っていて、今回の映画の制作者が同じであると知った事が大きい。



この「四畳半神話大系」、だいぶ変わった作りで私はコロリとやられてしまった。
ちょっと特異なアニメなのである。
今回声優も同じ人が重なってて、二番煎じ的なものかもでもそれでもいいかと観にいくことにした。
しかし上映が始まり早々に、私の予想は大いに裏切られたことを知る。



作風は変わらぬものの、新たな要素を取り入れ、さらにパワーアップし、なんとも楽しい出来上がりになっていた。
小説と同じくやはり好き嫌いが分かれると思うけど。
原作のストーリーは忘れたのでどれだけ違うかは不明。
あー、そういえばこんなだった、というエピソードをいくつか思い出した。
彼の京都を舞台にした作品には重複して同じような組織、建物、人物、小物が出てきてニヤリとさせられる。



観に来てた観客の年齢層は高め。
まあ大人向けの作品と言える。
内容をうまく表現できる語彙を残念ながらもう持っていないが、頑張って書くと…
絵は細かなものでなくおおまか。
でも動きや構図が面白い。
自由闊達、ハチャメチャ、真摯、ストレート、早口、なんてのがキーワードだろうか。
予告編などの動画をチェックすれば、その雰囲気はいやでも伝わるはず。
興味が湧いたら観に行ってくだされ。




転換点

2017-04-10 23:33:18 | Weblog
車窓に流れる河川敷が緑色で覆われていた。
冬枯れてさみしかった眺めではもうない。
毎年原っぱは、ある時を境に土気色から緑色に変わる。
転換は一瞬に思える。
けど、そんなことはあるはずなく、徐々に緑が増していってるはず。
あれ、緑が多いな、と気付いた時が自分にとって転換したときだ。

房総半島を旅した時、田畑が広がる道を歩いたので、その色の混じり方を観察したのを思い出した。
まだまだ土気色して冬の眺めだったが緑色の草葉も混じっていた。
春先は緑の割合が少ないので目立たないだけだ。
ある時この割合が逆転して、私にとって野は緑になるのだ。
今年はこの転換点を、一瞬ではなく期間として感じようと企てたのに忘れていた。
原っぱを定点観測できる環境があればいいんだけどな。




同じように考えると、世の中なんでもメジャーになる前の芽の育つ時間があるわけで、気を配る対象でなければ目立ち始めて気付くことになる。
良いことも悪いことも。

桜に気を取られていたら、次に街を彩るツツジの花が、蕾を付けて準備しているのを見つけた。
こちらも赤や白の大きな花をぱかりぱかりと開き始めて気付く花だ。
こっちはうまく予兆を捉えたぞ。


春の夜の妄想

2017-04-07 00:44:52 | お酒
満開ですな。
花が枝からこぼれ落ちそう。
朝晩の通勤時間が年に一度この時期だけスペシャルだ。
なんだろう、今年は特に「さくら」に気持ちを持っていかれてる。



晩酌用の焼酎が切れたので、スーパーのお酒コーナーを覗いたら、いつもと違う商品が置いてあった。
「さくら白波」だって。
ぷふ。
もちろん手に取って、なに押しか確認しようと裏返したら、裏面にラベルはなく、白いすりガラスがつるんとしていた。



表のラベルには最低限の情報、商品名、原材料なんかしか書かれていない。
ああ、英語でなんか書いてあるな。
これが商品説明なのかな。
でも英語がダメな私には、ラベルデザインの一部でしかない。



芋焼酎か、どうしよう。
焼酎は最近泡盛なんかの米がお好みである。
こまごま説明してくれていると論理的に味を想像するが、なにも説明がないと雰囲気で味を想像するしかない。
芋で表すさくらな味かあ。



たまには芋もいいか、と買ってしまった。
情報量が少ない方がいいこともある。
さて、帰って飲んでみると、春らしい柔らかな風味。
ふんわり軽い飲み口。



もちろん商品名が先入観としてあるから、そのイメージが少なからず影響してるんだろう。
まあ、美味しく飲めるならなんでもいい。
暖かくなって来たし、庭付きの家に住んでるなら表に出て、朧なお月さんを盃に写して飲みたいところだ。


2日は各所でさくらまつり

2017-04-05 23:39:42 | その他旅行き
日曜日。
私には時期尚早だった目黒川でのお花見(=写真撮影)は早々に諦め、駅へと向かった。
今回はこのようなこともあろうかと、他にもお花見先の候補を探しておいた。
その時見頃の場所として上がっていたのは、文京区の小石川後楽園と播磨坂。
7分咲きだそうだ。

飯田橋駅で下車して、まずは小石川後楽園へ。
ところが庭園の入口に到着して、またしてもこれはダメだなと諦めた。
入場するのに行列ができていたのだ。
有料の庭園なのでチケット購入に時間を取るのだろう。
列は少しづつ進んでいるので入場制限している訳では無いようだが、後ろの見えない行列を見た瞬間並ぶ気をなくし、次の候補地へ向かうべく行列の横を歩いた。
そうしたら行列は続く続く。
庭園の敷地を囲む外壁に沿って延々300mくらい続いていた。
もうびっくりである。
みんな根気あるなあ。

対中日戦の入場が始まった東京ドームの回廊をぐるっと回り、次の候補地へは徒歩。
播磨坂は街中の桜並木らしい。
なかなか距離はあるが、時間はある。
てくてく歩いた。
道の向こうに駐輪車がたくさんあるなと思ったら、到着。
さくらまつりの会場となっていた。
ようやく事前情報どおりの咲き加減の桜に出会えたぞ。

播磨坂は道路の中央に緑地を設けた広い通りだった。
車道は歩行者天国になってて、みんなそぞろ歩き。
中央の緑地は敷物しいたグループが隙間なく陣取り、宴会していた。
花見で宴会なんてずいぶんご無沙汰だ。
よろしいなあ。
会場は坂の下から上まで400mくらいだろうか。
往復して写真撮影を楽しんだ。
ああ、よく歩いたな。
足が棒になったよ。








標本 ≠ 平均

2017-04-04 00:23:21 | その他旅行き
30日発表の東京の桜の満開予想日は4月2日だった。
昨年見に行くのが早過ぎた目黒川の桜を、今年は大丈夫だろうとリベンジ?すべくその2日に見に行った。
ら、あーれ昨年とさして変わらず。
あっさり返り討ちにあった。
今回は事前にネットで5分咲きとの情報を入手してたので、期待して行ったのだが、密度濃く咲いている個体はポツリポツリとあるくらいで、あとは咲き始め。

桜の満開日というのはなにをもって決めているのだろう。
開花日は標本木が何輪だか花を開かせたら、というのは知っているが、満開日って知らないな。
東京各地の桜が満開になった日である訳はないから、やっぱり標本木か。
調べてみたらやっぱりそうだった。
しかも標本木が8分咲きとなったら満開日とするらしい。
東京の開花日が異常に早いのからして、この標本木、だいぶ早咲きの個体に違いない。
あるいは日当たりのいいところに植わっているのか。
だから東京の場合、満開になったからと慌てて花見に行く必要はなく、数日後から一週間後くらいに見に行くのでちょうど良さそうである。

さて、目黒川は外してしまったが、川に行く前に寄った所がある。
目黒不動尊である。
こちらの境内の桜も3分咲きくらい。
でも本堂横の桜はソメイヨシノでない別品種のもので、ちょうど満開だった。
この日見た桜で一番開花が進んでいたな。