やるな予報士

2009-09-30 23:28:27 |  お初・シルバーウィーク
二つ目の目的地、西吾妻山は福島県と山形県の県境にあります。
こちらは山頂付近に高層湿原が見られるらしいので、草紅葉が目当です。
前日は福島市に宿を取りました。
朝の天気予報をTVで確認すると東北地方は全域で。各県とも降水確率は10%以下。
なのに福島県の3時間ごとの予報の画はマークが並んでいます。
なんでだろう。
朝の6時に出発して、山形県は米沢市に向かう途中、確かに空には雲が広がって青空は見えません。
でも雨が降りそうな雲ではない。
県境辺りにある長いトンネルを抜けると、晴れました。
妹は「なんでー?」と不思議そうでしたが、まあ良くあることです。

西吾妻山へは天元台の高原を経て入ります。
米沢から磐梯山に抜ける道の途中に白布温泉という温泉地があり、そこからロープウェイで天元台へ上れます。
5分ほどの旅でした。
天元台高原にはスキー場があり、夏もリフトを運行してます。
これも利用しました。
ここのリフトはとても長くて、3つリフトを乗り継ぎます。
合計30分くらい乗ってたのではないかしらん。
リフト終点は北望台、標高1820mです。
ああ、楽してしまった。
山頂まで残り200mほどです。
まあ、妹の脚を慮ってという言い訳が使える。

ロープウェイの天元台駅からずっと下界の眺めが広がり、その開放感がすばらしかった。
写真は北望台から北の眺め。米沢市です。


さらにその右手の眺めが次の写真。


雲海が見えます。
こちらが福島市の方向。
写真が良くなくて分かりにくいと思いますが、県境の山が雲を遮っているのが観察できました。
あの雲海の下にいたから曇ってたんですね。
この雲海、この後お昼を過ぎても見ることができ、下山する夕刻にようやく雲に隙間が見られるようになりました。
天気予報、当たってましたね。

おいしきかな

2009-09-29 00:06:28 |  お初・シルバーウィーク
磐梯山の山頂からの眺めは前々回の記事を参照していただくとして、そんな景色を眺めつつおにぎりを食べました。
うーん、ただのコンビニおにぎりがう・ま・い。
山頂は広いんですが、そこら中に登山者が座ってお昼を食べたり、景色を眺めたり。
みんな山頂の時間を楽しんでいます。

食べ終わって、磁石で方角を確かめ地図を広げ、山座同定。
していたら、後ろから私の横に移動して座った人が・・。
問いかけてきます。
「アノヤマハナンデスカ?」
外国の方ですね。
さっきから後ろでお友達と大きな声でお話してました。
「オベントウデリシャス。」って言ってたみたいです。
うんうん、その気持ちよく分かります。

(私)「あれは猫魔が岳ですね。ほらスキー場があります。」
(彼)「ヨンジュウキュウゴウセンハドレデスカ?」
(私)「49号線? ルート49?」
(彼)「ソウデス。」
(私)「あれのようですね。」
(彼)「オウ、アリガトウゴザイマシタ。」

変なものを確認したがる方です。49号線を走ってやってきたのでしょうか。
その後も、後ろでなんだかだとお話してます。
同じグループらしき日本の女性の方から英語でなにやら話しかけられ、なんだか謝っています。
妹は英語に堪能なので、なんて言っているのか聞いてみました。

どうやら外国の方は先生らしくて、(語学?)学校の関係者で登りに来たようです。
持ってきたお弁当がひとつ足りないらしく心当たり無いか聞かれたようで、その先生は余っていると思い二つ食べてしまったらしいです。
よほど美味しかったんですね。はは。

も少し休憩してから、下山。
妹には下り道が脚に来た様で、少ししんどかったようですが、景色には満足してもらえたようでした。

宝の山

2009-09-27 21:16:40 |  お初・シルバーウィーク
シルバーウィークの旅、一つ目の目的地は、会津は磐梯山の登頂としました。
こちらは下界の眺めを期待して。
登山口から4時間くらいで山頂往復できます。
初心者にはちょうど良い行程ではないでしょうか。
登山口は幾つもあるのですが、選択したのは磐梯山ゴールドラインの途上にある登り口。
到着が遅くなり、10時ごろ出発。
既に駐車場は一杯で入りきれない車が道路脇に縦列駐車してます。
登山者は多そう。

登り始めはブナ林。


お天気は良くて、秋の透明な日差しが木々を透かして差し込んできます。
まだ緑が優勢。
林を抜けると昔、山中の宿があった「中の湯」の廃墟が見えてきました。

白濁した池があります。
池の奥の方では「ぼこぼこ」と気泡が沸き立ち、硫黄の匂いが立ち込めます。
水に手を入れた人の声によると、熱くは無い様で、冷泉のよう。


さらに進んでいくと、眺めの良い場所に出ました。
裏磐梯の湖沼群が見渡せます。
絶景かな、絶景かな。
写真は桧原湖。


春に山を歩くと、主に足元に視線が行きます。
春の花を探してしまう。
でも秋に山を歩くと、主に頭上に視線が行きます。
日を透かしてみる色づいた葉っぱを探してしまう。
残念ながら、まだ緑色。
でも少しずつ黄色にシフトしていってますね・・


高度が上がり、木々の背丈も低くなってくると、山頂が見えるようになりました。
おお、山頂を覆う木々は赤く色づいていました。
これは予想外。
紅葉は来月まで無かろうと思っていたのですが・・。
写真は残念ながらうまく撮れたのが無いので掲載できず。
すみません。

下ってくる登山者が多くなってきました。
高速道路と同じく山中でも渋滞発生。
列を為して降りてくるので道を譲ると人が途切れず、なかなか再出発できないほどです。
出発が遅くなったのでしようが無いですね。

今日はこんなところで。
次回は山頂で昼食、のお話を。

収穫の季節

2009-09-26 22:41:14 |  お初・シルバーウィーク
暑さがぶり返し、この2日ほど日差しがきついですね。
真夏の格好に戻して、覚悟してテニススクールに行ってきました。
予想に反し、湿気が少なくカラリとしているので、プレー中もそれ程汗を掻きません。
消費する水分も1時間半で1リットルに収まります。
秋ですね。

スクール後、山の上の公園にドライブ。
山里の田んぼはすっかり色づいて収穫の季節。
棚田の黄色と彼岸花の赤が撮影できるかなと思ったのですが、彼岸花は盛りを過ぎて色あせてました。
残念。
先週がちょうど見頃だったようですね。・・旅行中でした。
先々週訪れたとき、彼岸花は全然見かけなかったので、非常に短期間で咲いて枯れてしまう、旬の短い花のようです。

さて黄色く、たわわに実った稲つながりで。
5連休は福島県への旅の途中、新潟から福島への磐越道の道は、黄金色に輝く田んぼが広がる所でした。
延々とまっすぐな道の両側には水田が見下ろせます。
広がる平野の遙か彼方の地平線には山があるのですが、その麓まで黄色い田んぼが広大に広がります。
空は水色に白い雲、そのコントラストがすばらしい。
特に高速道の南側、こんなに広大な水田地帯は初めて見ました。
さすが米どころ。
その収穫量は凄いでしょうね。

これまで暮らした地域でも田んぼを見てきましたが、日本の人口を賄うだけの収穫量をこの面積で賄えるのかと疑問に思ったことがありました。
私の感覚は正しくて、あの栽培量では到底足りていませんでした。
日本の米の需要を担っているのは東北地方の田んぼたっだのですね。
それを実感する眺めでした。
高速移動中で写真撮影できなかったので、磐梯山山頂からの眺めで想像してください。
右上は猪苗代湖、左下は猪苗代湖北岸の田園地帯。 です。


初秋の山

2009-09-26 02:02:35 |  お初・シルバーウィーク
5連休はあっという間に終わってしまいましたね。
仕事が詰まっていて、いきなり残業バリバリの二日間でした。
でも明日からまたお休み。
シルバー「ウィーク」ですから、銀色に輝く日々は1週間あるんですよね。
あと二日、せいぜい楽しむことにします。

さて、5連休。
性懲りもなくまた山へ遊びに行ってました。
また連綿と書き綴ろうかとも思いましたが、日々の事柄に触れられないので、並行して記載して行こうと思います。
今回は妹が一緒に行ってみたいと言うので、連れて行くことに。
妹は登山の経験はほとんど無く初心者に近いので、難易度の低い、でも魅力的な山を選択せねばなりません。
山が好きになって欲しいですからね。
お休みはカレンダーどおり、土曜日から水曜日まで5日間ありましたので、ちょっと遠方へ。
福島県と山形県の山に行くことにしました。

9月後半というのは、なんとも中途半端な季節です。
紅葉にはまだ早いし、高山植物も咲き終わる頃。
見所が特定できない。
旬なのは紅葉のさきがけとなる、湿原の草紅葉でしょうか。
ということで、眺めを楽しめる山と山頂付近(高度のあるところ)に湿原のある山を選択しました。
行って見て驚いたのですが、山頂付近は草だけでなく木々も赤や黄色に色付いていました。
例年より寒いのか、東北地方だからなのか理由は分かりませんが、一足早い秋の景色を楽しむことが出来ました。
詳細は次回以降で。


’09夏休み「白ゾレ」

2009-09-18 00:50:55 |  ’09夏休み
おにぎりを食べ、眺めを満喫してから出発。
外輪山の尾根上を初めは西に、円を描いて南に下ります。
ほぼずっと、右には上信国境の山々が、左には浅間山が眺められ、上機嫌で進みます。
外輪山を歩くのを午後に廻して大正解。
してやったりです。

さてこの稜線上、地図には3箇所「危」マークがあります。
そのうち2箇所は、「ここだろうか?」と場所を特定できなかったのですが、残りの1箇所「白ゾレ」と名の付いた危険箇所は一目で分かりました。

事前に名前からきっと、花崗岩質の白く小さなころころとした砂利が丸く盛り上がって出来た道の痩せ尾根なんだろうなと思っていました。
・・いやです。
花崗岩の風化した白い砂利はずるずるとすべり、傾斜は緩くても油断できず、一番苦手な路質です。
以前、鈴鹿山脈の鎌ヶ岳でそんな道を経験したことがあります。
それまでずるずると滑りながら上ってきたので、目の前に現れた幅1mに狭まった長さ5mくらいの白砂の道を見て、腰から下が固まってしまったのを思い出します。
道が平らなら何も怖くないのですが、道の中央が盛り上がっているので、横に滑ったらもう止めてくれる物はありません。
たった5mなのに恐る恐る通過したあと、しばらく脚が震えて止められませんでした。

さて今回の白ゾレ。
そこまで茶色い土でできた登山道が、その辺りだけ草木も生えぬ白い道に変わりました。
想像通り滑りそうな土質で、まっすぐ下って行きます。
でも、道幅は3mくらいあり傾斜は緩くこれなら大丈夫と下り始めたのですが、「ズルリ」と一瞬滑ってしまいました。
ひやー、油断大敵。
道幅は広いのですが、その先は急転直下、断崖が望めます。
もし横に滑ってしまったら、賽の河原まで数百m止まることなく到着できること必至です。
なるほど危険だ。
写真に撮ろうかとも思ったのですが、風が吹きつけ不安定なので早々に通過しました。
ふうー。
ちょっと腰が引けてしまった。
その後はそんなに危険と思われる場所も無く、気持ちよく稜線歩きを楽しむことが出来ました。

トーミの頭まで戻ってきました。
お昼に遠く見えていた牙山がすぐそこに断崖を見せています。
朝はガスで見えなかった景色です。
浅間山に別れを告げ、中コースと呼ばれる林の中の道を下山開始。
またきのこを探しつつ歩いていたのですが、
おおこれは、ギンリョウソウではないか。
これまで図鑑で写真を見ては、なんと不思議な植物と思い実物を目にしたいなと思っていたのですが・・、とうとう出会うことができました。
そんな湿った道を下り切り登山口へ到着。
お疲れ様。
高峰高原ホテルで温泉のお風呂を借りて、汗を流しほっと一息つきました。



稜線で見かけたコゴメグサ


外輪山、南から北を俯瞰
中ほどの白いところが白ゾレ


牙山、緑の壁


ギンリョウソウ


きのこも載せておきます。


’09夏休み「賽ノ河原」

2009-09-16 01:25:20 |  ’09夏休み


湯の平高原から賽の河原へと入って行くと頭上を覆う木が無くなり、視界が広がりました。
晴れたー。
後頭部に日の光の熱を感じ熱い。
右手には茶色い斜面が迫る。
でっかい溶岩と浅間山(前掛山)。


浅間山山頂はこちらからは前掛山山頂の陰にあり見えません。
こう見ると山体は浅間山なので以下浅間山と記載します。
ぽつんとあるこの溶岩、火山弾なのでしょうか。
こんなのが空から落ちてきたら、生きた心地がしないでしょうね。
くわばらくわばら。
今噴火を始めませんように。

左手には晴れきらぬガスを尾根に絡ませた外輪山(黒斑山など)がくっきりと見えるようになりました。
緑のじゅうたんを山裾に広げています。
ばんざーい。
写真を撮っていると、残ったガスもどんどん上昇を初め、青空に溶けていきます。


道はJバンドと名のつけられた外輪山北端への上り坂に差し掛かりました。
急坂で岩がゴロゴロしてますが、手がかり足がかりがしっかりしていて、危険は感じません。
坂の途中で振り返るとこんな風景が。


画面中央の線が賽の河原に伸びるこれまで歩いてきた道。
道が緑に隠れた先が湯の平高原。
その向こうの山は、剣ヶ峰と牙山。
なんかアメリカは西部、駅馬車でも走ってきそうな眺め。


Jバンドに上りきり、反対側の景色が開けました。
こちらも視界ばっちり。
はるか遠方まですっきり見渡せます。
うきゃー。
眺めの良い所に行き着くまで我慢していたお昼にします。
お腹すいた。
岩山の影に座り、さわやかな空気のなか、爽快な景色を見晴るかし、おにぎりを食す。
いいでしょ、いいでしょ。
今回も他に登山者はおらず、景色を独り占めです。
西の眺め


東の眺め

’09夏休み「草すべり」

2009-09-13 22:17:28 |  ’09夏休み
浅間山は訪れやすい位置にあり、これまでも車坂峠は何度も来たことがあるのですが、登った事がありませんでした。
それは地図やガイドでみると、外輪山から草すべりを下り湯の平高原、あるいはJバンドから賽の河原に降りる道が非常に急坂であること、外輪山の道が痩せ尾根で滑落の危険が高そうなこと。
これら理由から中級と表示はあるものの、非常に難しい山なのではないか、という疑いが強かったためです。
しかし、今回覚悟を決めて訪れてみて、上記3箇所とも気をつけて歩けば危険度は低いことが分かりました。
それどころか、こんなに花がたくさん見られる山だとは思っていませんでした。
いろんな季節に訪れたい山です。

さて、その草すべり。
下り始めはこんな感じ。


霧の向こうに覗ける斜面は草で覆われ凄い傾斜。
名前そのままの道です
でも道はジグザグとつづら折れ、足元もしっかりとしていて滑る心配は無く降りていけます。
この斜面はお花畑で、一面にいろんな高山植物が個性的な花をつけています。
背景は霧がかっているので桃源郷って感じ。

一番大きな花をつけていた、マルバダケブキ(と思う)


斜面を見上げ、咲くノアザミ。


草すべりの斜面が緩くなってくるあたりから、カラマツがポツポツと見られるようになりました。
秋には針葉が黄色く色づき、きれいでしょうね。
緑色の花を咲かせていました。


下界の松の松ぼっくりより小ぶりなやつをたくさん枝に付け、次代へと自身の特徴を継承していこうという意志を見る。
この辺りからガスが晴れてきて、前掛山や外輪山が望めるようになってきました。
ぃやったー。いいぞ。

湯の平口の三叉路に到着。
左折し北上。
林の中に入ったので、眺めは無し。
どんどん晴れていくのを頭上の青空に感じつつ、湯の平高原を歩きます。
しばらく歩くと前掛山登山口の分岐へ。
右へ行くと浅間山の火口が望める前掛山への道なのですが、現在の浅間山登山規制では火口から2kmまでしか近づいてはならず、前掛山へは登れません。
残念ながら左へ進み、賽の河原へと向う。

再び、つづく。

’09夏休み「雨と霧」

2009-09-12 22:29:24 |  ’09夏休み
翌日早朝、ホテルの夜勤担当者をベルで叩き起こし、5時半にチェックアウト。
外に出ると夜間に雨が降っていたようで、小諸の町はしっかりと濡れていました。
明るくなり始めた空は灰色。
今から雨が降ってもおかしくない湿り具合。
でも予報では回復傾向らしい。

今日は浅間山の西側、賽の河原や外輪山を歩く予定。
登山口の車坂峠へチェリーパークラインを車で上っていきます。
上り始めてすぐに霧が濃くなり、フロントガラスの前は真っ白。
朝のうちは霧の中を歩くことになりそうだ・・、と思っていたら霧が晴れてきました。
車坂峠は曇ってはいるものの視界良好、下界は雲海の下に沈んでいます。
霧は山のふもとだけだったようです。

駐車場で身支度して、出発。
車坂峠から東へ歩き始めます。
ここは既に標高1973m、いきなり登山口から種々の高山植物が出迎えてくれました。
歩みが進まないー。
うれしい悲鳴。

でもまともに撮れたのはこれだけ。
マツムシソウ


この登山道はいつも湿潤な環境なのか、きのこがたくさん生えていました。
そのひょうきんな形や色合いに途中から目がきのこを探すそれに変わってしまう。
きのこは詳しくないので、名前は全く分かりません。
すごい色をしてるので、みんな毒キノコなんでしょうね。
見ている分には楽しい。









高度を上げていくとまたガスってきました。
外輪山の南端に到着し、東側が見えるところまで到着。
ここからは晴れていれば浅間山の第2外輪山である前掛山が望めると思うのですが、そちらの方向から風が吹きつけ、ガスで視界なし。
どんな形状で山があるのか、地形図で想像するしかありません。
外輪山の尾根を登ってトーミの頭という岩場へ向かいます。
この辺りも花が多い。

トリカブト


ガスは徐々に晴れていっているようで、なんとなく薄くなってきているようです。
予報どおり晴れてくれることを祈るばかり。
当初予定ではこのまま外輪山をたどり、北の端のJバンドから賽の河原に降り、湯ノ平高原を歩き、草すべりを上るつもりだったのですが、外輪山から前掛山を眺めたいので、先に草すべりを下ることにしました。
逆ルートで外輪山を歩く頃にはガスも晴れてくれるでしょう。

つづく